オフィスで爪を切ることが問題視される理由
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オフィスで爪を切ることが問題視される理由は、多岐にわたります。
代表的なものを紹介します。
♦︎音が目立つ
爪を切る際に出るパチン、パチン! という音は、静かなオフィス環境では特に響きます。
同僚の集中力を妨げたり、不快感を与えたりする原因になりやすいでしょう。
仮に音が出にくい爪切りを使ったとしても隣のデスクなど近い位置にいる人にはパチン! という音が聞こえやすいため、耳ざわりに感じやすいものです。
♦︎清潔感に欠ける
現実問題として爪を切ると爪の切りくずが飛び散る可能性もあり、清潔感に欠ける行動です。デスクやオフィスの床が汚れると、衛生面でも問題が生じるでしょう。
また他人の髪の毛や爪などが目に見えると不快に感じる人も多く、オフィスで爪を切っている本人に対して嫌悪感を抱くきっかけにもなります。
♦︎プライベートな行為に見える
爪切りは「身だしなみを整える行為」として自宅やプライベートな空間で行うべきだと考える人も多いのが現実でしょう。
そのため、公共の場や職場で行うと自己管理ができていなかったり私生活がだらしなかったりといったマイナスな印象を与える場合もあります。
オフィスでどうしても爪を切らなくてはいけないときは?
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客先に行く予定を忘れていて爪を切り忘れてきた場合など、やむを得ない事情によってオフィスで爪を切らなくてはいけないシーンでは周囲に最大限の配慮をする必要があります。
どうしてもオフィスで爪を切らざるをえない場面での心がけを解説します。
♦︎人目につきにくい場所を選ぶ
デスクで切ると同僚や上司など周りの人から丸見えになるうえに音がうるさい可能性もあるため、トイレや更衣室などの周囲から目立たない場所を選びましょう。
プライベートな空間であれば、周囲への影響を最小限に抑えられます。
♦︎タイミングを選ぶ
オープンスペースでの業務時間中に爪切りをしてしまえば、それだけで非常識な印象を与えかねません。
昼休みや他の同僚が少ない時間帯を選ぶなどして、タイミングも考慮しましょう。
♦︎飛び散りに気をつける
切ったあとの爪を床に落としておくのは、絶対にNG。ゴミ箱の上で切ったりティッシュで飛び散りを防いだりといった工夫をしましょう。
他人の爪が落ちている空間には嫌悪感を抱く人も多いほか、落ちている爪が来客の目に留まれば会社の評判までも落としかねません。
オフィスでの爪切りが許容されるケース
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少数ながらも、オフィスでの爪切りが許容される場合もあります。
例外として認識しておきたいケースを解説します。
♦︎業務上必要な場合
爪にまつわる製品を製造しているなど、業務上において爪を切ることが必要な場合はオフィスでの爪切りが許容される場合もあるでしょう。
ただし爪や爪切りに関係する業務をしているからといって四六時中爪を切っていいとは限らず、TPOに応じて許容されていると考えたほうが賢明でしょう。
♦︎アクシデントが発生した場合
重い荷物を持って爪が割れてしまったり、物に引っかかって爪がめくれてしまったといった場合は、痛みを伴うこともありすぐに対処する必要があります。
この場合でも人目につかない場所に移動をして爪を切るのが一般的ではありますが、場合によってはその場で切る流れになるケースもあり、周囲への配慮や切った爪の処理にも配慮をしながらその場で素早く爪を切るべきと言えるでしょう。
♦︎勤務時間前や退勤後の時間帯
勤務が始まる前や退勤扱いになっている時間帯で、かつオフィス内に人がいない状況であれば、爪を切っていても誰にも見られずに処理を終えられます。
ただしこの場合でも、切った爪が飛び散らないよう細心の注意をしながらオフィスの美観や清潔感を損なわないよう留意しましょう。
オフィスでは基本的に爪は切らない
オフィスで爪を切ることは、ほとんどの場合でマナー違反とみなされます。
周囲の人への配慮を最優先し、できる限り自宅やプライベートな空間で行うように心がけましょう。
もしやむを得ずオフィスで爪を切る場合でも、目立たない場所やタイミングを選ぶなど他者への影響を最小限にする工夫が求められます。
TOP画像/(c)Adobe Stock
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。