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デリケートゾーンの保湿が大切な理由は?
医療・ヘルスケアに携わるアドバンスト・メディカル・ケアが、ヘルスケア業界の女性たちに行った「デリケートゾーンケアについての調査」によると、日頃からデリケートゾーンに気を使っているかに関して「大変気を使っている」「気を使っている」と答えた方が合計41%。
ヘルスケア業界の女性は、デリケートゾーンケア意識も高いという結果になりました。デリケートゾーンの洗浄は重要ですが、同時に意識していきたいのは“保湿”です。
また、デリケートゾーンの保湿について、産婦人科医・吉形玲美医師に教えていただきました。
デリケートゾーンの洗浄過多に注意し、しっかり保湿を
本来、閉経前の健康な方のデリケートゾーンは、女性ホルモンの働きにより、腟内にいるラクトバチルス乳酸菌がpHを酸性に保ち外的な細菌等から守る自浄作用を持っています。においやおりものが気になるからといって、洗浄過多はその自浄作用を奪ってしまうので避けてください。
具体的には、ボディソープは体の皮脂が多い部分の汚れを落とすために洗浄力が強いことが多いので、デリケートゾーン専用の洗浄剤もしくはお湯で洗う、そして洗浄剤は泡切れが良いものを選ぶと、洗い流しすぎて善玉菌が失われるリスクも下がると考えられます。そして、洗った後には保湿を習慣付けましょう。
善玉菌、ラクトバチルス乳酸菌が入った洗浄剤と保湿剤をセットで使用し続けることで、気になる悩みが改善されることもわかっています。
ヘルスケア業界の女性94%が「人のデリケートゾーンの状態が気になる」と回答
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デリケートゾーンの保湿をしないとどうなる?
デリケートゾーンの洗い過ぎはNG。代わりに保湿をしっかりすることで、デリケートゾーンの悩みも解消の傾向にあります。保湿をしないとあらぬ事態を招いてしまうことも…!
見えにくいからこそしっかり向き合う
教えてくれたのは… 喜田直江先生
(東京銀座『なおえビューティークリニック』院長)
女性器は加齢とともに変化します。年齢とともに血管が委縮して女性器の潤いがなくなっていったり、コラーゲンが減り弾力もなくなるなど、特に50代まで放置しているととても硬くなってしまうことも。
また、膣の中も乾燥してきます。乾燥すると自力で細菌を排除したり、膣内を浄化する自浄作用が落ちてしまう原因に。その結果、雑菌が増えやすくなり、ニオイが気になり始めます。
肌トラブルが起こりやすい部分でもあるので、早めからのケアが大切。
女性器は加齢でにおい・柔らかさが変化… デリケートゾーンのケア方法は?
ケアを始めるべき年齢は?
教えてくれたのは… 関口由紀先生
(女性医療クリニックLUNAグループ理事長。横浜市立大学客員教授・日本泌尿器科学会専門医・日本性機能学会専門医ほか)
デリケートゾーンは、35歳くらいまではお手入れをしなくても特に問題ない人が多いのですが、40歳くらいから、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)の症状として、デリケートゾーンのかゆみ・痛みが起こりやすくなるので、日々のケアが大切になってきます。
本来なら、成熟してデリケートゾーンが大人の形になる生理が始まった頃から、ケアを始めるのが理想です。
デリケートゾーンのトラブルは鬱になりやすい!?
・まわりの人に相談しづらい
・デリケートゾーンはむやみに触ってはいけない
・正しいケア方法が分からない
「ボディソープはしみないし、生理中はかゆくない… というのが正常な状態なのですが、不快な状態を当たり前だと思っている女性も多いようです。
デリケートゾーンにトラブルがあり、不快感を抱いている人は鬱になりやすい、という研究結果もあります。肌トラブルを仕方がないことだと思って放置せず、状態に合わせてケアをすることが大切です。
もしも、正しくケアをしても症状が改善されない場合は、思わぬ病気であるケースも。放置せず、専門のクリニックを受診しましょう」(関口由紀先生)
【医師監修】デリケートゾーンにトラブルがあると鬱になりやすい!?
トラブルが起こりやすいのはなぜ?
