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BEAUTY

2019.09.03

「かゆみ・においが気になる…」聞きたいけど聞けない生理中の悩みを解決!【医師監修】

婦人科系の悩みをテーマとした不妊治療の名医・杉山力一医師によるカラダの不調解決コラム。今回は、聞きたいけど聞けない生理中の悩みについてお答えします。

生理中のかゆみやにおいの原因は? 対策は?

生理前のイライラや体調不良などについても紹介してきましたが、生理中にもにおいやかゆみなど特有の悩みがありますよね。今回は人になかなか相談できない、生理中の悩みについてみていきましょう。

■デリケートゾーンがかぶれたり、かゆくなったりする…

デリケートゾーン
(c)Shutterstock.com

生理中に多くの方が気になっているデリケートゾーンのかゆみやかぶれ。でもどのように対処すればいいのかわからない… という方も多いのではないでしょうか。

生理中のかゆみ・かぶれの一番の原因は「蒸れ」です。デリケートゾーンはいつも下着に覆われているため蒸れやすく、特に生理中の場合、汗や吸収されずナプキンに残った経血などによってさらに蒸れやすくなっているのです。

もう一つの原因は「摩擦」です。デリケートゾーンは皮膚が薄く、敏感な部分です。特に生理中は歩いたり動いたりした際に、ナプキンの紙やタンポンの紐との摩擦で、かぶれやかゆみを起こしやすい環境になってしまいます。

かゆみ・かぶれを防ぐには、デリケートゾーンをなるべくさらさらに保つことが大切です。ナプキンやタンポンはこまめにとりかえることをおすすめします。

かゆみ・かぶれが起こってしまった場合には、デリケートゾーン用のウェットティッシュを使い、陰部をやさしく拭き取ることが効果的です。

また、市販の塗り薬を塗る際は、デリケートゾーン用の塗り薬を選び、かゆみやかぶれのある部分をよくお湯で洗ったあとにそっと塗りましょう。市販の塗り薬を使っても治らない場合には、早めに婦人科や皮膚科への受診をおすすめします。

■生理中の独特のにおいが気になる…

生理中の独特のにおい
(c)Shutterstock.com

生理中特有のにおいの原因は、経血です。排出されたばかりの経血は無臭ですが、時間が経つにつれて経血が酸化し、雑菌が繁殖することによって独特のにおいが発されてしまいます。

そのため、長時間同じナプキンをつけ続けると、においが発生しやすくなるのです。ナプキンは3時間以内を目安にこまめに変えることで、においは大幅に抑えられます。

また、タンポンはナプキンに比べ経血がほとんど空気に触れないので、においを抑えるという点で効果的です。しかし、タンポンの場合も長時間の使用には気を付けましょう。膣内で雑菌が繁殖し、ごくまれにトキシックショック症候群とよばれる病気にかかってしまい、発熱や吐き気、湿疹などが起こるリスクもあります。

また、生理が終わった後にも、生理中のようなにおいが続く場合があります。そのようなときは、まず外陰部が不衛生な状態になっていないかチェックしましょう。

長時間同じ下着を使用していたり、タンポンを抜き忘れていたりした場合、雑菌が繁殖し、においやすくなります。また、膣炎などの病気にかかっている可能性も考えられます。おかしいな、と感じた場合には自己判断で放置せず、婦人科を受診しましょう。

■生理中の入浴・シャワー、気を付けることって?

生理中の入浴・シャワー
(c)Shutterstock.com

「湯船には雑菌がいるから」「お風呂が血だらけになるから」といった理由で、生理中の入浴を避けていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。ここでは生理中の入浴やデリケートゾーンの正しい洗い方についてご紹介します。

生理中の入浴はNG?

生理中に湯船につかっても特に問題はありません。入浴中は水圧で経血が出にくい状態になっているため、お風呂の中が血まみれになることも無いので安心して入浴してください。

全身を温めることで、生理痛の緩和にもつながりますし、清潔なお湯であれば、雑菌が入る心配もありません。清潔な湯船につかるために、お風呂掃除や毎日お湯を入れ替えるようこころがけましょう。

ただし、公共施設(温泉、プールなど)の利用は控えるようにしましょう。生理記録をつけることを習慣にして、次回の生理日を予測することで、生理の時期とかぶらないように計画を立ててくださいね。

デリケートゾーンの洗い方・石鹸の選び方って?

デリケートゾーンを洗うときは、膣内まで洗わないようこころがけましょう。膣の中は自浄作用があるため、中まで洗わなくても雑菌が繁殖する心配はありません。

外陰部を洗う際はやさしく洗うことが大切です。洗いすぎ・こすりすぎは外陰部に傷をつけ、炎症やかゆみを引き起こす場合があります。また、石鹸やボディーソープについてはアルカリ性のものを避け、デリケートゾーン専用の弱酸性ソープを使用することをおすすめします。

生理中のお悩みは人に相談できないぶん、「わたしだけの症状なのかな?」と自己解決してしまいがち。日々のちょっとした対策で解決できる悩みもあるので、まずはセルフケアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c)Shutterstock.com

医師 杉山力一

杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。

東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。

監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。

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