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雑談力アップに使える! 意外と知らない「天気」の雑学
働く私たちにとって、今や「天気」は切っても切れない、毎日の関心事! だからこそ、いつでも、だれとでも、会話のきっかけがつかめるようになる天気の話は知っておいて損はなし。今回は、そんな天気にまつわるちょっとした雑学を、天気予報士の杉江勇次さんの解説付きで紹介します。
▲天気予報士・杉江勇次(すぎえ・ゆうじ)さん
1968年生まれ、千葉県出身。1995年に気象予報士の資格を取得し、1996年にウェザーマップに所属。主な出演番組に、日本テレビ系『ズームイン!!サタデー』『news every.サタデー』など。
降水確率0%でも、雨は降る!?
「天気予報で降水確率0%って言っていたのに、なんで雨が降ってるの!?」なんて言わないで! その“0”は5%未満の数字を四捨五入したもの。逆にレアな体験をしたと思いましょう。
0・10・20… と10%単位で発表される降水確率。これは四捨五入した後の数値
「降水確率0%は、1%や3%など5%未満の数字を四捨五入した数値。だから、ときに雨が降りますし、降水確率100%で雨が降らない場合も。
このときの“0”の読み方は、“ゼロ”ではなく“レイ”。“ゼロ”は『まったくない』、“レイ”は『わずかにある』という意味があるからです」(杉江さん)
2022年の東京は梅雨明けが早かった! というのは勘違い?
6月頭に梅雨入りが発表されて、6月末には梅雨明けの発表。今年の梅雨はなんだか短かったな… と思いませんでした? 実は平年どおりだったんですよ…。
メディアで報道されている梅雨入り・梅雨明けは“速報値”。改めて“確定値”が発表されます
「テレビなどで報道されるのは、あくまで気象庁が『梅雨入り(梅雨明け)したと“みられる”』と発表した速報値。『梅雨入り(梅雨明け)“した”』と断言した内容ではないんです。
防災のためにもひとまず速報値を発表しておき、春から夏にかけての天候を総合的に振り返って検討。9月に改めて梅雨入りと梅雨明けの確定値を発表します。
今年は、なんと関東甲信の梅雨明けを1ヶ月近く遅い日にちに修正! また、西日本や東海でも同様の修正が」(杉江さん)
“小春日和”は秋から冬にかけて使う言葉です
天気にまつわる四字熟語や慣用句ってたくさん! そのひとつ、“小春日和”は文字そのままに意味を受けとってはダメ! “間違いやすい日本語”も盛り上がりやすい会話のネタですよね。
“小春日和”を使える時期は、晩秋から初冬まで!
「“小春日和”は11月〜12月上旬ごろの春のように暖かい天候を意味する言葉。春に使う言葉ではありません。ちなみに、“小秋日和”という言葉はありません。春は日差しが強いので“秋のような天候”にはならないんです」(杉江さん)
2023年Oggi1月号「天気の雑談力」より
イラスト/mollydomon 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部