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2025.07.31

茫然自失って一体どういう心境? 呆然自失とはどう違う? 言葉の意味を徹底分析

茫然自失(ぼうぜんじしつ)とは、予想外の出来事に驚き我を忘れることで、中国の歴史書に由来する言葉です。「呆然自失」と書いても間違いではありませんが、ニュアンスがやや異なります。本記事では、茫然自失の意味や言葉の由来、類義語や対義語をご紹介します。

茫然自失とは?

茫然自失(ぼうぜんじしつ)とは、突然の出来事に驚き、思考や行動が止まってしまうような状態を指します。

ここでは、茫然自失の言葉の由来や、「呆然自失」と表記される場合との違いについて見ていきましょう。

言葉の由来

茫然自失の「茫然」は、気が抜けてぼんやりする状態を表します。「自失」は「我を失うこと」、つまり自分自身の制御や平静さを失った状態を意味する言葉です。これらを合わせ、驚きや衝撃・恐怖・悲しみなどによって「心がぼんやりとして我を忘れる」という意味になり、感情や思考が一時的に麻痺した状態を指します。

ぼうぜん‐じしつ【×茫然自失】
[名](スル)あっけにとられて、我を忘れてしまうさま。
「香港から出した手紙を読んで―するの他はなかった」〈藤村・新生〉

出典:小学館 デジタル大辞泉

「呆然自失」との違い

「茫然自失」は「呆然自失」と書くケースも。ただし、意味や使い方には微妙な違いがあります。

「茫然」は心を奪われたり途方に暮れたりして、ぼんやりしている様子を表します。内面的な混乱や漠然とした不安、放心状態を表すことが多い言葉です。

おもに、次のような使い方をします。

・将来のことを考えて茫然とする
・あまりの喪失感に茫然となる

一方、「呆然」は、突然の驚きやショックで思考や動作が止まってしまう状態を指します。瞬間的・衝撃的な感情で、目の前の出来事に呆れて言葉を失う様子を表しています。

おもな使い方は、次のとおりです。

・驚きのあまり呆然と立ち尽くす
・予想外の展開に呆然となった

ベッドに座ってうなだれる人のイラスト
(c)AdobeStock

茫然自失の使い方・例文

茫然自失の使い方について、例文をみながら確認していきましょう。

・財布を落としたことに気づいた瞬間、私は茫然自失となり、何も考えられなくなった
・長年勤めた会社の突然の倒産に、彼は茫然自失となって言葉を失った
・重要な取引先との契約が土壇場で白紙になってしまい、担当者はしばらく茫然自失の状態だった
・上司から突然の異動を告げられ、彼はしばらく茫然自失として反応できなかった
・プレゼン中にパソコンが突然フリーズし、準備していた資料がすべて開けなくなって彼は茫然自失となった
・急に重大なシステム障害が発生し、現場は茫然自失の状態に陥った
・コンペの結果が他社に決まったと知らされ、チーム全体が茫然自失となってしまった

茫然自失の類義語・言い換え表現

茫然自失には、次のような類義語や言い換え表現が挙げられます。

・放心(ほうしん)
・唖然(あぜん)

いずれも茫然自失と同じく、強い感情や衝撃により思考や反応が停止した状態を表しますが、細かなニュアンスに違いがあるため、状況に応じて使い分けましょう。

ここでは、茫然自失の類義語について解説します。

悩む女性
(c)Adobe Stock

放心

放心とは、心を奪われるなどして、魂が抜けたようにぼんやりすることです。

「放心状態」という使い方をすることも多く、何か大切なものを失った直後に茫然と立ち尽くすような状態を指します。茫然自失と比べて、比較的静かな余韻を伴う印象があるともいえるでしょう。

〈例文〉
・取引先との契約が白紙になったと知らされ、担当者はしばらく放心した様子だった
・火災の現場に駆けつけた住民たちは放心状態となり、言葉を失ってしまった

唖然

唖然とは、思いがけない出来事に驚きあきれて言葉も出ない様子を表す言葉です。驚いたりあきれたりする感情が強すぎて、反応できずにただ黙ってしまう状態を指します。

唖然の「唖」は声を出して話せない状態、またはその人を指す言葉です。それが転じて、驚きのあまり声も出ない感情を表すようになりました。

茫然自失よりも、瞬間的な驚きや落胆の様子を強く表現する言葉です。

〈例文〉
・会議中、予想外の数値が報告され、出席者一同が唖然とした空気に包まれた
・納品ミスの原因が確認不足と知り、現場責任者はしばらく唖然としていた

茫然自失の対義語

茫然自失には、次のような対照表現が挙げられます。

・泰然自若(たいぜんじじゃく)
・狂喜乱舞(きょうきらんぶ)

泰然自若は落ち着いている様子を、狂喜乱舞は喜びのあまり舞い上がるような状態を指す言葉です。意味は異なりますが、いずれも「驚きや衝撃で我を忘れる」という茫然自失とは対照的といえる言葉です。

言葉の意味について、さらに詳しくみていきましょう。

ソファに座って読書している人のイラスト
(c)AdobeStock

泰然自若

どんな状況にあっても落ち着き払い、少しも動揺しない様子を表す言葉です。

「泰然」は落ち着いておおらかな様子を、「自若」はいつもと変わらない態度を意味します。これらが組み合わさることで、「冷静さを保ち、何事にも慌てない状態」を表現しています。

〈例文〉
・緊張するプレゼンテーションの場面でも、彼女は泰然自若として立ち振る舞っていた
・深刻なトラブルが起きたときも彼は泰然自若としていて、周囲を安心させた

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狂喜乱舞

狂喜乱舞とは、思わず踊りたくなってしまうほど大喜びすることです。「狂喜」とは我を忘れるほどの大きな喜びを表し、「乱舞」とは秩序なく舞い踊ることを指します。

この2語を組み合わせ、「非常に喜び、取り乱すほどの状態で歓喜する様子」を意味します。

〈例文〉
・新規契約獲得の報告に、営業チームは一瞬狂喜乱舞のような盛り上がりを見せた
・思わぬ受注増加に営業スタッフは内心狂喜乱舞していたが、表向きは冷静に次の戦略を練っていた

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茫然自失は呆気にとられて我を忘れること

茫然自失とは、驚いて呆気にとられ、我を忘れることを指します。「呆然自失」と表記する場合もありますが、両者はニュアンスが異なるため、意味を正しく理解して適切に使い分けるようにしましょう。

類義語には「放心」や「唖然」、「対義語」には「泰然自若」や「狂喜乱舞」があげられます。一緒に覚えれば、茫然自失の意味合いをより深く理解できるでしょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c) Adobe Stock

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