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2020.04.09

歌舞伎が語源「ケレン味」の正しい意味と使い方を解説! 類義語や対義語までカバー

「ケレン味」とは、あまり聞きなじみのない言葉かもしれません。一般的に「ハッタリ」や「ごまかし」という意味に捉えられていますが、実は日本人の伝統に由来があることを知っていましたか? 文脈によってはプラスにもマイナスにもなる「ケレン味」の意味や使い方を紹介します。

【目次】
「ケレン味」の意味とは?
ケレン味の正しい使い方は? 例文をご紹介
ケレン味の類義語はどのようなものがある?
ケレン味の対義語はどのようなものがある?
最後に

「ケレン味」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

歌舞伎が語源! 3代目市川猿之助が「ケレン味ある役者」の代表例

「ケレン味」とは、ハッタリやごまかしを効かせた演出のことを指します。漢字で書くと「外連」。本来は「正当ではない、邪道である」といった意味合いの強い言葉でした。これが、演劇用語として広まるにつれて、「芸の本道から外れた、見た目本位の奇抜さをねらった演出」という意味合いへと転じていったのです。

「外連」の元ネタである歌舞伎を例に解説しましょう。歌舞伎で使われる外連といえば、大掛かりな舞台装置を用いた「仕掛け物」や、舞台上の役者が一瞬で姿を変える「早変わり」、ワイヤーアクションで舞台空間を舞う「宙乗り」などがよく知られています。

有名な演目の『義経千本桜』では、本作の最終幕「四の切・川連法眼館の場」にて、数々の外連を観ることができます。特にクライマックスに行われる「宙乗り」は、1960年代に3代目市川猿之助が行ったことで大人気となり、今でも市川猿之助一門のお家芸とされているのです。

また近年、『ONE PIECE』や『NARUTO』といった少年マンガが、次々と新作歌舞伎として演じられているのをご存知でしょうか。歌舞伎とマンガと聞くと、あまり共通点がないように思えますが、「ケレン味」という観点で見ると、両者の親和性はかなり高いもの。

「ケレン味」とは、単なる「ごまかし」や「ハッタリ」ではなく、エンターテインメントにとっては非常に重要な要素なのです。ただ、文脈によってプラスにもマイナスにもなる言葉。次の例文でそのニュアンスを解説して行きます。

ケレン味の正しい使い方は? 例文をご紹介

(c)Shutterstock.com

1:スーパー歌舞伎は、ケレン味たっぷりの演出が楽しい。

これは「ケレン味」を褒め言葉として使った例です。ハッタリやごまかしそのものはよい意味合いでは使われませんが、エンターテイメントにおいては「ケレン味」がなければ、面白みのない凡庸な作品になってしまいます。

スーパー歌舞伎がよい例で、「ケレン味」をスパイスのようにうまく利かせることでいっそう魅力ある作品となっているのです。したがって、いい意味合いで使う場合に「ケレン味あふれる大芝居」「ケレン味の効いた作品」などと表現します。

2:ケレン味のない正統派の作品に仕上がっている。

一方で「ハッタリやごまかしがない」ことを評価したい場合は、ケレン味がないことをよしとして、このように表現します。嘘偽りや俗受けを狙った「いやらしさ」がないという意味で使うのです。

ただ、「素直なだけで、面白みがない」といったマイナスな意味でも「ケレン味の欠けた平凡な作品」という表現を使うことがあるので注意しましょう。要は、文脈によって意味合いが変化するのが「ケレン味」という言葉なのです。

ケレン味の類義語はどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

1:ハッタリ

「ハッタリ」は、物事をことさら大げさに取り上げたり、ありもしないものをあたかもあるかのように見せたりすることで、他人を圧倒しようとすることを指します。

カードゲームを例に説明しましょう。自分の手が弱いにもかかわらず、まるでいいカードがそろっているかのように強気で進行するようなケースが「ハッタリ」のわかりやすい事例ですね。

2:ごまかし

「ごまかし」は見た目だけを繕うこと。内容が伴っていないことに他人が気付かないようにすることを指しています。

[1]の「ハッタリ」は、強気に出ることで本質を見せないようにすることに対し、「ごまかし」は、本質が表面化しないようにするという点に違いがあります。

3:てらい

「てらい」とは、実際よりもよく見せかけることをいう言葉です。必要以上に自分の能力を周囲にアピールするような人を指して「彼はてらいすぎだ」というように用います。また、素直な人に対して「彼女はてらいのない人柄だ」というように打ち消しの形で使われることもあります。

「ケレン味」は外見を誇張することに対して用いますが、「てらい」は能力や性格など内面を盛って、見せびらかすときに使うという違いがあります。

4:粋な計らい

[1]、[2]、[3]ともに、あまりよくない意味合いの類義語が並びましたが、ケレン味を褒め言葉とするときに、「粋な計らい」というのも類義語になります。気が効いていて、タイミングがよく、洒脱たことを意味します。

派手で大げさに見える行動も、それが聴衆や観客が求めていることならば、粋な計らいと受け止められるのです。

ケレン味の対義語はどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

1:王道

「王道」とは、徳のある王が武力によらず、学問による教えや法令によって世の中を治める政治のこと。それが転じて、現代では「最も正統的なやり方、手段」「真っ当なアプローチ」という意味も持つようになりました。

例としては、「これぞ、ミステリーの王道ですね」などと使います。外連を「邪道」とし、ケレン味を「正統派ではない奇抜な演出」するならば、やはりその対義語として「王道」が挙げられるのです。

2:オーソドックス

「オーソドックス」とは、英語で書くと「orthodox」。日本語では「正統的」となり、たとえば宗教においてさまざまな宗派があるなか、正統派を名乗る宗派のことをオーソドックスと言います。「正しい系統を受け継いでいるさま」を意味し、長い伝統に裏付けされていることが重要となります。

3:正攻法

「正攻法」とは、奇策などを用いず、堂々と攻撃するやり方のことです。戦いの攻撃においてだけでなく、さまざまなシーンで使うことができます。小細工せずに真正面から挑むこと、つくりあげること、アプローチすることであり、ハッタリやごまかしといった意味を含むケレン味とは対義語となるのです。

最後に

「ケレン味」は、その言葉自体だけを聞いても、褒め言葉で使われているのか、悪口で使われているのかはわかりづらいものです。

実際に、作品をより面白くするための演出として有効になることもあれば、逆に本質を見えづらくしてしまったり、ふざけたりするような悪い意味で使われることもあるからです。

大切なのは前後の文脈。そこから、どちらの意味で使われているのかを判断することが大切なのです。

TOP画像/(c)Shutterstock.com


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