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2024.01.19

「滅相もない」の意味や使い方とは? 語源・使い方例文・類語・注意点までまとめました

「滅相もない」という言葉は、ビジネスでよく目や耳にするのではないでしょうか。使う場面は理解していても、正しい使い方については詳しくない、という方も少なくありません。「滅相ない」は使い方を誤ると大きな誤解が生じることもあるため、本記事で正しい意味や使い方を確認しましょう。

滅相もないの意味や語源とは?

(c)Shutterstock.com

ビジネスでよく目や耳にする言葉のひとつ、「滅相もない」。使う場面は理解していても、正しい使い方については詳しくない、という方もいるのでは? 実はこの「滅相ない」、使い方を誤ると大きな誤解が生じることも…。

今回はそんな「滅相もない」の意味や、正しい使い方についてまとめました。

◆滅相もないの意味

「滅相もない」の意味は、「とんでもない」や「程度がはなはだしい」です。ビジネスなどでは、相手に対して謙遜や強い否定を伝えたいときに使います。

謙遜のときは相手から言われたことに対して「そんなことはありません」、「私はまだまだです」と伝えたいときに、否定のときは「とんでもない」、「絶対にありません」と伝えたいときに使うことができますよ。

◆滅相もないの語源

元々、「滅相もない」の「滅相」は仏教用語のひとつです。仏教の中には、物事や生物の移り変わる姿を表した「四相」という考えがあります。この「四相」には、生まれる「生」、存在する「住」、変化する「異」、なくなる「滅」の4段階があり、この最終段階が「滅相」です。

命が亡くなることを表す「滅相」は、生きている以上避けて通れないもの。しかし、生きたいと思っている人にとって「滅相」は「あってはならないこと」「思いもよらないこと」です。そこから転じて、「滅相もない」は「とんでもない」「思いがけない」という意味になりました。

滅相もないの使い方を例文でチェック

(c)Shutterstock.com

ここまで、「滅相もない」の意味についての紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 意味は知っていても、語源は知らなかった、という人もいるのでは?

さて、続いて「滅相もない」の使い方について、例文でわかりやすく見ていきましょう。

「いつも仕事が早くて助かります」→「先輩にそう言っていただけるなんて、滅相もないです。また私で良ければいつでもお手伝いさせていただきます」

この例の「滅相もない」は、上司や目上の方から褒められたときに、謙遜をする言い回しです。本来、相手のためにかけた言葉を否定されると気分が良くないですよね。ただし、この「滅相もない」はへりくだって自分を下げて否定するので、相手に不快感を与えずに済みますよ。

「この書類を作るには時間がかかると思ったんだけど、まさか手を抜いてないよね?」→「まさか、滅相もないことであります。誠心誠意取り組ませていただきました」

目上の方からあらぬ疑いをかけられたときにも、「滅相もない」が使えます。この「滅相もない」の場合は、謙遜ではなく、強い否定の意味を込めた言葉として使うことができますよ。

同じ「滅相もない」という言葉ですが、場面によって意味がかなり変わってきます。会話の流れや伝えるときの口調によって、意味を使い分けるようにしましょう。

「こちらから時間を指定したのに、遅れてしまい申し訳ございません」→「滅相もないです。私も今来たところですから」

「滅相もない」は他の2文のように、謙遜や否定のときによく使われます。実は、あまり使われないものの、「滅相もない」は謝罪への返事としても使うこともできますよ。

この使い方の場合は、必ず「滅相もない」のあとに「お気になさらないでください」や「問題ありません」など、はっきり「大丈夫です」ということを伝え、相手を安心させる一言を添える必要があります。

滅相もないを使う時の注意点とは?

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「滅相もない」は目上の方にも使える言葉です。ただし、使う時にはいくつかの注意点があります。この注意点を守らないと、相手に失礼な印象を与えてしまうため、しっかり覚えておきましょう。

目上の方に対しては敬語表現にして使う

「滅相もない」を目上の方に使う場合、「滅相もないです」や「滅相もないことでございます」など、敬語表現になるよう必ず語尾を変える必要があります。

「滅相もない」は目上の方に対しても使える言葉ですが、単体では敬語表現にはなりません。そのため、目上の方に使いたい場合は「滅相もない」だけでは不十分になります。「滅相もない」だけでも謙遜の意味は伝わりますが、相手によっては失礼だと思われてしまいますよ。

「滅相もございません」は誤り

目上の方に対して「滅相もない」を使うとき、よく「滅相もございません」という表現が使われます。しかし、実はこの「滅相もございません」は間違った使い方のひとつです。

それは、「滅相もない」でひとつの「形容詞」とされているからです。そのため、「滅相もない」の「ない」を「ございません」に変えると、単語として成り立たなくなってしまいます。

うっかり「滅相もございません」を使っていた方は要注意。「滅相もない」を使うときの敬語表現を覚えておきましょう。

相手を敬う気持ちを大事にする

「滅相もない」の注意点の中でも最も大切なことです。いくら敬語表現が上達しても、相手に気持ちが伝わらなければ意味はありません。

大事なのは言葉とボディランゲージ。言葉だけでなく、相手を敬う気持ちをしっかり態度と行動でも表現しましょう。

滅相もないの類語は?

(c)Shutterstock.com

「滅相もない」の言い換え表現です。場合によっては「滅相もない」より適切な表現があることも。言葉の意味と「滅相もない」との違いを理解し、適切な言葉を使えるようにしたいですよね。

とんでもない

「とんでもない」の意味は、「思いがけない」や「そんなことはない」、「もってのほか」など。簡単に説明をすると、「思いがけないことがあったとき」、「相手の言葉を強く否定したいとき」、「非難の気持ちを込めたいとき」に使う言葉です。

「滅相もない」のように、目上の方から褒められたときに、謙遜の意味を込めて否定をするときに使える言葉ですよ。「滅相もない」は「とんでもない」より堅い表現になります。そのため、よりフォーマルな場面では「滅相もない」を、直属の上司など比較的フォーマルでない場面では「とんでもない」といったように、相手と状況により言い換えましょう。

恐れ入ります

「恐れ入ります」は、「相手の行為や感謝に対して恐縮する」という意味があります。「ありがとうございます」や「私はまだまだです」と謙遜や遠慮の気持ちを表現したいときに使えますよ。

ビジネスシーンでは、「滅相もない」とほとんど同じ使い方をすることができます。ただし、強い否定の意味としては使えないため、感謝を伝えたいときの言い換え表現として覚えておくことをオススメします。

思いがけない

「思いがけない」は、「思ってもないできこと」が起こったときに、使うことのできる表現です。日常でもよく使う言葉ですね。

ただし、この「思いがけない」は「滅相もない」よりもフランクな言い回しです。そのため、ビジネスではあまり使われません。目上の方に対して使うと失礼だ、と思われる可能性もあるため、使いどころには注意しましょう。

最後に

「滅相もない」についての様々な豆知識、いかがだったでしょうか?

「滅相もない」は嫌味なく謙遜ができる、便利な敬語表現です。便利なため目上の方にも使いがちですが、あまり使いすぎると謙遜のしすぎでかえって失礼だと思われることがあります。

言い換え表現も覚えて、適切に使い分けることで使いすぎを防ぐことができますよ。正しい敬語表現を、適度に使って目上の方とも良好な関係を築いていきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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