「利害得失(りがいとくしつ)」という言葉を聞いたことはありますか? 意味や使い方を知っていれば、ビジネスシーンでも役に立つかもしれません。この記事では「利害得失」の意味や使い方、言い換え表現について、わかりやすく紹介していきます。
「利害得失」とは?|損か得かを見きわめる判断の視点
日常生活でも仕事の場でも、判断が求められる場面はたくさんあります。「利害得失」という言葉は、そんなときに頭に浮かぶ表現かもしれません。まずは、意味を確認していきましょう。

「利害得失」の読み方と意味
「利害得失」は、「りがいとくしつ」と読みます。意味を辞書で確認しましょう。
りがい‐とくしつ【利害得失】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
利益と損害。手に入れたものと失ったもの。
「利害得失」とは、利益と損失、得ることと失うことを表す言葉です。
「利害得失」の使い方を例文で確認
ここでは、「利害得失」の使い方を例文とともに紹介していきましょう。
「利害得失を考えたうえで、この提案には賛成できない」
判断を下す際に、いい面と悪い面の両方を見たうえで意見を述べている例です。冷静な視点が感じられます。

「契約交渉では、双方の利害得失を整理することが重要だ」
ビジネスの場で、立場の異なる複数の関係者の思惑を調整するときに使われる表現です。納得や合意を得たい場面で使用するのに向いています。
「感情ではなく、利害得失をもとに冷静な選択をすべきだと思う」
感情的にならずに物事を判断する、というメッセージを込めた表現です。説得力をもたせたい場面に向いています。
「利害得失」の類語や言い換え表現を紹介
「利害得失」という言葉が少し堅く感じられるときや、もう少しやわらかく伝えたい場面では、意味の近い別の表現に置き換えるのも手です。ここでは、似た意味を持つ言葉を3つ紹介します。

利益と損失
得られるものと失うものという対比を示す、一般的な表現です。会話の中でも使いやすいですね。
メリットとデメリット
カタカナ語ではありますが、内容的には利害得失とほぼ同じです。ビジネスや日常会話でも広く浸透しており、意味が伝わりやすいでしょう。
利害得喪(りがいとくそう)
「得ることと失うこと」、「利得と損失」という意味を持ちます。「利害得失」の類語です。
最後に
「利害得失」という言葉は、ものごとを一方向からだけではなく、広い視点で見つめようとするときに用いられます。場面に応じて使うことで、説得力が増すかもしれません。ボキャブラリーの1つとして加えていきたいですね。
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