生理不順は改善できる? 原因や対策法を解説!
一般的に約1ヶ月(28日)の間隔で起こるとされている月経。
しかし、中には20日ほどで生理が来てしまう人や、2,3ヶ月生理が来ない… という人もいます。生理が決まった周期で訪れない場合や一回の周期が極端に長い(短い)場合を生理不順(月経不順)と呼びますが、これらに対策方法はあるのでしょうか?
そこで今回は、生理不順の対策方法をみていきましょう。
◆生理不順にも種類がある?
「生理不順」とひと言で言っても症状は様々。ここでは生理不順についておさらいしましょう。
1:生理から次の生理が来るまでの期間が長い・短い
一般的に、生理が終わってから次の生理が来るまでの期間(周期)は28日前後とされていますが、28日よりも極点に短い場合、または長い場合には生理不順となっている場合が考えられます。周期が20日以下となり、1ヶ月に複数回生理を迎えてしまう状態を頻発月経と呼びます。対して、生理の周期が、39日以上と期間が長く空いてしまう状態を希発月経と呼びます。
2:経血の量が多い・少ない
生理期間中の経血の量が極端に少ない場合、多い場合も生理不順の可能性が考えられます。例えば、生理期間中の経血量が変わらず多く、レバーのような血のかたまり(凝血)が混じっているといった状態(過多月経)や、2日目でナプキンの交換が不要になるほど月経血が少ない状態(過小月経)も生理不順にあたります。
3:生理期間が長い・短い
一般的に生理期間は5日前後とされていますが、8日以上生理が続いたり(過長月経)、2日程度でナプキンがいらなくなってしまうような生理期間が短い状態(過少月経)も生理不順に当たります。
自分が生理不順になっているかどうかを知るためには、自分の生理周期を把握しておく必要があります。妊活・生理・排卵管理アプリ「eggsLAB」では、毎月の生理日を記録することで、生理不順にも対応した生理日予測を知ることができます各周期に対して専門医からのアドバイスコメントもついているので、忙しくてなかなか病院に行けない… という方にもおすすめのアプリです。
◆生理不順の原因は?
ここまで生理不順には多くの種類があることをみてきましたが、生理不順はなぜおこってしまうのでしょうか。
生理不順の原因の多くは、生理をコントロールしている「女性ホルモン」のバランスが乱れていることです。生理は、卵巣ホルモンや黄体ホルモンといった女性ホルモンによってコントロールされています。
女性ホルモンは、脳視床下部・脳下垂体・卵巣の3器官が正常に機能することで分泌されているので、生理不順が起きているからだには、この3器官のうちのいずれかで異常が起きて、ホルモンバランスが崩れていることが考えられるのです。
ホルモンバランスが乱れる原因としては以下のようなものが考えられます。
・無理なダイエットによる栄養不足
・過度のストレス
・運動のしすぎ
・太りすぎ
これらの行動によって、視床下部から出る指令ホルモンが低下することで、生理不順が引き起こされるのです。
◆生理不順を改善するには?
ここまで見てきて、ご自身が生理不順であると感じた場合には、まず病院を受診されることをおすすめします。
生理不順は無排卵や流産・子宮筋腫・子宮内膜症・子宮がん・ポリープなどのリスクも考えられます。数ヶ月様子をみても生理不順が続くようであれば、婦人科を受診して検査を受けてみましょう。場合によってはピルの服用などで症状が改善される場合があります。
病院を受診する際に、あると便利なものが基礎体温表です。基礎体温の測り方については、こちらの記事もご参考になさってくださいね。
◆今日から始める! 生活改善法
「病院に行くまでの期間にできることはないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ここからは今からでも始められる生活改善方法をご紹介します。
ダイエットメニューの見直し
過度な食事制限により生理が止まってしまった… という方もいらっしゃるかもしれません。食事を抜いたり、特定の食材だけを食べたりしてはいませんか? ホルモンバランスを整えるためにも、朝昼晩の3食をきちんと食べ、カロリー制限や糖質制限は無理のない範囲で行うことをおすすめします。
また、現在食事制限のみでダイエットを行っている方は、運動を取り入れてみましょう。手軽に始められるウォーキングやストレッチなどでも大丈夫です。
ストレスをためない工夫を
日々の生活の中でストレスはどうしてもたまってしまうもの。そんな中でも強いストレス・過労によって、長期間気持ちが落ち込んでしまったり、からだに悪影響が出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ホルモンバランスを乱す最大の敵はストレスです。自分なりのストレス解消法を身に着け、十分に睡眠をとるようにこころがけましょう。湯船にゆっくりとつかることも効果的ですよ。
生理不順は、ついつい放っておきがちな症状のひとつですが、からだからのSOSサインです。症状が長引く場合には対策されることをおすすめします。
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。