教えてくれたのは… 成田亜希子先生
(一般内科医。日本内科学会・日本感染症学会・日本公衆衛生学会所属)
デリケートゾーンは通常の体毛よりも太い陰毛が生えているため、他の部位よりも毛穴が大きく広がりやすい傾向にあります。また、汚れが溜まりやすい上に通気性も悪いため、様々な雑菌が繁殖しやすい部位。一度毛穴にブツブツができてしまうと治るまでに時間がかかったり、悪化して膿を持つようになることも少なくありません。
《ケアで大切なこと》
デリケートゾーンを清潔に保つことが何よりも大切です。また、通気性のよい肌着・衣類を選んだり、デスクワークの際はこまめに立ったり歩いたりするのもおすすめ。
《ムレやすいのに乾燥もする》
デリケートゾーンは、下着やナプキン繊維などの刺激を受けることで炎症を起こし、皮膚や粘膜が乾燥することがあります。乾燥は毛穴開きの原因にもなりますので、入浴後などは専用の保湿剤でケアをしましょう。
デリケートゾーンの保湿におすすめアイテム
デリケートゾーンの保湿におすすめのアイテムを紹介! コスメキッチン・東急ハンズ・ロフト・伊勢丹など、市販で購入できるブランドをラインナップしました。
アンティーム(ソープ・ローション・クリーム)
植物研究の第一人者によって処方。私たち人間が本来持っている仕組みを理解し、植物の恵みを最大限に届けるために、植物の黄金比といわれる組み合わせにこだわったブランド。
アンティーム|フェミニンウォッシュ ¥2,200(写真:左)
肌本来がもっている常在菌やうるおいを保持したまま、気になるニオイやかゆみのもとである恥垢(ちこう)を洗い上げる。
アンティーム|ローズローション ¥3,300(写真:中)
デリケートゾーン用保湿・潤滑ジェルローション。とろみのあるテクスチャーで肌にうるおいを与え、ぷるぷるに保つ。
アンティーム|ホワイトクリーム ¥2,860(写真:右)
デリケートなVラインのケアにぴったりな保湿クリーム。オリーブオイルから抽出した自然原料配合で、皮膚に栄養と柔軟性・うるおいを与える。
生理中、約4割がリラックスできてない… そんな時のお助けアイテム
iroha|INTIMATE WASH[moist/fresh] ¥1,980
デリケートゾーンに特別なケアを。安心できる高い品質と、優しい使い心地にこだわったブランド。
デリケートな部分の自浄作用のバランスを崩さず洗い上げるソープ。植物性グルコマンナン配合で、肌を傷めず汚れを絡め取ります。
デリケートゾーンの正しい洗い方は? 間違えるとニオイの原因に…
iroha|INTIMATE WASH[FOAM TYPE] ¥1,650
きめ細やかな泡で、優しくしっかり汚れをオフ。さらに、メラニンを含む古い角質や乾燥をケアしながら、しっとりやわらかく洗い上げます。
iroha|INTIMATE SHEET 10枚 ¥550
汚れやにおいの元にアプローチ。パラベン、シリコン、鉱物油、合成着色料、酸化防止剤不使用の低刺激処方で3種の美容成分を配合(ヒアルロン酸Na、リンゴ果実培養細胞エキス、ダイズ種子エキス)。
拭き終わった後もつっぱらずに自然な肌ざわりを実感できる。水溶性のシートでトイレに流せるため、お手洗い時に使えるのがうれしい。天然オリエンタルハーブの香り。
デリケートゾーンのかゆみ・不快感… 55.8%が経験アリ。どんなアイテムでケアしてる?
デリケートゾーンの正しい洗い方
いくらきちんとデリケートゾーンの保湿をしているからといって、根本の“洗浄”の部分で正しく洗えていないといけませんよね。正しい洗い方を理解して、デリケートゾーンの悩みを解消させましょう!
優しく汚れを落とす5ステップ
[1]肌にあったソープを選ぶ。
[2]ソープをしっかり泡立て、たくさんの泡で洗う。
[3]指を使って細かい部分まで優しく洗う。
[4]しっかり洗い流す。
[5]水分を拭き取ったあとに、デリケートゾーン用クリームなどで保湿!
肌に合わせたケアのポイント
・ひだをめくって、細かいところの汚れも落とす。
・膣内は洗わない。
※肌トラブルが改善しない場合は病院に相談を。
【医師監修】デリケートゾーンにトラブルがあると鬱になりやすい!?
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【NG行為】乾燥させる原因を理解しよう
デリケートゾーンの乾燥が気になる方、もしかしたら誤った習慣をしてしまっているかもしれません。今一度、デリケートゾーンの乾燥の原因を見直してみましょう。
膣内までしっかり洗った方がいい?
「これはNO! 膣内まで洗ってしまうと、膣内環境を正常に保つデーデルライン桿菌のバランスが崩れて、ニオイなどのトラブルに繋がることも。中の汚れはオリモノで排出されます。
膣内のベストな状態は、膣内は湿っているのが正常な状態。適切なオリモノがあるのが理想です。ビデの水圧を強くして中まで洗うのもNG!
外側の汚れは優しく取り去り、中は洗わず自分の体の排出に任せましょう」(女性医療クリニックLUNA:関口由紀先生)
かゆみのある時はごしごし洗うべき?
「デリケートゾーンをボディタオル等でごしごし洗うと、強い刺激で炎症になって色素沈着が起きることも。
洗浄剤が肌に合わなくてかゆみが生じることもあるため、デリケートゾーン専用ソープに変えてみるのも改善策の一つです」(関口由紀先生)
最後に
デリケートゾーンの保湿の重要性を紹介しました。普段はなかなか人にも相談し辛い部分。正しい洗浄方法や保湿でしっかりケアをして、日々ストレスフリーに過ごしてくださいね。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。