気になる“雪”の予報… 気象庁HPを活用して!
本格的な冬を迎え、平野部でも雪が降り、山間部では度々大雪となる季節になってきました。普段雪があまり降らない地域にお住いの方は、積雪の様子がどうなっているのか、気になったことはないでしょうか。年末年始の帰省やレジャーなどで雪の多い地域に行かれる際には、ぜひ気象庁ホームページを使いこなしましょう!
解析積雪深・降雪量とは?
解析積雪深は、降水量や気温、日射量などから、積雪の深さの実況を1時間ごとに約5㎢の細かさで推定し、地図上に表したものです。現在、降水量を観測しているアメダスは全国で約1300ヶ所ありますが、このうち積雪を観測しているのは約330ヶ所と、多くはありません。このため、解析積雪深によって、積雪計による観測が行われていない地域を含め、面的に積雪の状況を把握することができるのです。
また解析降雪量は、解析積雪深が1時間に増えた量を1時間降雪量として作成し、3時間・6時間・12時間・24時間・48時間・72時間降雪量を見ることができます。
ただ、風が強い場合は雪が風に流されやすいほか、地上付近の気温が1~3度前後だと、降水が雪になるか雨になるかの判断が難しいため、制度が落ちる傾向にありますのでご留意ください。
今後の雪の予報を知りたいときは?
上記は雪の“いま”を把握するためのものですが、“未来”を知りたい場合には「降雪短時間予報(今後の雪)」を活用することができます。1時間ごとの積雪の深さと降雪量を約5㎢の細かさで6時間先まで予測したもので、1時間ごとに更新されます。地図を拡大すると道路や鉄道の路線図などが表示され、交通への影響を考慮することもできるのです。
解析積雪深・解析降雪量、今後の雪はこちらから確認することができます。
ただし、あくまでも大雪が予想されているときは、最新の天気予報も併せて確認し、ルートの変更も検討するなど無理のないように行動しましょう。
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気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。