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2024.11.19

「鵜の目鷹の目」とは? 観察力アップに役立つ類語と使い方も紹介

「鵜の目鷹の目」とは、「鵜や鷹が獲物を求めるように、熱心にものを探し出そうとするさま」を意味します。この記事では、「鵜の目鷹の目」の意味や使い方について紹介します。

「鵜の目鷹の目」という言葉、聞いたことはありますか? 何かをしっかり観察したり、見逃さないように注意深くチェックする時にぴったりの表現です。この記事では、この言葉の意味や使い方をわかりやすく紹介します。

きっと読み終わる頃には、「こんな場面で使えそう!」と感じてもらえるはずです。

「鵜の目鷹の目」の意味や読み方、語源は?

「鵜の目鷹の目」という言葉が持つ背景や意味を知ることで、どのような状況で使うべきかが見えてきます。この言葉がどのように生まれたのか、由来に触れながら解説します。

意味は ブロック
(c)AdobeStock

読み方と意味

まずは、「鵜の目鷹の目」(うのめたかのめ)の意味を辞書で確認しましょう。

鵜(う)の目(め)鷹(たか)の目(め)
鵜や鷹が獲物を求めるように、熱心にものを探し出そうとするさま。また、その目つき。「―で掘り出し物を探す」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「鵜の目鷹の目」は、非常に鋭い観察力を意味し、「絶対に見逃さない」といった強い注意力を持った視点を表します。仕事や生活で隅々までしっかり見極めることが求められる際に使われ、ちょっとした変化やサインを見逃さずに捉える力が含まれています。

その一方で、好奇心から何かを探ろうとするさまも意味します。

語源

「鵜の目鷹の目」の語源には諸説あります。ここではその中から2つを紹介しましょう。

1つ目は、鵜や鷹が持つ鋭い視力に由来するというもの。鵜や鷹が獲物を狙う際に鋭くなる目の力を、細部まで見逃さない姿勢のたとえとして使われるようになったとされています。

2つ目は、「ウノメ」「タカノメ」という硫黄の上等品の名称に由来するというもの。それぞれが優劣なく価値が高いことから、この表現が生まれたと考えられているようです。硫黄の色と鳥の目の色が似ていることから、この表現に結びついたという見方もあります。

どのような場面でどう使う? 具体的な例文でチェック

ビジネスや日常で「鵜の目鷹の目」がどのように生かされるか、具体例を通じて見ていきましょう。状況に応じた実際の使い方を知っておくと、表現力がグッと高まります。

虫眼鏡 チェック
(c)AdobeStock

「新商品のリリース前には、競合他社も鵜の目鷹の目で市場の動向を分析している。」

新商品が市場に登場する際、自社の製品やサービスがどのように受け取られるか、また競合がどんな戦略を取るかを徹底的に把握することが重要です。「鵜の目鷹の目」は、競争の中で一歩先を行くために必要な鋭い視点を表現するのに適しています。

「プロジェクトリーダーは、進捗状況やタスクの遅れがないか鵜の目鷹の目で確認している。」

大規模なプロジェクトほど、細かい進捗やリスクに注意を払うことが不可欠です。リーダーとして「鵜の目鷹の目」で進行状況を見守ることで、チームメンバーへの信頼も高まり、全体のパフォーマンスが向上します。

「新しいプロジェクトの発表があると聞き、社員たちは鵜の目鷹の目で情報を集めようと動き出した。」

この例文における「鵜の目鷹の目」は、「好奇心から多くの者が何か探ろうとするさま」を表しています。社員たちはプロジェクトについて興味を持ち、その詳細や進展を知りたいという強い好奇心から、あらゆる手段を使って情報を集めようとしている様子が伝わってきますね。

類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

「鵜の目鷹の目」に似た表現を知っておくと、シーンやニュアンスに応じて適切に言い換えることができます。ここでは、注意深く物事を見る力を表す関連表現を紹介します。

発見 虫眼鏡
(c)AdobeStock

1:虎視眈々(こしたんたん)

「虎視眈々」は、虎がじっと獲物を狙い定めている様子から、機会を逃さず狙っている状態を表す言葉です。

「鵜の目鷹の目」が鋭く観察することに重きを置くのに対し、「虎視眈々」は、機会が来るのをじっくり待ちながら、しっかりと狙いを定めるニュアンスが強いのが特徴でしょう。

(例文)「ライバル会社は、虎視眈々と新市場への進出を計画している。」

2:目を光らす

「目を光らす」は、「厳重に見張る」という意味を持ちます。特に、警戒心が強いときに使われることが多いでしょう。

(例文)「彼は常に目を光らせているので、些細なミスも見逃さない。」

3:刮目(かつもく)

「刮目」は、「目をこすってよく見ること」、「注意して見ること」という意味があります。「鵜の目鷹の目」と同様、注意深く見守るニュアンスがありますが、特に「見過ごせない」と感じさせる対象への注目を強調する点が特徴です。

(例文)「彼女の目覚ましい活躍は、刮目に値する。」

4:狙う

「狙う」の意味を辞書で確認すると、3つの意味を持つことがわかりました。

ねら・う〔ねらふ〕【狙う】
[動ワ五(ハ四)]
1 目標に命中させようとして、弓・鉄砲などを構える。照準を定める。また、矢・弾(たま)などを目標物に命中させようとする。「銃で鴨を―・う」「外角低めを―・って投げる」
2 あるものを手に入れようとしたり遂行しようとしたりして、その機会をうかがう。「すきを―・う」「命を―・う」
3 ある事柄を目標に置く。それを目標としてめざす。「始めから優勝を―・う」「若い女性を―・った企画」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「鵜の目鷹の目」に類する意味としては、2の「あるものを手に入れるために機会をうかがう」が挙げられるでしょう。

(例文)「彼は市場の隙間を狙い、革新的なサービスを展開した。」

「鵜の目鷹の目」を英語表現にすると?

「鵜の目鷹の目」を英語で表現すると「with sharp eyes」や「keeping one’s eyes peeled」が適しています。それぞれの例文を紹介しましょう。

“The teacher watched the students with sharp eyes during the test to make sure no one was cheating.”(先生はテスト中、誰もカンニングしないように生徒たちを鵜の目鷹の目で見ていた。)

“They kept their eyes peeled for any clues during the treasure hunt.”(彼らは宝探しの間、手がかりを見逃さないよう鵜の目鷹の目で探していた。)

最後に

「鵜の目鷹の目」という表現は、ビジネスでも日常でも、鋭い観察力や好奇心を持って物事を探る際に役立つ言葉です。この言葉をきっかけとして、気になることに積極的に目を向け、周りの状況や変化を深く探求する力を養ってみてはいかがでしょうか。

TOP画像/(c)AdobeStock

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