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2025.11.20

「九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう)」とはとてもわずかなこと|類語や言い換え表現は?

「九牛の一毛」は、多くのなかでのごく一部を指す言葉です。取るに足らないような、小さな物事も意味します。この記事では、「九牛の一毛」の意味や使い方をご紹介します。類語や言い換え表現なども、あわせて確認していきましょう。

「九牛の一毛」とは? 意味と由来

「九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう)」は、たくさんいる牛のなかの、1本の毛を意味します。中国の古い書物、漢書に登場する言葉です。「九」は実数の9ではなく、数の多さを象徴しています。

現代社会では、多くのなかのごく一部を指すのが一般的です。おもに、わざわざ取り上げる価値や、重要視する必要がないような物事を「九牛の一毛」と言い表しています。

きゅうぎゅう‐の‐いちもう〔キウギウ‐〕【九牛の一毛】
《「漢書」司馬遷伝から。多くの牛の中の1本の毛の意》多数の中のごく一部分。取るに足りないこと。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「九牛の一毛」の使い方や例文

「九牛の一毛」は、ほんのわずかなことを指す言葉として活用できます。

ビジネスでは、以下のように「取るに足らないことだから、気にすることはない」という気持ちも伝えられる表現です。

・世界から見れば自分の存在なんて九牛の一毛。そう考えれば、抱えている悩みも実にちっぽけに思える
・慣れない間の失敗は、誰にでもあるものです。九牛の一毛、そこまで気にすることはありません
・最近のニュースは、九牛の一毛のように取るに足らないことばかり報じているように感じる

「九牛の一毛」の類語や言い換え表現

「九牛の一毛」は、シーンに応じて以下のような語句に言い換えられます。

・大海の一粟(たいかいのいちぞく)
・滄海の一粟(そうかいのいちぞく)

どちらも、多くに対してのほんの一部分を表す言葉です。正しい意味を参考に、状況に応じて使い分けるのもよいでしょう。

海
(c)Adobe Stock

「大海の一粟(たいかいのいちぞく)」

「大海の一粟」は、大海原のなかの一滴の水のように、ほんのわずかなことを意味します。「九牛の一毛」と同じような意味合いで使用できる言葉です。「大海の一滴」とすることも。

大きなスケールのなかでは、ほとんど無意味と思えるほど価値の小さな様子を表せます。「九牛の一毛」のように、具体的な使用例も確認しておきましょう。

・入社から10年、世の中から評価される結果も出してきた。だが世界を前にすれば、自分の実力など、まだまだ大海の一粟といったところだろう
・どんなに尽力したとしても、自分にできることは大海の一粟にすぎない

「滄海の一粟(そうかいのいちぞく)」

「滄海の一粟」とは、広々とした青い海に浮かぶ、一粒の小さな粟(あわ)のことです。粟は穀物の一種で、長い穂先に小さな黄色い実を付けます。

大海原に浮かぶ小さな粟の存在は、とても小さなものです。転じて、宇宙から見た人の存在が、非常に小さくはかないことを意味しています。

蘇軾(そしょく)という中国の文学者が記した「前赤壁賦(ぜんせきへきのふ)」に由来する言葉です。

・こうして夜空を見上げていると、滄海の一粟というように自分がとても小さな存在だと実感する
・広い宇宙から見れば、互いに滄海の一粟な存在。ささいなことで言い争うのはやめにしよう

「九牛の一毛」のような数字を含むことわざ

「九牛の一毛」には、多くを表す「九」と1つを意味する「一」という漢数字が使われています。ここでは、同様に数字を含むことわざについてみていきましょう。

・九死に一生を得る
・九仞の功を一簣に虧く
・一を聞いて十を知る

ことわざを知ると、自分の考えや状況を端的に伝えたいときに便利です。また、古くから言い伝えられてきた教えを学べます。それぞれの使用例もぜひ参考にしてください。

砂浜に残った足跡
(c) Adobe Stock

「九死に一生を得る」

「九死に一生を得る」は、助からないだろうと思っていた命が、奇跡的に助かることです。「きゅうしにいっしょうをえる」または「きゅうしにいっしょうをうる」と読みます。

「九死」とは9つの死ではなく、全体を十として、九が死、一が生の割合を意味するのがとか。死に近い状態から、再び一生を得た状態を表しています。

・予定通り家を出ていたら、事故に巻き込まれていたかもしれない。まさに九死に一生を得た思いだ

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「九仞の功を一簣に虧く」

「九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)」とは、わずかな油断のせいで物事を失敗してしまうことです。

「仞」は長さの単位で、「九仞」は大きな山を表しています。「功」は、すぐれた仕事や手柄のことです。「簣」は「もっこ」とも読み、土を運ぶかごを指します。

九仞もの大きな山を築くための努力も、最後にひとかごの土が足らなければ、すべてが無駄になってしまいます。「九仞の功を一簣に虧く」は最後まで気を引き締め、物事をやり遂げることの重要性を説いたことわざといえるでしょう。

・明日、いよいよ新商品の発売日を迎える。九仞の功を一簣に虧くことのないよう、最後まで気を引き締めて準備するつもりだ

「一を聞いて十を知る」

「一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる)」は、物事の一部分を聞くだけで、すべてを理解できることのたとえです。物事の判断が適切で、察しがよいことなども意味します。

「一」や「十」には数字の意味以外に、「ほんのすこし」や「全部そろっている」などの意味があります。

洞察力の鋭さや理解力の高さなどは、次のように「一を聞いて十を知る」と言い表すのもよいでしょう。

・彼女は理解力に優れ、仕事の基礎的な説明で応用まで身に付けてしまった。優秀だとは聞いていたが、まさに一を聞いて十を知るといったところだ

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取るに足らないことは「九牛の一毛」と言い表す

「九牛の一毛」は、ほんのわずかな一部分を表す言葉です。「九牛」は数の多さを意味し、「九牛の一毛」とすることで、取るに足らないほど価値がないさまを表します。

「大海の一滴」の一滴も、同様の意味をもつ言葉です。「滄海の一粟」とすると、宇宙から見たちっぽけな人間の存在を表現できます。

古くから言い伝えられてきたことわざには、漢数字で物事の大小を表すものも多くあります。それぞれの意味を正しく理解し、ぜひビジネスシーンや日常会話で活用してください。

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