「皇子」という言葉を見かけることはあっても、正確な意味や使い方を知らない人は多いのではないでしょうか? そこで、この記事では、歴史的な意味から、ファッションまで解説していきます。
皇子とは? 読み方と意味を確認
まずは「皇子」の意味と読み方を確認していきましょう。

皇子の読み方と意味
「皇子」は一般的に「おうじ」と読みますが、他にも「みこ」や「すめみこ」と読まれることがあります。辞書による定義を確認してみましょう。
おう‐じ〔ワウ‐〕【皇子】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
皇帝・天皇の息子。みこ。⇔皇女(おうじょ)。
「皇子」とは、主に天皇や皇帝の息子を指します。
皇子と王子の違いは?
「皇子」と「王子」はどちらも「おうじ」と読みます。辞書で「王子」の意味も確認しましょう。
おう‐じ〔ワウ‐〕【王子】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
1 王の息子。⇔王女。
2 親王宣下のない皇族の男子。
3 大切に思う男性。大事にされている男児。「我が家の―」
4 その団体や分野などで実力・人気があり、容貌(ようぼう)もすぐれた若い男性。「クラスの―様」
「皇子」は天皇や皇帝の息子を意味するのに対し、「王子」は王や貴族の息子を指します。現代では比喩的に使われることもありますが、元々は身分や地位を表す言葉ですよ。
皇子系ロリィタとは? 意外なファッションスタイル
「皇子系ロリィタ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? これは、ロリータファッションの一ジャンルとして注目されるスタイルで、一般的な甘くかわいいイメージとは異なる独自の魅力を持っています。中世ヨーロッパの貴族少年を彷彿とさせる気品あるスタイルで、多くのファッション愛好者に支持されていますよ。

皇子系ロリィタの特徴とブランド
皇子系ロリィタの特徴は、クラシカルで中性的なスタイルにあります。フリルのついたブラウスやベスト、タキシード風のジャケットといったアイテムを組み合わせることで、優雅で高貴な雰囲気を演出。
また、スカートの代わりにショートパンツやニッカボッカーズを取り入れることも多く、従来のロリータファッションとは異なる洗練されたスタイルが魅力です。
このジャンルを代表するブランドとしては、「Moi-même-Moitié(モワメームモワティエ)」や「Atelier Boz(アトリエボズ)」がよく知られています。特に「Moi-même-Moitié」は、美しいレースやシックなデザインを取り入れたアイテムを提供しており、皇子系ロリィタファッションの象徴的存在といえるでしょう。
また、「Atelier Boz」は、重厚感のあるジャケットやベストを多く取り扱い、優美でありながらスタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。
皇子系ロリィタのアイテム例
皇子系ロリィタファッションを楽しむ際に欠かせないアイテムには、いくつかの特徴があります。まず、ブラウスはフリルやレースがあしらわれたデザインが人気です。カラーは白や黒、ネイビーなど落ち着いた色調が好まれます。
ベストやジャケットは、細かい刺繍やボタンの装飾が施されているものが多く、高級感を演出するのがポイント。特にベルベットやサテンといった素材を使用したアイテムは、よりクラシカルな印象を与えます。
ショートズボンやニッカボッカーズは、スカートとは違ったエレガントさを表現できるアイテムです。パンツの裾を絞ったデザインやフリルのついたデザインなど、個性的なスタイルを楽しむことができます。
さらに、革靴やレースアップブーツ、クラシカルな帽子やリボンといったアクセサリーも重要。特に革靴はシンプルなものから装飾が施されたものまでさまざまで、全体のコーディネートに合わせて選ぶことがポイントです。
皇子系ロリィタファッションは、伝統的なロリータとは異なる魅力を持つスタイルです。自分の好みに合ったアイテムを取り入れることで、より洗練された美しいスタイルを楽しむことができるでしょう。
「皇子山古墳」とは?
滋賀県大津市には「皇子山古墳」と呼ばれる歴史的な古墳があります。この古墳は、地域の歴史や文化を感じる上で重要な遺跡とされています。

皇子山古墳の概要
皇子山古墳は、京阪電鉄近江神宮前駅の西方、皇子が丘公園の北にある皇子山(標高164m)の頂上に位置しています。築造されたのは4世紀後半で、大津市内で最も古い古墳とされ、国指定の史跡です。
全長は約60mで、一部には堀や葺石(ふきいし)が残されており、当時の姿をわずかに留めています。形状は前方後円墳ではなく、前方後方墳という独特な形式です。特筆すべきは、墳丘の湖岸側のみが開かれている点と、その側に葺石が敷かれている点。これは、琵琶湖からの景観を意識して造られたと考えられているようです。
古墳からは大津市街全域を見渡すことができ、当時の支配者が自らの領域を眺めるために設計された可能性もあります。
周辺情報
皇子山古墳の周辺には、スポーツ施設や公園が多く点在しています。皇子山陸上競技場や皇子山カントリークラブ、皇子山球場などが近くにあり、観光やレクリエーションの拠点としても利用されています。歴史的な散策と共に、スポーツ観戦やゴルフを楽しむこともできるエリアです。
皇子山古墳を訪れる際は、周辺の施設も併せて訪れることで、より充実した時間を過ごせるでしょう。
最後に
「皇子」という言葉は、歴史的に使われてきた意味だけでなく、ファッション名としても使われていることがわかりました。特に「皇子系ロリィタ」というジャンルの存在は意外と知られていないかもしれませんね。この記事を通じて「皇子」という言葉に興味を持っていただければ幸いです。
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