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2024.04.21

「瓢箪から駒が出る」とは? 由来や使い方、類語となることわざを解説

「瓢箪から駒が出る」とは、「意外な所から意外なものが出ること」。転じて、ふざけた言ったことが実現することのたとえとしても使われます。本記事では、ユニークな響きのある「瓢箪から駒が出る」の意味や使い方、類語を解説します。

「瓢箪から駒が出る」ということわざを聞いたことはありませんか? 聞き覚えはあるものの、どんな意味かよく知らないという方も多いはず。日常生活やビジネスシーンでありえないことが起きてびっくりした時に使える言葉なので、ぜひこの機会に覚えてみてください。

「瓢箪から駒が出る」の意味と由来

「瓢箪から駒が出る」は、「ひょうたんからこまがでる」と読みます。辞書の意味を見ていきましょう。

1 意外な所から意外な物が出ること。ふざけて言ったことが実現することのたとえ。
2 (多く打消しの語を伴って)とうていありえないことのたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「駒」とは、「小馬」のこと。瓢箪の中から、まさか小馬が出てくるなんて想像もつきませんよね。このように、思いがけないことから思いもよらない結果が出ることを「瓢箪から駒が出る」と言います。また、2番目の意味のように、否定形で「瓢箪から駒も出でず」と表現することも。この場合、日常生活は平凡なもので、突飛なことは滅多に起きないものだ、という意味になります。

(c) Adobe Stock

由来

「瓢箪から駒が出る」の由来は諸説ありますが、中国の仙人、張果老(ちょうかろう)の伝説が影響しているとされています。張果老は白いロバに乗って各地を歩き回り、休む時には術をかけてロバを瓢箪の中にしまっていたとか。それがいつしか、「白いロバ」が「駒(小馬)」に変わり、「瓢箪から駒が出る」ということわざになったと言われています。

古くから東アジアには、瓢箪の中には別世界があるという考え方があり、『宇治拾遺物語』にも、瓢箪が登場しています。日本では、室町時代からこの仙人が陶器の絵付けや絵の画題に描かれることがあり、徐々に広まっていったそうです。

使い方を例文でチェック!

どんなシチュエーションで「瓢箪から駒が出る」が使われるのでしょうか? 主な例を3つ紹介します。

1:「今度は絶対宝くじを当ててみせる!」と言ったら、本当に当選してしまった。瓢箪から駒が出るとはこのことだよ。

調子に乗って宣言したことが、まさか実現してしまったという場面ですね。本人も思ってもみなかったことが簡単に現実のものとなり、拍子抜けしてしまうかもしれません。ただ単に「驚いた」と言うよりも、「瓢箪から駒が出た」と言うことで、よりびっくりしていることが伝えられるでしょう。

2:社内では不評だった新商品が、SNSでバズって大ヒットしまして… 瓢箪から駒が出るような経験をいたしました。

社内の誰もが予想していなかった出来事が起きたということですね。例えば、中年の男性ばかりの職場で、奇抜なデザインの商品は「果たして売れるのか?」と不評かもしれません。しかし、若い女性の間で人気になり、あっという間に我が社の人気商品になったというケースもあるでしょう。

(c) Adobe Stock

3:絶対受かるはずがないと言っていたオーディションに妹が受かった。瓢箪から駒が出るとはこのことだよ。

家族全員で、「受かるはずがない」と言っていたオーディションに受かったら、とても驚きますよね。身内から芸能人が出るなんて、まさに「瓢箪から駒が出る」ような出来事ではないでしょうか?

類語や言い換え表現は?

現実的にありえないことが起きたことを表すことわざに、「嘘から出た実」「灰吹きから蛇が出る」「煎り豆に花が咲く」などがあります。どんな意味なのか一緒にチェックしてみましょう。

1:嘘から出た実

「嘘から出た実」は、「うそからでたまこと」と読みます。意味は以下のとおりです。

嘘のつもりであったものが、結果的に、はからずも真実となること。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

はじめは嘘のつもりだったものが、結果として本当になってしまった! という経験はありませんか? このような出来事が起きたときに、「嘘から出た実ということもある」と言って納得するような時に使います。ありえないことが現実になった点が、「瓢箪から駒」と類似していますね。

(例文)
・「A君はBちゃんのことが好きなはず!」とお世辞のつもりでいったが、後日、本当にA君から告白されたそうだ。嘘から出た実とはこのことだ。
・調子に乗って、「上司から褒められたから、今回のコンテストには入選すると思う」と嘘をついたら、まさかのグランプリをとってしまった。嘘から出た実とはこのことだよ。

2:灰吹きから蛇が出る

「灰吹きから蛇が出る」は、「はいふきからへびがでる」と読みます。一体どんな意味でしょうか?

意外な所から意外なものが出るたとえ。また、ちょっとしたことから途方もないことが生じるたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「灰吹き」とは、タバコの盆についている、タバコの吸い殻を拭き落とすための竹筒のこと。タバコの吸い殻しか入っていないはずの灰吹きから、蛇が出てきたらびっくりしますよね。現実的に考えてありえないことが起きた時に「灰吹から蛇が出るようだ」などと言ったりします。

(例文)
・高橋さんが部長に昇進するなんて、灰吹きから蛇が出るくらいありえないことだよ。
・プロジェクトのリーダーに選ばれたと母に言ったら、「灰吹きから蛇が出ることもあるものだね」と驚かれた。

(c) Adobe Stock

3:煎り豆に花が咲く

「煎り豆に花が咲く」の読み方は、「いりまめにはながさく」。意味を見ていきましょう。

衰えていたものが、再び勢いを盛り返すことのたとえ。また、あるはずのないことが実現することのたとえ。煎り豆が生える。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

火で煎った豆から芽が出て花が咲くことはありえないことではありますが、まったく可能性がないことではありません。このことから、奇跡的なことが現実になったことへの喜びを表す表現として使われます。

(例文)
・昏睡状態だった祖父が息をふき返した。煎り豆に花が咲くとはこのことだね!
・まるで煎り豆に花が咲くように、枯れていた木々が生気を取り戻した。

最後に

「瓢箪から駒が出る」は、意外な所から意外な物が出ることから転じて、ふざけて言ったことが実現することのたとえとして用いられます。「駒」は、「小馬」のことで、おもちゃのコマ(独楽)ではないため誤解しないようにしてくださいね。ありえないことが起きて、驚きの気持ちを伝える時のことわざとして使ってみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c) Adobe Stock

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