【目次】
・「高尚」の意味や読み方とは?
・「高尚」の使い方を例文でチェック
・「高尚」の類語は?
・「高尚」の対義語は?
・「高尚」の英語表現もチェック
・最後に
「高尚」の意味や読み方とは?
「高尚な趣味」「話題が高尚」といったように、日常生活の中で耳にすることが多い「高尚」という言葉。具体的にどういった状態を指すのかは、曖昧にしか理解していない方もいるのではないでしょうか? 本記事では、「高尚」の詳しい意味や使い方を例文とともにご紹介します。
「高尚」は「学問・技芸また言動などの程度が高く上品なこと、気高くて立派なこと」を意味します。読み方は「こうしょう」です。「高」の字は、「高いこと、程度が上、多い、優れている」などを意味します。
そして「尚」の字は、「その上に、一層、たっとぶ」といった意味です。このことから「高尚」には、「その物事の程度が一層に高く、尊敬に値する」という意味が含まれていると言えます。
「高尚」の使い方を例文でチェック
では、「高尚」の実際の使い方をご紹介していきます。場合によっては、意味合いが大きく変わることがあるので注意してみてください。
1:「知性と品性を兼ね備えた、まさに高尚なお方だ」
学問や技能も含めて、他人の人間性や生き様、性格を評価しています。「高尚」は、対象の評価が高い場合に使います。
2:「彼らの高尚な会話にはついていけない」
人の内面性への評価以外にも、趣味や考え方、学問分野などに対しても「高尚」が用いられます。「高尚な趣味」と言えば、上品な趣味、程度が高く立派な趣味を指します。一般的には、クラシックや古典芸能などが当てはまると言われています。また「高尚な考え」とは、知性や品性を感じる考え、立派な考えを意味します。
3:「随分と高尚な趣味だな」
一見すると、趣味が高尚だと褒めているようですが、場合によっては皮肉・嫌味のニュアンスを含みます。明らかに「高尚」とかけ離れた言動や趣味に対し、わざと「高尚だ」と評価することで、暗に高尚でないことを伝えます。無暗に「高尚な趣味ですね」と言うと、人によっては「バカにされた」と感じることもあるため、注意が必要です。
「高尚」の類語は?
続いて「高尚」と近い意味を持つ言葉をご紹介していきます。人を褒める言葉には、様々な表現があるようですね。
1:「上品」
「上品」は、品格のある様や品のよい様を表す言葉です。「高尚」とは、品がよいという点が共通しています。一般的に日常会話においては、「高尚」よりも「上品」の方が馴染み深いですね。また、例えば「上品な味」といった場合には、味が洗練されている様を表しています。
2:「気高い」
「気高い」という言葉は、優れて上品に見えることや、気品があることを形容しています。「高尚」と同様、「高」の字が含まれていることから、程度が上であることが読み取れます。また、別の意味として身分が高いことも表します。
3:「高潔」
「高潔」とは、人柄が立派で、利欲のために心を動かさない様子を指します。「人柄が優れている」という点から「高尚」に類似していると言えますね。また「高尚」と違い、物事ではなく人に対して用いられるという点が特徴です。
「高尚」の対義語は?
対する「高尚」の対義語にはどんなものがあるのでしょうか? チェックしていきましょう。
1:「低俗」
「低俗」とは、下品で俗っぽいこと、程度が低く、趣味の悪いことを指す言葉です。一番ストレートな「高尚」の対義語は、この「低俗」になります。例えば「低俗な雑誌だ」と使えば、「品がない、馬鹿らしい雑誌だ」というようなニュアンスが伝わることになります。
2:「野卑」
「野卑」は「やひ」と読み、言動が下品でいやらしい様子を表します。例えば「野卑な言葉遣い」といった場合、洗練されていない下品な言葉という意味です。「野卑」は「野鄙」とも表記しますが、この場合は卑しさのニュアンスがより強くなります。
3:「下劣」
「下劣」とは、下品で卑しいこと、道義的に下等であることを表す言葉です。例えば、汚い話のことを「お下劣な話」と表現したり、いやらしい人を「下劣な人間」と表したりして使います。「低俗」や「野卑」に比べてどちらかと言えば、汚さのニュアンスが強めです。
「高尚」の英語表現もチェック
類語や対義語で「高尚」と他の言葉の関係を確認しました。最後に、上品さや気高さを表す「高尚」に対応する英語を見ていきましょう。
「高尚」の英語表現には、「noble」が当てはまります。「noble」とは「気高い、立派な」を意味する単語で、「高尚」が持っている「程度が高く立派な様子」というニュアンスを表すことができます。その他にも「noble」には、「崇高な、雄大な」といった意味や、「高貴な、貴族の」といった「高尚」とは別の意味も持っています。
最後に
「高尚」についていかがだったでしょうか? 上品さや立派さを表す言葉ですが、タイミングによっては皮肉や嫌味のニュアンスを含む可能性があります。使う際には失礼に当たらないか、少しの配慮が必要です。
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