ケアで大切なポイントは? 年齢によって出てくるお悩みも
これまで、デリケートゾーンの悩みについて、女性医療クリニックLUNAグループで理事長を務める関口由紀先生にお話を伺いました。
今回はデリケートゾーンのケアのポイントについて。
40歳を超えたらしっかりとケアを。デリケートゾーンも日々の保湿が大切!
デリケートゾーンにおいて、35歳くらいまでは、お手入れをしなくても、特に問題ない人も多いそうです。でも、40歳を超えると、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)の症状として、デリケートゾーンがかゆくなったり、痛くなったりすることがあり、日々のケアが大切になってくるんだとか。デリケートゾーン用ソープを使ったり、保湿をしっかりしたり、時には女性ホルモンを補充する治療をすることもあるようです。
また、子どもにはケアは必要ないと言われるそうですが、生理が始まったらデリケートゾーンも成熟して大人の形になった証拠。女性のからだにまつわる基礎知識として、デリケートゾーンのケアのしかたを伝授してあげるべきとのことです。
どの年齢であっても、優しく丁寧に洗うのが大切なのは同じということですね。
しみたり痛かったりするのは炎症があるということ。不快感を放置しないで
ボディソープがしみたり痛かったりするのは、デリケートゾーンが炎症を起こしているということなんだとか。デリケートゾーンが一番弱いって思っている方が多いそうですが、皮膚で一番強いのは顔で、次が膣やデリケートゾーン、最後が全身の皮膚だと話します。
全身の皮膚で大丈夫なものは、顔に塗ってもデリケートゾーンに塗っても大丈夫。それなのにしみるのは、炎症があるからということですね。
また、デリケートゾーンにトラブルを抱えている人は鬱になりやすいという研究結果もあるそう。普通はボディソープはしみないし、生理中はかゆくない。不快感を当たり前と思って放置せず、肌の状態に合わせてケアをすることが大切なんだとか。
もし正しいケアでも不快な症状が改善しない場合は、思わぬ病気ということもあるそうです。最近知られるようになってきたカンジタは、薬の治療が必要とのこと。『外陰痛症候群(ヴルヴォディニア)』という比較的珍しい病気の可能性もあり、食事療法などの治療で改善することがあるそうです。
不快感をそのまま放置せず、まずは近くの婦人科を受診し、症状が改善しなければ専門クリニックを受診する方がいいかもしれませんね。
お悩み解決! 先生に聞いた正しいデリケートゾーンのケア方法
デリケートゾーンに不快感を感じても、「まわりの人に相談しづらい」「デリケートゾーンはむやみに触っちゃいけない」「正しいケア方法を教わる機会がほとんどないからどうしたらいいかわからない」など、何もせずそのままにしている人も多いようです。
正しい知識をもとにデリケートゾーンにあったケアをすることで、当たり前だと思っていた不快感とおさらばできるかもしれませんよね。
ここで、先生に聞いた正しいデリケートゾーンのケア方法をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
【正しい洗い方はこれ! 優しく汚れを落とす5ステップ】
1. 肌にあったボディソープを選ぶ。
2. ソープをしっかり泡立てる。
3. 指を使って、デリケートゾーン(特に小陰唇のまわり)を細かい部分まで優しく洗う。
4. しっかり洗い流す。
5. 拭き取ったあとに乾燥を感じる場合は、デリケートゾーン用クリームなどで保湿する。
【ここがポイント! 肌に合わせたケアを】
・すでにお悩みのある人はデリケートゾーン専用ソープの使用がおすすめ。
・ひだをめくって、細かいところの汚れも落とす。
・膣内は洗わない。
・ゴシゴシ洗いも厳禁。
・洗いすぎに注意。1日2回までがベスト。
・乾燥も大敵。乾燥を感じたら保湿を。
・お悩みが改善しない場合は病院に相談を。
日々快適に過ごすためにも、正しいケアをしていきましょ♪
情報提供/iroha
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TOP画像/(c)Shutterstock.com
関口 由紀先生
女性医療クリニックLUNAグループ理事長であり、横浜市立大学客員教授、日本泌尿器科学会専門医、日本性機能学会専門医等も務める。
2007年、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学修了。
2005年、横浜元町女性医療クリニック・LUNAを開設。現在は女性医療クリニックLUNAグループの総帥として、横浜・大阪に3つの女性医療専門クリニックを展開。