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2024.07.21

ビジネスにおける「内製化」とは? 外部委託との違いやデメリットを解説

「内製化」とは、「外部に委託して製造していたものを、自社で行うこと」。コストカットや業務の効率化などのメリットがある一方で、デメリットもあります。本記事では、「内製化」の意味や対義語である「外部委託(アウトソージング)」の意味を合わせて解説します。

今まで外部に委託していた仕事を、いきなり自分が働く部署で担当することになったという経験はありませんか? なかには、仕事量が増えて、大変な思いをした人もいるかもしれませんね。このように、外部に委託していた業務を社内で行うことを「内製化」といいます。なぜ、会社は「内製化」をするのでしょうか?

本記事では、その理由と、「内製化」のメリット・デメリットを簡単に解説します。

意味

「内製化(ないせいか)」は、英語で「insourcing(インソーシング)」といいます。どのような意味なのか、辞書で調べてみました。

[名](スル)外部に委託・発注して製造・制作していたものを、自社で行うようにすること。インソーシング。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

もともと外部に委託していた業務を、自分の会社で行うことを「内製化」といいます。具体的には、商品に必要な部品を自社生産したり、専門技術が必要になるシステム開発や、IT関連業務などを会社の内部で行うことを指します。

ちなみに、「内製化」の対義語には、他の専門業者に仕事を依頼する「外製化」や「外部委託」があり、別名「outsourcing(アウトソージング)」とも呼ばれます。こちらのワードの方が馴染みがあるかもしれませんね。

ヘルメットを被った人
(c) Adobe Stock

「内製化」をする背景と理由

日本の企業で「内製化」が進んでいるのにはいくつかの背景と理由があります。ここでは3つを紹介しましょう。

まず挙げられるのは、2022年から始まった急速な円安の影響です。円安が進行すると、外部委託のコストが増加します。これに対して内製化をすれば為替リスクを軽減し、コストを安定化することができますね。

「技術の流出」も大きな要因の一つです。外部に委託すれば、技術が流出するリスクが出てきます。一方、自社内で開発や製造などを進めれば、知的財産を保護することができ、技術の蓄積にもなります。

最後に、新型コロナウイルス感染拡大の影響も見逃せません。コロナ禍ではサプライチェーンが混乱に陥り、外部委託に依存していた企業は対応に苦慮しました。おそらく皆さんも上記の影響は少なからず受けたのではないでしょうか? このことを教訓に、多くの企業がリスク管理の一環として内製化を進めるようになったことが挙げられます。

「内製化」のメリット

わざわざ外部に頼んでいた業務を社内に戻すことで、どのようなメリットがあるのでしょうか? ここでは3つのメリットを紹介します。

(c) Adobe Stock

1:コストの削減

内製化の最大のメリットの一つは、コスト削減です。外部に業務を委託すれば、当然、委託先の利益がコストに上乗せされます。しかし、内製化すれば、この部分のコストは削減することができますよね。さらに、人材や設備を自社で管理することで、コストの透明性が高まり、効率のいい予算管理が実現するでしょう。

2:業務の効率化

内製化をすれば、外部委託先との調整などが不要になります。自社ですべての業務を遂行できるわけですから、意思決定やプロジェクトの進行は今まで以上に早くなるでしょう。また、業務全体を俯瞰することで、無駄なプロセスを見直したり、効率をよくするための改善を図ることができます。結果として、生産性が向上し、業務のクオリティが上がるでしょう。

3:ノウハウの蓄積

内製化を進めれば、技術や知識が社内に蓄積されることになります。ノウハウが蓄積されることで自社の競争力は増し、会社にとって重要な資産となるでしょう。専門的な技術や情報は、今後行われるプロジェクトでも生かすことができますね。

「内製化」のデメリット

「内製化」を行う際には、事前にデメリットについても把握しておきたいですね。ここでは、主なデメリットを3つ紹介します。

(c) Adobe Stock

1:人材育成の時間とコストがかかる

内製化を進めるために、どうしても必要になるのはスキルや知識を持った人材でしょう。優秀な人材(即戦力)を確保するには、それ相応のコストがかかります。一方、社内で一から育てる場合には研修期間が必要となり、即戦力に育て上げるまでには一定の時間がかかるものです。

こうした人材確保や育成は、短期的に見ると企業のコストを増加させます。しかし、長期的な視点で見れば、企業の競争力強化には欠かせないものだともいえるでしょう。

2:設備投資や運用コストがかかる

内製化を進めるためには、新たな設備などの整備が必要です。たとえば、製造業であれば新しい製造ラインの設置、ソフトウェアの内製化であれば最新のソフトウェアやハードウェアの導入が求められますね。こうした設備投資は初期投資だけではなく、設備の維持管理や運用にかかるコストも考慮しておかなければなければなりません。

設備投資と運用コストは短期的な負担となりますが、一度に多額の資金が必要になるケースも多く、場合によっては会社の資金繰りに影響を与える可能性もあります。

3:柔軟性がなくなる

内製化を進めるということは、つまり自社のリソースに依存するということです。たとえば市場環境が大きく変わった場合、外部委託であれば注文の調整をすることができます。しかし、内製化した場合にはリソースに限りがあるため、柔軟な対応が難しくなるケースも出てくるでしょう。

また、ノウハウが社内に集中することで仕事が属人化し、特定の個人に依存するリスクが高まります。そのため、もしその人材が突然退職してしまったら、業務が滞る可能性も出てきてしまいます。

「内製化」を成功させるためのポイント

内製化を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、その中から2つを紹介しましょう。

1つ目のポイントは、明確なビジョンと目標の設定です。内製化の目的や期待する成果を社内で共有し、その上で内製化を進めていきましょう。

2つ目に必要なポイントは、変化に適応していくことです。市場環境や顧客のニーズは、刻々と変化します。それに対応するためには、常に内製化の改善と最適化を図る必要があるでしょう。内製化に固執せず、必要とあらば外部リソースを活用するような柔軟性も求められます。

こうしたポイントをおさえることで、内製化のメリットを最大限生かし、持続可能な成長を実現することができますよ。

最後に

内製化には多くのメリットがあります。しかし、それを成功させるためには、いくつもの課題もあることがわかりました。もし、あなたの部署がこれまであった業務を内製化することになったら…、最初は戸惑うかもしれません。しかし、その経験はあなたのスキルアップやキャリアアップのチャンスだという見方もできますね。新しいチャレンジを楽しみながら、内製化の成功を目指してがんばってください!

TOP画像/(c) Adobe Stock

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