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2025.09.24

上昇気流とは上昇する大気の流れ|気象への影響は?比喩として使われることも

上昇気流とは、空気が上空へと昇る大気の動きのことです。雲や雨の形成、飛行機の乱気流にも関係し、グライダーはこの気流を利用して飛行しています。本記事では、上昇気流の意味や仕組み、比喩的な使い方について解説します。

上昇気流とは?

まず、上昇気流がどのような仕組みで発生するのか、その気象現象への影響、さらには下降気流との関連性について見ていきます。

上昇気流が発生する仕組み

上昇気流は、空気が地形・気圧などの影響を受けて上昇する現象です。

たとえば地表が太陽によって暖められると、地表付近の空気の温度も上がります。暖かい空気は軽くなる性質があるため、冷たい空気に比べて上昇しやすくなることが仕組みの一つです。

上昇気流は、おもに次のような要因で発生するとされています。

・地形の影響:山などの高地に風が吹くと風が斜面に沿って上昇し、空気が押し上げられる
・対流による影響:太陽光で暖められた空気が地表からの熱により浮力を得て上昇する
・低気圧の影響:低気圧では空気が集まってぶつかり、結果として上空へ押し上げられる
・前線※の影響:冷たい空気が暖かい空気を下から押し上げることで上昇気流が発生する。前線付近では積乱雲の発生や雷雨が起きやすい
※前線:性質の異なる2つの空気の塊(気団)が接する境界線のこと

これらのさまざまな要因で起こる上昇気流は自然の動きを生み出す原動力であり、人々の暮らしにも直接的・間接的な影響を与えているとされています。

じょうしょう‐きりゅう〔ジヤウシヨウキリウ〕【上昇気流】
上方に向かう空気の流れ。上昇すると温度が下がるので、水蒸気が凝結して雲を生じ、雨を降らせる原因になる。

出典:小学館 デジタル大辞泉
白い雲と青空の間に上昇して伸びる青い矢印の背景。
(c)AdobeStock

気象への影響

上昇気流による空気の動きは、多くの気象現象に深く関わっているとされます。たとえば、地表付近の空気が上昇すると、上空は気圧が低いため空気が膨張し、上空の温度が下がます。すると空気中に含まれていた水蒸気が冷やされ、空気中のちりにくっついて水滴に変わる「凝結」が起こるのです。

これにより雲が形成され、さらに水滴が集まると雨が降るという仕組みです。また、強い上昇気流が発生すると、雷雲(積乱雲)が発達し、落雷や突風などの激しい気象現象につながることもあります。

下降気流との関係

下降気流は、大気中で上空から下に向かって空気が流れる現象のことです。上空の空気が冷やされて重くなったり、高気圧の中心部で空気が押し下げられたりして、空気が地表に向かって下降します。

地表付近の方が気温が高いため、雲や水滴は蒸発して消え、晴れの天気になりやすいのが特徴です。上昇気流で空気が上がると、どこかで空気が下がらなければ大気のバランスが取れません。

地球全体では、赤道付近で上昇気流が起こり、上昇した空気は高緯度へと運ばれ、やがて下降します。このように、上昇気流と下降気流は大気の循環(対流)を構成する補完的な存在といえるでしょう。

航空分野における上昇気流の活用

上昇気流は、航空分野でも活用されています。とくにグライダーやパラグライダーなど、無動力の航空機にとって、上昇気流は飛行を可能にする重要な存在です。

たとえば、地表が太陽光で暖められる熱上昇気流を探しながら飛ぶことで、エンジンがなくても長時間、高度を保った飛行が可能になります。

また、上昇気流は時として旅客機などにも影響を及ぼすことも。積乱雲の内部には強力な上昇・下降気流が存在し、航空機にとっては「乱気流」として感じられるため、パイロットはこうした気流を避けながら航行しなければならないようです。

比喩表現として使われる「上昇気流」

「上昇気流」は、比喩表現としても使われることがあります。特に「上昇気流に乗る」という表現は、ビジネスやスポーツの場面などでもよく使われるフレーズです。

ここでは、比喩表現としての「上昇気流」の使い方や例文を紹介します。

青空を飛んでいる飛行機の写真
(c)AdobeStock

上昇気流の使い方

本来の「上昇気流」は空気が上に向かって流れる自然現象ですが、比喩表現では次のような状態を指して使われます。

・好調な流れに乗って、勢いよく伸びていく様子
・急激に注目される・人気が高まる・成功に向かっている状態

おもに「上昇気流に乗る」という表現が使われます。外部からの追い風や自分自身の行動によって生まれるよい流れに乗って、急成長や成功を遂げることを意味することが一般的です。

たとえば、ある企業が新製品をヒットさせ、市場での評価が急上昇している状況は「上昇気流に乗っている」とケースの一例といえるでしょう。また、個人の努力が実を結び、次々と成果を上げている状態も、同じように表現されます。

この比喩には、単に運に頼るのではなく「チャンスを逃さず捉える力」「状況を読む洞察力」「準備してきた実力」などが必要とされるという含意があるといえるでしょう。

上昇気流の例文

上昇気流の例文をいくつかみていきましょう。

・あのベンチャー企業は上昇気流に乗っており、投資家からの注目も高まっている
・営業部の成果が目に見えて向上し、チーム全体が上昇気流に包まれたような雰囲気だ
・新製品のヒットをきっかけに、我が社は今まさに上昇気流に乗っている
・市場のニーズと自社の技術が一致し、今こそ上昇気流を逃さず攻勢をかけるチャンスだ

上昇気流を呼び込む方法

実際の大気の中で上昇気流が自然に生まれるように、人生や仕事においても、自らの努力で上昇気流を生み出すことは可能です。

比喩的な意味の「上昇気流」を呼び込む方法を考えていきましょう。

メダルを掲げて喜んでいるビジネスパーソンたちのイラスト
(c)AdobeStock

目標を絞る

目標を立てて努力しても、なかなか成果が出ない場合は、目標を立てすぎてリソースが分散しているからかもしれません。

上昇気流を呼び込み、目標を着実に達成するためには、優先順位をつけて的を絞ることが重要です。

時間もお金も有限です。限られたリソースの中で結果を出すには、現実的かつ重要な目標に集中する必要があります。

絞り込んだ目標にエネルギーを一点集中させれば、まるで上昇気流に乗ったかのように、大きな推進力を生み出せるかもしれません。

本当に大切なことにベストを尽くす

自分が本当に大切だと感じることにベストを尽くすことで、自然に上昇気流を呼び込るはずです。心から大切だと思えることには迷いなく力を注げるため、努力を惜しまず継続しやすくなるでしょう。

その結果、自分の力が最大限に引き出され、周囲からの信頼や評価も高まり、飛躍的な成長や成果へとつながっていくことに期待できます。

上昇気流の意味や仕組みを理解しよう

上昇気流とは、空気が地表から上空へ向かって移動する現象を指します。雲の形成や雨、雷などの気象現象を引き起こす重要な役割を担っており、自然界のエネルギー循環や大気のダイナミズムに深く関与しています。気象予測や航空にも大きな影響を与える現象です。

一方で、上昇気流は、人生や社会における好機や流れを象徴する比喩としても用いられます。上昇気流を呼び込めれば、見えない空気の流れに乗って大きく飛躍できるでしょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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