【目次】
・【猫背かも?】体への影響と姿勢からチェック
・【簡単】立ったまま・座ったままストレッチ
・【筋トレ】筋肉に効かせるトレーニング
【猫背かも?】体への影響と姿勢からチェック
■猫背でいるとどうなるの?
教えてくれたのは… 成田亜希子先生
(一般内科医。日本内科学会・日本感染症学会・日本公衆衛生学会所属)
普段から猫背ぎみで姿勢の悪い人は、僧帽筋などの筋肉が引き伸ばされて負担がかかった状態となり、血行悪化が生じやすくなります。それが肩こりを引き起こす主な原因に。
長時間のスマホやパソコン操作などで、前屈み気味の体勢を長く続けることで血行悪化につながります。
■正しい姿勢を保つのは疲れる
猫背や前かがみの姿勢になりがちな人は、首や肩の余計な負担を軽減したいもの。正しい姿勢を維持させるために、腹筋や背筋を鍛えるのもおススメです。
ただし、無理なハードトレーニングは筋肉にダメージを与え、かえって体の状態を悪化させてしまうことも。不安な人は、専門家に相談しながら取り組むのも一つの方法です。
【1】立ち姿で姿勢をチェックしてみよう
力を抜いて“気をつけ”の姿勢をとります。
≪チェックリスト≫
・腕の位置が身体から離れていませんか?
・腕の位置が身体より前に出ていませんか?
・手の甲が前を向いていませんか?
・ヒザ上・ふくらはぎ・くるぶしが、左右揃えたときに真ん中で触れていますか?
【2】仰向けで姿勢をチェックしてみよう
≪チェックリスト≫
・腰が床から浮いていませんか?
・背中の着き方に左右差はないですか?
立ち姿も仰向けも、チェック項目に1つでも当てはまらないものがあれば、身体が歪んでいる証拠です。
【簡単】立ったまま・座ったままストレッチ
【1】“肩ブラブラ”ストレッチ
筋肉に弾力を取り戻し、骨配列を整えてリセットします。
≪ストレッチのやり方≫
肩を反対側の手でおさえ、腕をだらっと脱力させて前後に小さく振ります。肩の筋肉をダイレクトに触りながらリセットしましょう。
\POINT/
腕はできるだけ小さく振ります。指先が足の脇に触れるくらいの位置でおこないます。
【2】エルボーアダクション
内巻きになりがちな肩をほぐして、胸を開きます。
≪ストレッチのやり方≫
1. 足を閉じてまっすぐに立ちます。
2. ヒジを曲げ、腕を外まわしにして後ろに引き、手をお尻の横あたりに置きます。肩が上がらないように注意しましょう。
3. 息を吐きながら肩甲骨を寄せるようにして、ヒジ同士を近づけます。
4. 息を吸いながら元の位置に戻します。肩甲骨の間の筋肉を意識しておこないましょう。
\POINT/
肩が上がったりお腹が前に突き出ないよう注意し、ゆっくり動かしてストレッチしましょう。
【3】肩甲骨ほぐしストレッチ
肩甲骨がコリ固まっていると正しい姿勢がとりにくくなり、猫背を続けてしまう原因にも。先ほどの『エルボーアダクション』と同様、肩甲骨をほぐすストレッチです。やりやすい方を選びましょう。
≪ストレッチのやり方≫
1. 肩の高さに両腕を上げ、ヒジを90度に曲げます。
2. 肩甲骨を内側に引き寄せるようイメージしながら、腕を上下にゆっくり動かします。
\POINT/
肩甲骨が動いていることを確認しながらおこないましょう。1分を1セットとして、1日5分程度行うのが理想です。
【4】三日月のポーズ
ヨガで知られている『三日月のポーズ』。普段あまり動かさない部位を伸ばして、肩まわりをほぐします。
≪ストレッチのやり方≫
1. 姿勢を正してイスに座り、腕が耳横に位置するようにして片手を上げます。
2. 息を吐きながら、お尻がイスから浮かないようにして上半身を横にたおします。15秒ほどキープしたら、反対側も同様に。
\POINT/
手を上げたときに、肩まで上がらないように気をつけましょう。耳と肩の距離を遠ざけるイメージで。
【筋トレ】筋肉に効かせるトレーニング
【1】猫背予防&デコルテメイク
背中の収縮を促すことで猫背を予防しましょう。背中の収縮は、バストアップやデコルテ・首を美しく見せるボディメイクにも貢献!
≪ストレッチのやり方≫
1. 四つん這いになり、お尻を後ろに引きます。
2. 後頭部に手を置き、肩甲骨をひねりながら腕を内側にぐっと入れ込みます。
3. ヒジを天井に向けるようにして上半身をひねり起こし、顔を上に向けます。骨盤・おへそは下向きのままで。
\POINT/
上半身をひねり起こした際、肩甲骨を寄せるように意識しましょう。
【2】ペンギン体幹トレーニング
正しい姿勢を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を筋肉体操で鍛え、その姿勢を保つための体幹トレーニングを平行しておこないます。
≪トレーニングのやり方≫
うつぶせで足は上げずに、胸を床から少し浮かせて「ビシーッ」と言いながら10秒間キープ! 顔は上げず、肩を引きながら腕はしっかり浮かして。上体は高く起こさなくていいので、とった姿勢を崩さずキープすることを意識しましょう。
\POINT/
「ピシーッ」は、集中力の発揮と、姿勢を体に覚えさせる魔法の言葉。短時間で行うトレーニングにおすすめです。