「莫迦」という言葉を、見かけたことはありますか? なかなか読むのが難しいですね…。日常生活では見かける機会が少ないかもしれませんが、古代インドの言語に由来する言葉だともいわれています。意味や語源、使用例を確認していきましょう。
「莫迦」とは? 意味と語源を解説
まずは「莫迦」の読み方と意味から確認していきましょう。
莫迦の意味
「莫迦」は「ばか」と読みます。辞書で定義を確認しましょう。
ばか【馬鹿/×莫×迦】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
[名・形動]《梵 mohaの音写。無知の意。「馬鹿」は当て字》
1 知能が劣り愚かなこと。また、その人や、そのさま。人をののしっていうときにも用いる。あほう。「―なやつ」⇔利口。
2 社会的な常識にひどく欠けていること。また、その人。「役者―」「親―」
3 つまらないこと。無益なこと。また、そのさま。「―を言う」「―なまねはよせ」
4 度が過ぎること。程度が並はずれていること。また、そのさま。「―に風が強い」「―騒ぎ」「―正直」
5 用をなさないこと。機能が失われること。また、そのさま。「蛇口が―で水が漏れる」
「莫迦」の意味は「愚か」「無知」といったものが含まれ、「馬鹿」と同様の意味を持つとされています。

莫迦の語源
「莫迦」の語源は梵語(サンスクリット語)の「moha(モハ)」の音写だとする説があります。他にも、「mahallaka」=摩訶羅(無智)が転じたもので、僧侶が隠語として用いたという説もありますよ。
「莫迦」と「馬鹿」の違いは?
「莫迦」と「馬鹿」はどちらも「ばか」と読みます。辞書でも同じ意味を持つ言葉として、使われていますよ。
「馬鹿」はあて字であり、近世以降は「馬鹿」の表記が専ら使われています。
参考:『日本国語大辞典』(小学館)
「莫迦」の関連表現と使い方
「莫迦」という言葉は、さまざまな表現としても用いられています。関連する言葉とその使い方を見ていきましょう。
莫迦者
「莫迦者」は「ばかもの」と読みます。特に、常識を欠いたり誤った判断をする人を指すことが多いでしょう。軽蔑的なニュアンスを含む場合もあるため、使用する際は注意が必要です。
四月莫迦
「四月莫迦(しがつばか)」は、エイプリルフールを意味します。現代では「四月馬鹿」と表記することが一般的ですが、稀に「四月莫迦」という表記も見かけますよ。

「莫迦」の使い方と例文
「莫迦」という表現は、文学作品や古典的な文章で見かけることがあるかもしれません。以下に例文と解説を紹介します。
「莫迦だねぇ。そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
この例文では「莫迦」が、親しみを込めて使われています。相手を軽くたしなめるようなニュアンスを含みつつも、愛情や優しさがにじみ出る表現です。特に親しい人同士の会話で、このように冗談交じりに用いられることがあります。
「莫迦者は、自分の愚かさに気づかないものだ」
ここでの「莫迦者」は、愚か者を指しています。自分の過ちや未熟さを自覚できない人を揶揄する表現です。批判的な意味合いを持ちながらも、物事を客観的に指摘する際に使われることがあります。

「四月莫迦に騙されるのは毎年のことだ」
「四月莫迦」は、エイプリルフールのことを指します。日本でも4月1日に嘘をつく習慣は知られていますが、この表現は特に古い時代の文献や伝統的な言い回しで見られることがあります。冗談や嘘に引っかかってしまう自分を自嘲気味に表現する際にも使われることがあるでしょう。
最後に
「莫迦」という言葉は、単に相手を罵倒する言葉ではなく、愛情やユーモアを込めて用いる場合もあるのが特徴です。適切な場面で使うことで、表現に深みを与えることができるでしょう。
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