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「相槌(あいづち)を打つ」という表現を使うことはあっても、その本当の意味や語源について考えたことがある人は少ないかもしれません。この記事では、「相槌を打つ」という表現の意味や起源、言い換え表現、英語表現までを丁寧に解説していきます。
「相槌を打つ」とは? 意味と語源を知ろう
「相槌を打つ」という言葉は、会話の中で自然に使われることが多い表現です。意味をしっかり理解することで、日常のコミュニケーションをより円滑にする手助けになりますよ。
「相槌を打つ」の意味
まずは「相槌を打つ」の意味を確認しましょう。
相槌(あいづち)を打(う)・つ
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
相手の話に調子を合わせて、受け答えをする。「友人の主張に―・つ」
[補説]「合いの手を入れる」と混同して、「相槌を入れる」とするのは誤り。
「相槌を打つ」とは、相手の話にうなずいたり、「はい」「うん」などと返事をしたりすることで、会話をスムーズにするための反応を示すことです。話し手に対して理解や共感を伝える方法として、重要な役割を果たします。

「相槌を打つ」の語源
「相槌を打つ」は、鍛冶屋での作業が由来だといわれています。一人が槌を打つ際に、もう一人がタイミングを合わせて槌を打つことが「相槌」と表現されるようになりました。二人の息が合う様子が、自然な会話のやりとりにたとえられたのだと考えられます。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
「相槌を打つ」の効果と重要性
会話の中で相槌を打つことは、返事をする以上の効果を持つこともあります。その重要性を知ることで、会話力を向上させるきっかけになるかもしれません。
相槌のメリット
相槌を打つことによって、話し手は「自分の話をきちんと聞いてくれている」と安心感を持つことができます。また、共感や理解を示すことで、相手との信頼関係を築きやすくなるでしょう。
特にビジネスシーンでは、適切な相槌が相手に好印象を与え、コミュニケーションを円滑にする効果が期待できます。
相槌を打つタイミング
相槌を打つタイミングを間違えると、話し手に違和感を与えてしまうことがあります。相手が話を区切ったり、重要な点を述べたりする場面で適度に相槌を入れることが大切です。無理に挟もうとせず、自然な流れの中で反応するよう心掛けましょう。
「相槌を打つ」の言い換え表現と類語は?
「相槌を打つ」は、さまざまな言葉に言い換えることができます。適切な表現を使い分けることで、コミュニケーションの幅を広げることができるでしょう。
合いの手を入れる
「合いの手を入れる」は、主に音楽や舞台で観客がリズムに合わせて掛け声を入れることを指しますが、会話でも相手に適切なタイミングで反応を返すこととして使われることがあります。話を盛り上げたり、相手を引き立てたりする効果が期待できますよ。
ただし、「相槌を打つ」と間違えて「合いの手を打つ」と表現するのは誤用なので注意しましょう。

うなずく
「うなずく」は、首を縦に振って同意や理解を示す行動を指します。相手の話を受け止めていることを示す最も基本的な反応のひとつです。言葉を使わずに気持ちを伝える方法として、日常の会話でもよく見られますね。
「相槌を打つ」の英語表現
「相槌を打つ」を英語で表現する方法も存在します。特に“chime in”という表現は、会話に同意したり、話に加わったりすることを意味します。
例文:She chimed in.(彼女は相槌を打った)
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
相槌を打たない人の心理とは?
相槌を打たない相手と会話をする際に、違和感を覚えることがあるかもしれませんね。その理由や適切な対処方法について考えてみましょう。

相槌を打たない人の心理
相槌を打たない理由には、いくつかのパターンが考えられます。例えば、相手の話に集中するあまり反応を示さない場合や、相槌を打つ習慣がもともとないケースです。また、「自分のペースで会話を進めたい」という意図を持ち、意図的に相槌を避けることも考えられるでしょう。
相槌を打たない人への対処法
相手からの反応が少ないと感じる場合は、質問を投げかけることでコミュニケーションを促してみましょう。相手の意見や感想を尋ねることで、会話への参加を引き出しやすくなります。また、相手のペースに合わせながら会話を進めることも大切です。
最後に
「相槌を打つ」という行為は、会話をスムーズに進めるために欠かせないものです。適切なタイミングで相槌を打つことで、相手に安心感や信頼感を与えることができます。自分の会話の中でどのように相槌を使っているかを振り返りながら、コミュニケーションの質を高めていきたいですね。
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