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「ミスリード」ってどんな意味?
“導く”という意味の「リード(lead)」と、“誤り”という意味の「ミス(miss)」を組み合わせたのが、和語として使っている「ミスリード」。英語の「mislead」が由来です。
意味は、“人を誤った方向へ導くこと。誤解させること。新聞や雑誌などで見出しと記事とが大きく違うこと”(出典:デジタル大辞泉/小学館)を指す言葉です。
♦︎英語の「misread」とは別モノ
英語には似た音の「misread」もありますが、こちらは“読み間違えた”という意味なので、和語で使う「ミスリード」とは別モノ。
つまり日本語の「ミスリード」は「misread」ではなく、言葉の由来にもなっている「mislead」に似た意味です。
♦︎意図的・無意図的のどちらにも使える
「ミスリード」は、意図的・無意図的のどちらにも使える表現。
わざと誤解させたとき or 結果として誤解をさせてしまったときのどちらの文脈でも使われています。
ビジネスシーンで「ミスリード」が起こる典型パターン

ビジネスシーンでは、コミュニケーションのズレからミスリードがしばしば起こります。
典型的なパターンを見ていきましょう。
♦︎パターン1:曖昧な表現のせいで誤解を生んでしまった
ビジネスシーンでは、曖昧な表現のせいで大きな誤解が生じる場合もあります。
たとえば「できると思います」や「いったん、この方向で」などの曖昧フレーズは、比較的よく耳にする表現。しかしこれこそが、曖昧なせいで相手に誤解をさせやすい言い回しです。
発した本人は“確約ではないつもり”で口にしていても、聞いた側は「できるんだな」「この方向でいいんだな」などと誤解をして動いてしまうのは典型的な“ミスリード”のパターンでしょう。
♦︎パターン2:前提条件の共有不足
前提条件が共有されていない状態でコミュニケーションを進めてしまうと、あらぬ誤解のもと。
たとえば「その件は大丈夫です」と曖昧な表現で伝えると、言葉を発した本人は“Aについて”話しているつもりでも、聞いている相手は“Bの話”だと思っていたというパターンもミスリードの典型です。
♦︎パターン3:主語が抜けている
パターン2と似ていますが、主語が抜けている会話もミスリードをしばしば招きます。
たとえば「もう対応済みです」と伝えても、“誰が”・“何を”・“どこまで”対応したのかが曖昧で、聞き手によっては誤解を生じても無理はありません。
このように主語のない会話も、ビジネスシーンでミスリードを生む典型パターンのひとつです。
実務でよく聞く「ミスリードが起きやすい」言い回し一覧

ミスリードが起きやすい言い回しをまとめました。
どれもビジネスの現場では一般的に使われているフレーズですので、使う際には前後の文で詳細を補足したほうが確実です。
・「大丈夫だと思います」
・「一応、〜しておきます」
・「問題ないはずです」
・「後ほど確認します」
・「検討しておきます」
どれも、明確な意図がわかりにくく曖昧なフレーズ。
誤解されないよう、必要な情報を前後で必ず補足して!
ビジネスシーンで「ミスリード」を防ぐ会話のポイント

ミスリードを防ぐために必要なのは“丁寧に話すこと”ではなく、“誤解が生まれないよう言葉を選ぶこと”です。
会話によるミスリードを防ぐために心がけたいポイントを整理します。
♦︎ポイント1:主語と目的は明確に伝える
伝えるときに「私が」(誰が)「〜の件について」(何の話か)を入れるだけで、コミュニケーションによる理解のズレは減らせます。
♦︎ポイント2:曖昧な言葉は使わない
「おそらく」「たぶん」「一応」などは、曖昧なために相手に正しい意図が伝わりにくい言葉です。
数字や期限、条件は具体的に伝えなければ正しいコミュニケーションにつながりません。
曖昧な言葉は、ビジネスではNGワードになりがちと心得て!
♦︎ポイント3:何をするのか(何をしてほしいのか)できるだけ具体的に伝える
たとえば「明日までに確認します」だけではなく「明日の午前中までに確認をし、問題がなければそのまま進めます」のように、自分が何をするのかをできるだけ具体的に伝えましょう。
自分の行動だけでなく相手に何をしてほしいのかを伝える際も同様で、具体的に伝えるほどミスリードを避けられます。
【恋愛でもトラブル続出】アラサー世代のミスリード事件簿

実は「ミスリード」が問題になるのは、ビジネスシーンだけではありません。
恋愛シーンでも、ミスリードによって予期せぬトラブルが生じる場合も多々…。
アラサーたちの“ビジネス×恋愛シーン”における「ミスリード事件簿」を、筆者が見聞きした事例から紹介します。
♦︎デートの誘いかと思いきやビジネス目的で誘われていた
20代後半のAさんは、デートのつもりだった食事の約束で、期待を大きく裏切られる結果になってガッカリした経験があるそう。それは…?
「気になる相手から『食事でもどうですか?』と誘われたので期待をしていたら、当日になって『部下も一緒に来るかも』と言われて撃沈…。
相手はビジネスの話をしたかっただけだったのに、私が勝手に恋愛の脈アリなのかとソワソワしていただけでした(笑)」
♦︎期待をもたせる言葉にガッカリ
30歳になったばかりのBさんは、取引先の男性からの“あるひと言”に期待をしたものの相手が既婚者だと知ってガッカリしたそう。どんな状況だったのでしょう…?
「同じイベントに関わった他社の男性が、私のタイプだったんですよね。
薬指に指輪をしていなかったし、イベントの最終日に『また会えたらいいね』って言われたので、すっかり浮かれていたのですが…。
あとからその男性が既婚者だと知り、期待をもたせるような言い方をしないで! って思いました」
♦︎返信スピードから脈アリだと誤解
30代前半のCさんは、仕事で知り合った男性とLINEで雑談をする仲に発展。脈アリだと浮かれていたそうですが…。
「彼の返信スピードがすごく速くて、これは絶対に脈アリだ! って思っていたのですが、実際にはただの“返信が速い人”なだけでした。
私だけじゃなくて誰にでも返信が速いタイプとわかり、なーんだってガッカリでした(苦笑)」
ミスリードは意識すれば防げる
ミスリードは、ビジネスシーンで誰にでも起こりうるコミュニケーションのズレのひとつ。
けれど、きちんと意識さえすれば確実に減らせるものでもあります。
ズレの認識が大きくなってしまうほど、ビジネスの現場にも悪い影響を及ぼします。誤解を招きにくい言い回しを意識的に選びながら、コミュニケーション上手を目指していきましょう◎。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



