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2025.05.08

「益荒男」って何のこと? 正しい意味読み方、「手弱女」との違いを確認しよう

「益荒男」とは、立派な男性を表す言葉です。「ますらお」などと読みます。反対の意味をもつ言葉は「手弱女(たおやめ)」です。本記事では、それぞれの正しい意味についてくわしく紹介します。

「益荒男」とは? 意味や読み方

「益荒男」とは、立派な男性のことです。「ますらお」と読み、勇気のある強い男性を表します。

また、「益荒男」には武人(ぶじん)や兵士といった意味もあります。武人とは、武士や軍人のように戦で争う人のことです。

さらに、江戸時代にポルトガル語で書かれた日本語解説書「日葡辞書(にっぽじしょ)」では、狩人や猟師のことを「益荒男」と表しています。

現代社会では、強く勇ましい男性を指すのが一般的です。「ますらたけお」、「ますらおのこ」と言い表すこともあります。

ますら‐お〔‐を〕
1 りっぱな男。勇気のある強い男。ますらたけお。ますらおのこ。⇔手弱女 (たおやめ) 。
「屈せずして待つが—の事なりと言う」〈鴎外訳・即興詩人〉
2 武人。兵士。
「大伴 (おほとも) の氏と名に負へる—の伴」〈万・四四六五〉
3 狩人。猟師。〈日葡〉

出典:小学館 デジタル大辞泉
スーツ姿のビジネスパーソンとマッチョの影のイラスト
(c)AdobeStock

「益荒男」の使い方を例文でチェック

ここからは、「益荒男」の使い方を具体的な例文でチェックしていきましょう。

「益荒男」は強い男性を指すため、使い方によっては相手に不快感や誤解を与えてしまうかもしれません。特に、他者に向けて使用する際はニュアンスに気をつけてください。

・先月入社したばかりの彼は、何事にもものおじせず挑戦する益荒男ぶりが上司から注目されている
・周囲に合わせることも大切だが、ときには益荒男になって自分の意見を押し通す強さも必要ではないだろうか
・地域の男性が集結するその祭りは、男性陣の益荒男ぶりが見ものだと、遠方から多くの観光客が押し寄せる
・今秋開催された腕相撲大会には、力自慢の益荒男たちが集まった
・私の名前は祖父がつけてくれました。勇ましく立派な益荒男のように育ってほしいという願いが込められているそうです

「益荒男」の類語や言い換え表現は?

「益荒男」には、以下のような類語や言い換え表現が挙げられます。

・男(おとこ)
・丈夫(たけお)
・兵(つわもの)
・紳士(しんし)

「益荒男」というニュアンスが適さないシーンでは、これらへの言い換え表現が役立つかもしれません。ここでは、それぞれの意味について紹介します。

腕相撲しているイラスト
(c)AdobeStock

「男(おとこ)」

人の性別のひとつである「男」には、以下のようにさまざまな意味があります。

・人間の性別
・成熟した男性
・強くたくましい男性
・情夫
・男子の奉公人

このほか、未婚の若い男子や夫婦関係にある男性を指すなど、幅広い意味をもつ言葉です。

上記のように、「益荒男」と近いニュアンスの「強くたくましい男性」という意味でも使用できます。

/また、かつて男性は「益荒男のように強くたくましくあるべき」と考えられた時代がありました。「男たるもの初志貫徹すべき」のような「男たるもの~」の言い回しからも、男性は強い性質をもつもの、とされてきたことがわかります。

「丈夫(たけお)」

「丈夫」は、「益荒男」のように強く勇ましい男性を表す言葉です。「たけお」ではなく「ますらお」や「ますらたけお」とも読まれます。

また、「じょうぶ」と読んだ場合は人だけでなく、しっかりした物や確かな様子なども言い表します。

「兵(つわもの)」

「兵」には、兵士や軍人のほか、勇気のある強い人という意味があります。戦いに使う道具や武器そのものも表す言葉です。

また、「益荒男」を「兵」に言い換えた場合は、強いだけでなく「あるジャンルで腕を振るう人」という意味が含まれます。

日常会話では「彼はその道の兵として知られている」のように使用してみてください。

「紳士(しんし)」

「紳士」とは、上流社会の人や上品で礼儀正しい人のことです。「益荒男」に比べ、教養が高い男性という意味合いが強くなります。

会話のなかでは「紳士的(しんしてき)」の形で用いるのが一般的です。

「彼は常に紳士的な態度で話し合いに応じた」のように、礼儀をわきまえた様子を表すシーンに適しています。

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「益荒男」の対義語は「手弱女(たおやめ)」

「益荒男」と反対の意味をもつ言葉は「手弱女」です。「弱い」という漢字を使うため女性の弱さをイメージしがちですが、実際の意味は異なります。

ここでは言葉の正しい意味や使用例、「手弱女」の慣用句について確認していきましょう。

着物を着ている人のイラスト
(c)AdobeStock

「手弱女」の意味

「手弱女」は、たおやかな女性や、なよなよと優美な女性を表す言葉です。「手弱」は当て字であり、かつては「撓や(たわや)」と表していたともいわれています。

「撓」は「撓う(しなう)」の形で用いられる漢字です。折れずにやわらかく曲がる様子や、なよなよした様子を意味します。

「なよなよ」と聞くと、弱々しいイメージを受けるかもしれません。実際には、「なよなよ」には力が弱いこと以外に「しとやか」という意味があります。

「手弱女」も弱い女性ではなく、しとやかで優美な女性に対して用いられます。日常会話では、誤用に気を付けながら活用しましょう。

・手弱女と称される彼女は、たおやかさと上品さを兼ね備えている
・手弱女と聞いていた彼女は、確かに優美な人物だった。同時に、現代をたおやかに生き抜く芯の強さを感じた

たおや‐め〔たをや‐〕
たおやかな女性。なよなよと優美な女性。たわやめ。⇔益荒男 (ますらお) 。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「手弱女」の慣用句「手弱女振り」

手弱女には「手弱女振り(たおやめぶり)」と言う慣用句があります。これは、万葉集の「益荒男振り」と対をなす言葉です。どちらも歌の詠みぶりや、特色などを表します。

「益荒男振り」は、万葉集にみられる男性的でおおらかな歌風のことです。「手弱女振り」は、古今集以後にみられる優美で繊細な歌風に対して用いられます。

「益荒男」の意味や使い方を押さえよう

「益荒男」は、強くたくましい男性を表す言葉です。対する「手弱女」は、たおやかで優美な女性を表します。

現代社会では、男性はたくましく、女性はしとやかにという語句を使用する機会は少ないかもしれません。ただし、それぞれの正しい意味を理解していなければ、誤用で相手に不快感を与える可能性があります。

歌風を指すように、それぞれが日本古来続く言葉であることを理解し、日常生活で正しく活用していきましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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