目次Contents
この記事のサマリー
・「優劣」は2つ以上を比べて、どちらが勝るかを示す語です。
・「良否」は基準に対し、良いか良くないかを判断する語です。
・「優劣をつける」は優れた方を決める表現で、「つけざるを得ない」はやむを得ぬ判断を指します。
周囲を見て、ふと「優劣」を意識してしまうことってありますよね。でも、その「優劣」って何なのでしょうか?
そこで、この記事では「優劣」の意味と使い方、「良否」との違いを確認しましょう。さらに「優劣の法則」から英語表現までまとめて整理します。
「優劣」とはどういう意味?
まずは、意味から確認していきます。
「優劣」の意味
「優劣」は「ゆうれつ」と読み、「優れていることと劣っていること」を指す言葉です。2つ以上の対象を比較して、どちらがより優れているかを示したい場合などに使われます。
辞書では次のように説明されていますよ。
ゆう‐れつ〔イウ‐〕【優劣】
すぐれていることと、おとっていること。まさりおとり。「―を争う」「二人の能力に―はない」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「優劣の法則」とは?
同じ「優劣」という語でも、遺伝学の用語としての「優劣の法則」があります。これはメンデルの法則の一つで、ある対立形質について純系どうしを交配すると、雑種第一代(F1)ではどちらか一方の形質のみが現れる、というもの。
「優劣」とは使われる場面が異なるため、混同しないようにしましょう。
参考:『岩波 生物学辞典 第5版』(岩波書店)
例文を用いて「優劣」の使い方を紹介
「優劣」の意味をおさらいできましたか? 続いては、「優劣」の使い方を紹介します。
優劣を争う
「優劣」は、優れていることと劣っていることを比較する際に使う言葉なので、「争う」という動詞をつけることがあります。似たような言い回しとして、「一二を争う」と言ったりもしますね。
例えば、「小学生のときに、人の個性は優劣を争うものではないと教師から教わった」というように使います。
優劣をつける
「優劣をつける」という表現も、頻繁に用いられます。優れているかそうでないのか判断するという意味で使われますね。「今日食べたショートケーキとチョコレートケーキはどちらもそれぞれ良さがあって優劣をつけることができない」などというように用いられます。

優劣をつけざるを得ない
「優劣をつける」と似た言い回しに、「優劣をつけざるを得ない」があります。人や出来事を「良い・悪い」で単純に区切ることに抵抗を覚える場面もあるため、「優劣をつける」という行為を避けたい気持ちが生まれることもあります。
「~せざるを得ない」は、「そうするしか他に方法がない」という、やむを得ない状況を表す言い方です。したがって「優劣をつけざるを得ない」は、「本当は優劣で割り切りたくないが、状況上、判断をしなければならない」というニュアンスで用いられます。
「優劣」の類語や言い換え表現にはどのような言葉がある?
続いては、「優劣」の類語について紹介します。言い回しのバリエーションを増やして、豊かな表現力を身につけましょう。
良否
「良否」は「りょうひ」と読みます。「良いか、そうでないか」という観点で評価するときに用いられます。
なお、「優劣」は2つ以上のものを比較する場合に使います。一方、「良否」は基準に照らして「いい、よくない」を判断する語です。
「品質の良否を見極める」というように使いますよ。
勝ち負け
「勝ち負け」は、「優劣」や「良否」よりもカジュアルな印象のある言葉ですね。「勝つことと、負けること」を指します。「勝ち負けは重要じゃない」というフレーズはよく聞きますね。
参考:『デジタル大辞泉』、『使い方の分かる 類語例解辞典』(ともに小学館)
優劣をつけてしまう人の心理とは?
なかには、物事になんでも優劣をつけてしまう人もいるようです。自分と他者を比較して落ち込んでしまったり、ひがんでしまったりすることも…。そこで、ここでは優劣をつけてしまう心理について深掘りしていきます。
自分に自信がない
自分に自信が持てないと、周囲の反応や評価が気になりやすくなります。その結果、他者との比較で自分の立ち位置を確かめようとして、「優れている、劣っている」の二択で物事を捉えやすくなることがあります。
もし比較で苦しくなるなら、「自分が何を大切にしたいか?」「どこを伸ばしたいか?」を言葉にしてみると、視点を「他者基準」から「自分の基準」へと戻しやすくなりますよ。

現状に満足できず、不満を持っている
仕事で思うように成果が出ず、気持ちが落ち着かないときってありますよね。そうしたときに、周囲の順調さが目に入ると、無意識に自分の状況と比べて、優劣で整理してしまうこともあるでしょう。
こうしたときは、「何がうまくいっていないのか?」「次に何を試すか>」を整理することで、比較の渦から抜け出しやすくなります。
また、信頼できる人に状況を言葉にして話してみると、自分では気づきにくかった論点が見えてくることもありますよ。
承認欲求が高い
承認されたい気持ちが強いと、物事を優劣で捉えてしまうことがあります。優劣の枠組み上、「自分が上に見える状態」を作り出したくなるためです。
ただし、周囲を下げる形で自分を守ろうとすると、関係がぎくしゃくしやすくなります。比較の方向を「他者」ではなく「過去の自分」に向けると、優劣の発想に引っ張られにくくなりますよ。
「優劣」に関するFAQ
ここでは、「優劣」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「優劣」とは、結局どんな意味ですか?
A. 2つ以上を比べて、どちらが勝るか・劣るかを表す言葉です。
Q2. 「優劣」と「良否」は、どう違いますか?
A. 「優劣」は比較して差をみる語、「良否」は基準に照らして良い・良くないを判断する語です。
Q3. 「優劣をつける」とは、どういう意味ですか?
A. 比べた上で、どちらが優れているかを決める言い方です。順位づけや選考の場面でよく使われます。
最後に
本記事では、「優劣」の意味や使い方、類語を紹介しました。また優劣をつけてしまう人の心理と、その改善方法についても解説しています。優劣をつけるのではなく、それぞれのありのままの姿を素直に受け入れられるよう、固定観念にとらわれない広い視野を持っていたいですね。
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