この記事のサマリー
・「弱り目に祟り目」は、困っているときに、さらに災難が重なることを表すことわざです。
・読み方は「よわりめにたたりめ」です。
・類語には「泣き面に蜂」や「踏んだり蹴ったり」などがあります。
思わぬトラブルが続いたとき、つい口にしたくなるのが「弱り目に祟り目」ということわざだったりします。けれども、悪い出来事が二つ重なれば、いつでも使える表現なのでしょうか?
「泣き面に蜂」や「踏んだり蹴ったり」との違い、正しい読み方や表記、使う相手への配慮まで知ると、この言葉の輪郭がはっきり見えてきます。身近な例文を手がかりに、会話で迷わない自然な使い方をひもといていきましょう。
「弱り目に祟り目」とは?
まずは読み方と意味から確認していきましょう。
読み方と意味
「弱り目に祟り目」とは、すでに弱った状態や困った状況にあるとき、さらに追い打ちをかけるような災難が起きることを表すことわざです。
ここでいう「弱った状態」は、気持ちが落ち込んでいる場合だけではありません。病気やけが、経済的な問題、仕事上のトラブルなどで困っている状況も含みます。
「弱り目」は弱った状態を表し、「祟り目」は、災いに遭ったことを「弱り目」と語呂を合わせた言葉です。
辞書では次のように説明されていますよ。
弱(よわ)り目(め)に祟(たた)り目(め)
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
弱ったときに、さらに災難にあうこと。不運が重なること。泣き面に蜂。

使い方を例文でチェック!
悪いことが重なって起きることは、その時の運ともいえるものですから、誰にでも起こりうる可能性がありますよね。ここでは、日常生活からビジネスシーンにおける、「弱り目に祟り目」のケースを見ていきましょう。
風邪をひいた上に、つまずいて足を骨折してしまうなんて、弱り目に祟り目だよ。
風邪で体が弱っているところへ、骨折という新たな災難が加わっています。先に起きた問題で困っている最中に、別の問題が追い打ちとなっているため、「弱り目に祟り目」を使うのに適した例です。
旅行中に財布を盗まれ、対応に追われているところでパスポートの紛失にも気づくとは、弱り目に祟り目だった。
財布を盗まれ、その対応に追われているところへ、さらにパスポートの紛失が判明した状況です。最初の問題が解決していない段階で、別の重大な問題が加わっているため、「弱り目に祟り目」が適切です。
会社で上司に叱られてから、お客様からもクレームの電話が入った。弱り目に祟り目とはこのことだよ。
上司に叱られて気持ちが沈んでいるところへ、顧客からのクレームが加わった場面です。「弱り目に祟り目」は、このように一つの問題に対応している最中に、別の問題が追い打ちとなって起きた場合にも使えます。

使う際の注意点
「弱り目に祟り目」は、複数の悪い出来事が起きたときに使う表現ですが、出来事が単に並んでいるだけではなく、困っている状況へ、さらに災難が加わっていることがポイントです。
また、相手が深刻な病気、事故、災害、死別などに直面しているときに、外部の人が軽い調子で使うと、相手の苦しみをことわざで片付けているように受け取られる場合があります。自分の状況を自嘲気味に説明したり、親しい相手に共感を示したりする場面で、状況に配慮して使いましょう。
類語や言い換え表現は?
「弱り目に祟り目」と同じように、困っているところへ、さらに災難が重なる状況を表す言葉には、「泣き面に蜂」や「踏んだり蹴ったり」などがあります。
泣き面に蜂(なきつらにはち)
「泣き面に蜂」は、「泣きっ面に蜂」とも表記されます。泣いているところへ、さらに蜂に刺される様子から、困っているときに別の不幸が加わることのたとえとして使われます。
踏んだり蹴ったり(ふんだりけったり)
「踏んだり蹴ったり」は、日常会話でも使われる表現です。悪い出来事が重なり、重ね重ねひどい目に遭うことを表します。
「弱り目に祟り目」は、すでに弱ったり困ったりしているところへ、さらに災難が加わるという順序を強く表す言葉です。一方、「踏んだり蹴ったり」は、複数のひどい出来事に立て続けに遭った状況を、より口語的に表します。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

英語表現は?
英語で、悪い出来事が重なる状況を表す際には、“double whammy”が使えます。「ダブルパンチ」というような意味がありますよ。
このほか、“It never rains but it pours.”という「不運・不幸は重なるものである。」という英語のことわざも使えるでしょう。
参考:『ビジネス技術実用英語』(プロジェクトポトス)
「弱り目に祟り目」に関するFAQ
ここでは、「弱り目に祟り目」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1:「弱り目に祟り目」とは、どのような意味ですか?
A:「弱り目に祟り目」とは、すでに弱ったり困ったりしているときに、さらに追い打ちをかけるような災難が起きることを表すことわざです。
Q2:「弱り目に祟り目」の読み方と正しい表記は?
A:読み方は「よわりめにたたりめ」です。
Q3:「弱り目に祟り目」と「泣き面に蜂」の違いは?
A:どちらも、困っているところへ、さらに不運や不幸が重なる状況を表します。
最後に
「弱り目に祟り目」とは、「弱ったときに、さらに災難にあうこと」。重ねて災難に遭うことはそんなに多くはないかもしれませんが、人生の長い時間の中では幾度かそんな事態に見舞われることもあるでしょう。そんなときは、悪いこともあればいいこともあると思って、不運な時期を乗り越えたいですね。
TOP・アイキャッチ画像/(c) Adobe Stock



