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2025.03.11

「萌黄」何と読む?「もえき」ではありません|若草色との違いや意味・由来・カラーコードまで解説!

「萌黄(もえぎ)」とは、黄色と青色の中間色で、やや黄色がかった緑色を指します。この記事では、「萌黄」の意味や由来、カラーコード、例文、似た色を紹介します。

「萌黄」という言葉を聞いたことはありますか? なんと読むのか迷うところもありますね。「萌黄」は、日本の伝統色のひとつです。春の訪れを感じさせる爽やかな色ですが、具体的な色合いや由来を詳しく知らない人も多いかもしれません。

そこで、この記事では、「萌黄」の読み方や意味、カラーコードまで詳しく解説します。色彩に興味がある人や、日本の伝統色について知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

萌黄はどんな色? 読み方と意味を確認

まずは「萌黄」の読み方から確認していきましょう。

「萌黄」の読み方と意味

「萌黄」は、「もえぎ」と読みます。辞書で意味を確認しましょう。

もえ‐ぎ【×萌×葱/×萌黄】
《葱(ねぎ)の萌え出る色の意》
1 黄と青の中間色。もえぎいろ。もよぎ。
2 襲(かさね)の色目の名。表裏ともに1の色のもの。また、表は薄青、裏は縹(はなだ)色ともいう。
[補説]1で、類似した二つの色をさすことがある。明るい緑色は「萌黄」、濃い緑色は「萌葱」と書き分けることが多い。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「萌黄」は、黄色と青色の中間色で、やや黄色がかった緑色を指します。萌葱、萌木とも書かれますよ。

新芽が芽吹くような柔らかい黄緑色であることから、植物の生命力や春の訪れを感じさせる色として、日本の伝統文化の中で親しまれてきました。平安時代には公家階級に用いられた色名です。

参考:『日本大百科全書』(小学館)

平安時代 衣装
(c) Adobe Stock

萌黄色の由来

「萌黄色(もえぎいろ)」は、春に芽吹く草木の新芽や若葉の色に由来するとされています。生命が息づく季節に見られる、柔らかく鮮やかな黄緑色がその名前のもとになりました。

参考:『国史大辞典』(吉川弘文館)

萌黄のカラーコード・RGB・CMYKを確認

萌黄は、デザインやインテリアの分野でもよく使われます。具体的なカラーコードや色の構成を知ることで、正確な色合いを再現しやすくなりますよ。

萌黄のカラーコード

萌黄のHEXコードは、#aacf53です。RGB値はR:170、G:207、B:83、CMYKではC:38、M:0、Y:84、K:0で構成されています。

デザインや配色を考える際には、これらの数値を基に正確な色合いを再現することができますよ。特に、自然のやわらかい黄緑を表現したいときに適した色です。

「萌黄」を使った具体的な例文を紹介

萌黄は、日本の伝統色として親しまれ、自然の美しさを表現する際に用いられることが多い色です。春の若葉や新緑の鮮やかさを思わせる色合いで、和装やインテリア、風景描写など、さまざまな場面で使われます。

庭の木々が萌黄に染まり、春の訪れを感じさせた。

春先の新芽が芽吹く情景を表現する際に適した表現です。萌黄は、生命の息吹や季節の移ろいを表現する際に用いられることが多く、自然の爽やかさや活気を伝えるのにふさわしい色です。

庭
(c) Adobe Stock

着物の帯には、萌黄の刺繍が施され、上品な雰囲気を醸し出していた。

和装において、萌黄は控えめでありながらも洗練された印象を与えます。特に、春の装いとして取り入れることで、季節感のある優雅な雰囲気を演出することができますよ。

萌黄に似た色を紹介

日本の伝統色には微妙な違いを持つ黄緑系の色が多いもの。それぞれの特徴を理解することで、より繊細な色の表現ができますよ。

画面みる女性
(c) Adobe Stock

若草色(わかくさいろ)

春先に芽吹く若草のような明るい緑色を指します。萌黄よりもやや黄みが強く、新鮮で生き生きとした印象を与えます。

例:「若草色のカーテンが、部屋に春らしい爽やかさをもたらした」

鶸色(ひわいろ)

ヒワという鳥の羽に見られる黄緑色を指し、やや茶味を帯びた柔らかい色合いが特徴です。萌黄色よりも少し落ち着いたトーンで、和の雰囲気に馴染みやすい色です。

例:「鶸色の帯を合わせることで、着物全体に優雅な調和が生まれた」

浅緑(あさみどり)

淡く柔らかい緑色で、伝統工芸や和紙、染織などに用いられることが多い色です。透明感のある上品な印象があり、優雅で控えめな美しさを演出します。

例:「浅緑の和紙を使った便箋は、品のある落ち着いた雰囲気を醸し出していた」

最後に

萌黄は、日本の伝統色のひとつとして、新緑のような柔らかく温かみのある色。歴史的には、貴族の衣装に用いられ、現代ではファッションやデザイン、インテリアなど多岐にわたる分野で活用されています。

日本の自然や文化と深く結びついた「萌黄色」という色の魅力を、この機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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