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意外と知らない!「天気」にまつわる雑学
働く私たちにとって、今や「天気」は切っても切れない、毎日の関心事! だからこそ、いつでも、だれとでも、会話のきっかけがつかめるようになる天気の話は知っておいて損はなし。今回は、そんな天気にまつわるちょっとした雑学を、天気予報士の杉江勇次さんの解説付きで紹介します。
▲天気予報士・杉江勇次(すぎえ・ゆうじ)さん
1968年生まれ、千葉県出身。1995年に気象予報士の資格を取得し、1996年にウェザーマップに所属。主な出演番組に、日本テレビ系『ズームイン!!サタデー』『news every.サタデー』など。
海外旅行をするとき、行きと帰りの飛行時間が1時間も違うことがある理由って?
この年末年始は海外へ! という方も多いのでは? 旅に関する会話が増える今こそ、使いたいトーク。ちなみにドイツ⇄日本では、行き帰りで1時間程の差があります。
西→東に吹く偏西風の影響で飛行機の飛行時間は変化する!
「北半球の中緯度上空を西から東へと吹いている強い風・偏西風。西→東へ向かう飛行機はなるべくこの風に乗り、逆に東→西へ向かう飛行機はできるだけこの風を避けて飛行します。
時期や場所によっては、往路・復路で2時間以上の差が出ることも」(杉江さん)
親子で歩いていると、大人と子供で感じる温度は5℃も違う!?
人間の体感温度は、上半身と足元で5℃以上異なることがある… という話題。その違いをリアルに感じてもらうため“親子”で表現してみました。
天気予報で発表する気温は、地上1.5m地点で測定した温度!
「暑い夏の日は照り返しもあって地面に近いほど気温が高く、冬の寒い日は放射冷却によって地面付近がより冷えています。気温は大人の身長を基準にした地上1.5m地点で測っていますが、足元の気温はそれとはまるで異なっているときも。
ベビーカー乗車時も含め、まだ背が高くなく地表面の影響を大きく受けやすい子供たちは私たち以上に暑さ・寒さを感じている可能性があるんです。
車椅子を利用されている方、そしてお散歩中のペットなどの様子にも気をつけて過ごしたいですね」(杉江さん)
飛行場の滑走路の向きを見れば、その地域の主な風向きがわかっちゃう!
よく利用する飛行場の滑走路が、どんな向きになっているか気にしたことってありますか? 旅の機会が増えそうなこの時期に活用したい、飛行場にまつわるトピック!
飛行機は離陸時も着陸時も向かい風を利用する!
「向かい風による揚力で浮き上がり、離陸する飛行機。着陸時は、吹いている風に向かって進むことで機体をより早く止められます。
そう、滑走路は飛行機が離着陸時に向かい風を受けやすい向き… つまり、その地域でよく吹く風の向きに合わせてつくられているんです。
逆に飛行機は横風を受けるととても危険。滑走路に対して横風が吹いている際は離着陸を制限したり、通常使用する滑走路と交差するようにつくられた“横風用滑走路”を利用しています」(杉江さん)
2023年Oggi1月号「天気の雑談力」より
イラスト/mollydomon 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部