TikTokやショート動画で人気を博している「カンカンダンス(または、「カンカンカンダンス」)」。親しみやすいメロディーと独特な振り付けが、日本の若者やキッズだけでなく、幅広い層の心を掴んでいます。
そこで、この記事では、その誕生秘話から流行の理由について解説します。「カンカンダンス」の裏側を知れば、もっと楽しめること間違いなしです。
「カンカンダンス」って何?|誕生の背景は?
SNSを中心に広がる「カンカンダンス」。名前を聞いたことはあっても、実際どんなダンスなのか、また、その由来を知らない人も多いのでは? まずは、「カンカンダンス」の魅力をひも解いていきましょう。
「カンカンダンス」ってどんなダンス?
「カンカンダンス」は、楽曲のリズムに乗り、出だしは右手でピストルのポーズを取りながら、首を横に振る(首のアイソレーション)踊りで始まります。
「カンカンダンス」で使われる楽曲は、2020年にリリースされた『扛過槍放過羊』(カングオチアンファングオヤン)という中国の歌です。直訳すると「銃を担ぎ、羊を放牧した」という少し荒々しいタイトルですが、内容は「恋愛の痛みに負けず前を向こう」といったポジティブなメッセージが込められています。
この曲がリリースされた後、中国の人気DJ偉然(ウェイラン)さんが、同曲のダンスリミックスバージョンを発表し、大ヒットにつながったそうです。
歌っているのは半噸兄弟(バンドゥンションディー)という男性3人組。グループ名の「半噸」は、メンバー2人の体重が135キロと110キロという巨漢だったことに由来するそうですよ。
誕生の背景は?
先述した楽曲が「カンカンダンス」として爆発的に広がった背景には、意外なストーリーが隠されています。
2021年、中国の「80後逐夢男団」(日本語訳:80年代生まれの夢を追う男たち)という中年男性のグループが、この楽曲に独自の振り付けを加えた動画を中国版TikTok抖音(ドウイン)に投稿したことが始まりです。
その後、中国のSNSで拡散され、若者はもちろんのこと、中高年層にまで広がりました。
日本では、2024年の春頃からTikTokを通じて認知され、曲調やダンスの親しみやすさから徐々に拡散。インフルエンサーや大久保佳代子さん、草彅剛さんと香取慎吾さん、チョコレートプラネットなど有名人も続々と踊った動画を投稿した結果、一気に広まりました。
「カンカンダンス」の人気の秘密
なぜ「カンカンダンス」はこれほどまでに人々を惹きつけるのでしょうか? 人気の理由を、考察してみました。
覚えやすい振り付け
「前にステップ→手を回す→体を軽くひねる」などシンプルな動きが、楽しさを誘います。初心者でもすぐに覚えられそうな手軽さが、世代を超えて愛されているのでしょう。
子どもたちが学校の休み時間に友達同士で踊るだけでなく、職場の余興などでも活用されているようです。「覚えやすいし、見ていて楽しい!」という絶妙なバランスが、多くの人を夢中にさせているのでしょうね。
親近感のある曲調
どこか懐かしさを感じさせるメロディーは、一度聴いたら忘れられない中毒性があります。だからこそ、幅広い世代に受け入れられているのでしょう。そのため、若者だけでなく親世代も一緒に楽しめるのが特徴です。この親近感のある曲調が、自然と世代間の壁を取り払い、幅広い層に広がる要因となっているのでしょうね。
最後に
「カンカンダンス」は流行のダンスにとどまらず、世代や文化をつなぐ架け橋のような存在であるのかもしれません。一度踊ってみれば、笑顔が自然と生まれ、新しい発見が生まれるかもしれません。
TikTokで「#カンカンダンス」と検索したら、たくさん出てきますので、興味のある方はぜひご覧ください。ちょっとした隙間時間に、家族や友人と挑戦してみてはいかがでしょう? カンカンダンスをきっかけに、あなたの生活に新たな瞬間が加わるかもしれません!
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