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2024.12.11

人品骨柄とはその人から受ける印象のこと|意味や使い方、類語・言い換え表現を解説

人品骨柄は、品位や人柄などを意味する四字熟語。「卑しからぬ」「卑しからず」といったフレーズをつなげて使うことが多い言葉です。この記事では、人品骨柄や「人品」「骨柄」それぞれの言葉の意味、使い方、関連語を解説します。ぜひ参考にしてください。

「人品骨柄」とは? 基礎知識を確認

「人品骨柄」の読み方は、「じんぴんこつがら」です。その人の品位や、人柄などを意味します。ビジネスシーンにおいても、その人から自然に感じられるような印象を指して人品骨柄という言葉が使われることがあります。

はじめに、人品骨柄とはどういう意味か、また「人品」「骨柄」それぞれの言葉の意味を確認しましょう。

人品骨柄の意味

人品骨柄とは、「人柄や品性などの、その人から受ける印象」のことです。該当する相手の人相や風体から判断できる、その人の性格や風格を指します。人品骨柄と表現される事柄には、人格・品格・容姿・身なりなどがあります。

品性などの印象を与えるのは、人柄だけではありません。そのため、はたから見たその人の顔だちや身なりなども含まれるのが特徴です。

じんぴん‐こつがら【人品骨柄】〘 名詞 〙
① その人にそなわっている品性。ひとがら。人格。
[初出の実例]「聞しに増る紋三殿の人品骨柄」(出典:歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)五立)
② はたから見た、その人の顔だち、風采。
[初出の実例]「刈込んだヒゲ面で非常に脂肪の豊富な人品骨柄(ジンピンコツガラ)、至って満更でない立派やかな人であります」(出典:漫談集(1929)巡業隊〈大辻司郎〉)

出典:精選版 日本国語大辞典

人品とは?

人品とは、「人としての品性や気品のこと」。とくに、身なりや顔だち、態度などから感じられる品位のことを指します。

六朝の沈約(しんやく)の文章に「人品庸陋(ようろう)」という記載がみられ、「人柄が卑しい」「下品な人物」という意味で用いられているようです。

じん‐ぴん
人としての品格。特に、身なり・顔だち・態度などを通して感じられる、その人の品位。「—骨柄 (こつがら) 卑しからぬ紳士」

出典:小学館 デジタル大辞泉

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骨柄とは?

骨柄とは、「体格や人相から想像する、その人の人柄や風格のこと」です。つまり、人品も骨柄も、どちらの言葉も似たような意味を持っています。

骨柄は、言葉の由来となったのが漢語ではなく、日本語だとされています。もともとは、体の骨組(ほねぐみ)や体つきを指して使われていました。それが転じて、人柄も指すようになったといわれているようです。

こつ‐がら
1 骨組み。からだつき。
2 人柄。風采。「人品—いやしからぬ人物」

出典:小学館 デジタル大辞泉
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人品骨柄の使い方

人品骨柄は、「卑しからぬ」「卑しからず」とともに「人品骨柄卑しからぬ」などのフレーズとして使用されることが多い言葉です。人品骨柄卑しからぬは、「顔つきや外見から受ける上品な印象」を表して用いられます。

それでは、実際に人品骨柄を使った例文や一緒に使うことの多い「卑しからぬ」「卑しからず」の意味、ビジネスシーンでの使い方などを解説します。

人品骨柄を使った例文

人品骨柄を使った例文は、以下のとおりです。

・人品骨柄卑しからぬ紳士がこちらに歩いてくる
・彼女は人品骨柄申し分ない人物だ
・人品骨柄、いたって立派な人です

このように、基本的には「卑しからぬ」とともに使って良い印象を与える人物であることを表現します。ただし、場合によっては少し差別的なニュアンスを帯びる可能性も。そのためか、以前よりも使用頻度が下がっている傾向もみられます。

一緒に使うことの多い「卑しからぬ」「卑しからず」

「卑しからぬ」「卑しからず」には、「品が悪くないさま」「下品でないさま」という意味があります。さらに、そこから転じて「品があって洗練されていること」を指して用いられることのある言葉です。

「人品卑しからぬ」などと表現することもあります。

ビジネスシーンでの使い方

ビジネスシーンでの使用例は、以下のとおりです。

・要はあなたたちの人品骨柄が試されるのです。これから頑張ってください
・人品骨柄卑しからぬ人物になることが私の目標です

ビジネスシーンでは、その人の印象が良いか悪いかによって与える影響が大きいともいえるでしょう。とくに初対面の相手に対しては大きな影響を与えるケースもあり、ビジネスシーンで用いられることもあります。

人品の2つの類語・言い換え表現

人品という言葉を言い換えられる2つの表現は、以下のとおりです。

・品性(ひんせい)……道徳的な基準から見たその人の性質
・人格(じんかく)……独立した個人としてのその人の人間性

場合によっては、人柄・器・人間性・キャラクター・パーソナリティー・特徴などとも言い換えられます。

歩いている2人のビジネスウーマンのイラスト
(c)AdobeStock

品性(ひんせい)

品性とは、道徳的な基準から見たその人の性質のことで、人格と似たような意味です。「品性を養う」などと使います。

また、道徳的な基準から見てどうかといいたいときには「—を疑う」をつけて、「教育者としての品性を疑う」などと表現することもあります。

人格(じんかく)

人格は、複数の意味がある言葉です。一般的には、「独立した個人としてのその人の人間性」、または「人間性がすぐれていること」を指して用います。たとえば、以下のような使い方です。

・対話をする際は、相手の人格を尊重するべきだろう
・相手の人格を否定してはいけません
・それは人格を疑われるような行為です。今すぐにやめてください

心理学では、「個人に独自の行動傾向をあらわす統一的全体」「パーソナリティー」を表します。この場合は性格とほぼ同義であるものの、知能的面を含む、より広義の概念です。

倫理学では、「自律的行為の主体として、自由意志を持った個人」を指します。法律用語としては、「法律上の行為をなす主体」「権利を有し、義務を負う資格のある者」「権利能力」のことです。

人品骨柄を正しく使おう!

人品骨柄とは、「人柄や品性などの、その人から受ける印象」のことです。一般的に、「卑しからぬ」「卑しからず」などの言葉とともに使用されています。「人品骨柄卑しからぬ」というフレーズで用いる場合の意味は、「顔つきや外見から受ける上品な印象」です。

「人品」と「骨柄」は、どちらも似たような意味を持つ言葉です。「人品卑しからぬ」などと表現することもあります。

人品骨柄は、普段はあまり使用頻度が高くない言葉かもしれませんが、ビジネスシーンでも用いられることがあります。ぜひこの機会に言葉の意味や使い方、言い換えできる表現などを覚えておき、正しく使えるようになりましょう。

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