心も身体も美人になりたい
最近では「美人ホルモン」とも呼ばれているエストロゲンは、心身を支える女性ホルモン! 今回はそのエストロゲンについて、一緒に見ていきましょう。
エストロゲンは女性の強いミカタ!
エストロゲンについてお話していくうえでは欠かせない女性ホルモン。女性ホルモンとは、卵巣から分泌されるホルモンで、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
今回お話するエストロゲンは美肌・美髪・丸みを帯びた体つき・自律神経の安定・脳の活性化などに効果があるとされています。エストロゲンが活発に分泌される時期は主に排卵日直前とされ、排卵日を機に減少し、次の排卵日直前にまた活発に分泌される、といったサイクルを繰り返しています。
エストロゲンが作用することでイライラが解消し気持ちが前向きになることから、排卵日直前はダイエットにも効果的です。エストロゲンは、明るく健やかに女性が活動するために欠かせない女性ホルモンなのです。
多いだけではNG!? 女性ホルモンはバランスが大事
心身にプラスの効果ばかりであるエストロゲンは、多ければ多いほど体に良いのでしょうか?
答えは「いいえ」。エストロゲンが過剰になると、子宮筋腫・子宮内膜症・乳がんや子宮体部がんにかかりやすくなってしまうのです。女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが適切に保たれているほど、その効果を発揮します。したがって、エストロゲンを「増やす」ではなく、「正常量に保つ」ことが大事です。
ちょっとずつの改善を重ねていきましょう
「睡眠・食事改善・適度な運動」がポイント! お勧めの食材は…?
エストロゲンをバランスよく保つため効果的である、とされているのが「睡眠・食事改善・適度な運動」です。まずは、エストロゲンの分泌を促す作用のある食材をご紹介します。
◆大豆イソフラボン
納豆や豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、エストロゲンに似た働きをし、エストロゲンが少ない場合は補ってくれます。また、エストロゲンが過剰になっている場合は減らしてくれる役割も担っているため、女性ホルモンのバランスを保つのに最適。
◆ビタミンE・ビタミンB6
アーモンドやアボカドに含まれるビタミンEはエストロゲンを分泌する卵巣の働きを助けてくれます。また、カツオや牛レバーに含まれるビタミンB6は脳に女性ホルモンを分泌するよう働きかけます。
毎日の運動と快適な睡眠のススメ
運動も女性ホルモンのバランスを整えるのに効果的。筋肉から分泌される成分がエストロゲンに代謝変換されます。つまり筋肉量が増えるとエストロゲンと同様の効果が期待できる、ということ!
今すぐはじめられる簡単なトレーニングをご紹介していきますね。
◆スクワット
筋肉量を増やすために簡単にできるストレッチとして、ゆっくり行うスクワットがあげられます。腰を下ろす際に息を吸い、膝を伸ばす際には息を吐くことで、自律神経のバランスが整い、より効果的に筋肉を伸ばすことが出来ます。
◆足上げ運動
仰向けに寝転がり、そろえて伸ばした両足をどんどん上にあげていく運動。ここでもスクワット同様に深く息を吸って吐きます。女性ホルモンの調整には下半身の筋肉を増やすことが効果的であると考えられているため、このほかにもヒップアップやランニングなど、下半身の筋肉を重点的に鍛えてみるとよいでしょう!
◆ついで運動
まとまった時間をとることが難しい方は、日常のちょっとした工夫で筋肉量をアップしましょう。例えば、エレベーターを階段にしてみる、座り仕事の際に美しい姿勢をキープする、料理や掃除の合間に伸びをしてみるなど。少しの運動でも女性ホルモンを適量分泌する手助けとなるのです。
適度な運動をすることは、質の良い睡眠にもつながります。仕事もプライベートも忙しい毎日でも、なるべく12時前には就寝し、最低でも6時間は睡眠をとるよう心がけましょう。
女性ホルモンのバランスを整え、美しい体づくりを目指しましょう
日々の食事や少しの運動からでも女性ホルモンのバランスを調整することができます。一度食生活や行動を見直し、少しずつ改善、継続させてみてはいかがでしょうか。
医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。
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