キャリアを重ねて、やりがいのある仕事を任せてもらえるようになった、という人も多いのではないでしょうか? 熱意を持って仕事に前向きに取り組んでいる場合、「ワークエンゲージメント」が高い状態なのかもしれませんよ。
本記事では、ビジネスシーンで時折耳にする「ワークエンゲージメント」の意味やメリット、「ワークエンゲージメント」を高める方法を解説します。仕事へのモチベーションを上げたい! という人は、参考にしてみてくださいね。
「ワークエンゲージメント」の意味
「ワークエンゲージメント」とは、仕事に対して前向きに、やりがいを持って取り組んでいる状態のこと。「ワーク」は仕事、「エンゲージメント」は直訳すると「契約」「約束」などの意味がありますが、「ワークエンゲージメント」は仕事への愛着、思い入れという意味合いで用いられます。
個人が仕事に対して、誇りや熱意を持って精力的に取り組んでいる姿勢を指し、このような人を「エンゲージメントが高い」と表現します。反対に、仕事に対して思い入れがなく、やる気がない状態を「エンゲージメントが低い」というようです。
「ワークエンゲージメント」の要素とは?
「ワークエンゲージメント」は、以下の3つの要素が揃った状態であるといわれています。これらが満たされていることで、仕事へのやりがいや使命感につながるのだとか。内容を一つずつ解説します。
1:活力
「活力」は、仕事に取り組むためのエネルギーが満ちている状態のこと。業務に対してポジティブな姿勢で取り組み、難しい課題にも積極的にチャレンジできることです。お客様に喜んでもらえることが、仕事の活力になっているというのは「ワークエンゲージメント」に当てはまりますね。
2:熱意
「熱意」は、仕事に対して強い関心を寄せていて、主体性を持って意欲的に働いている状態のこと。「この商品の魅力を多くの人に伝えたい」「何としてでもこの事業を成功させたい」という情熱を持って取り組んでいることです。自ら企画をしたり、新しいサービスを生み出すなど進んで努力をすることなども「熱意」と捉えられますね。
3:没頭
「没頭」とは、一つの作業に集中していて時間が経つがの早く感じられる状態や、仕事にのめり込んでいる時の幸福感などを指します。寝食を忘れて仕事に熱中したり、いつでも仕事のことを考えているなどの状態が当てはまりますね。
「ワークエンゲージメント」を高めるメリット
「ワークエンゲージメント」が高い状態で働くと、どんなメリットがあるのでしょうか? 一緒に確認していきましょう。
1:業績やスキルがアップする
働く人自身が主体性を持って、前向きに働くことで、「次はこの仕事にチャレンジしよう」「資格をとろう」などとキャリアアップにつながる行動をとるようになります。会社から評価され、ますます仕事にやりがいを感じるようになるでしょう。
2:心理的なストレスが軽減する
生き生きと働くのといやいや働くのとでは、ストレスの感じ方が大きく異なるはず。仕事が終わって精神が疲弊してしまったり、人と比べて落ち込んでしまうと仕事の能率も必然的に落ちてしまうでしょう。反対に、「今日も1日頑張った」「クライアントに喜んでもらえて嬉しい」などと心が充実感で満たされていると、たとえ体が疲れていてもあまり気にならないかもしれません。
3:昇給や昇進するチャンスも
仕事に熱意を持って取り組み、上司や会社からの信頼度が高まることで、昇給や昇進のチャンスが得られる可能性もあるでしょう。誠実な姿勢を評価され、プロジェクトのリーダーを任されたり、自分のアイデアが商品開発に生かされるなどもあり得ます。ますます仕事をするのが楽しくなり、もっと会社に貢献したいと考えるようになれるかもしれません。
「ワークエンゲージメント」を高める方法
仕事へのやりがいを感じないと、モチベーションが上がらず意欲的に働くことが難しいこともありますよね。「ワークエンゲージメント」を高めたいと思った時に、試してみたい方法をピックアップしました。
1:目標を設定する
「ワークエンゲージメント」を高めるために、まずは具体的な目標を設定してみてください。何のために働くのかを明確にすることで、ゴールに向かって前向きに働くことができるはずです。「今日はこれをした」「このスキルが身につけられた」など、目標に近づいていることを実感することで、毎日充実感を持って働くことができるでしょう。
2:待遇面を交渉する
仕事自体にやりがいを感じていたとしても、給与が低い、サービス残業をしている、成果を上げているのに見返りがないとモチベーションも下がってしまうはず。もし仕事内容に見合った給料であれば、多少仕事が忙しかったり、大変なことにも耐えることができるでしょう。待遇面の問題で、自分の「ワークエンゲージメント」が下がっているようであれば、待遇面の改善を交渉することが必要かもしれません。
3:自分が得意なことを教える
自分が不得意なことを続けていてもなかなか成果が上がらず、やる気が起きないものです。客観的に自分の能力を分析し、「お客さんとコミュニケーションをとるのが好き」「英語の資格を持っている」「カメラや画像編集スキルがある」など得意なことを把握しましょう。それを、今の業務の中で生かす方法を考えたり、お客さんに喜んでもらえることで仕事へのやりがいにつながっていくはずです。
最後に
「ワークエンゲージメント」は、仕事に対して前向きに、やりがいを持って取り組んでいる状態のこと。日々忙しく働いていて、ふと最近やる気が起きないなと感じた時は、自分自身の「ワークエンゲージメント」について考えてみるといいでしょう。「エンゲージメント」を高める方法を実践して、仕事に前向きに取り組めるようになれるといいですね!
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