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2024.04.18

「地獄の沙汰も金次第」とは? 意味や使い方、類語を解説

「地獄の沙汰も金次第」は、「地獄の裁判も金の力で有利になる」ということ。この世は全て金の力で左右されるというえです。本記事では、言葉の意味や使い方、類語を解説します。

ニュースなどで、企業が大金でトラブルを揉み消したというような内容を耳にしたことがあるでしょう。このように困ったことがあっても、お金次第で何とかなることを「地獄の沙汰も金次第」と言います。本記事では、「地獄の沙汰も金次第」の意味や使い方、類語などを解説します。

「地獄の沙汰も金次第」の意味

「地獄の沙汰も金次第」は、「じごくのさたもかねしだい」と読みます。意味を辞書で確認していきましょう。

地獄の裁判も金の力で有利になる。この世はすべて金の力で左右されるというたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

地獄で受ける裁判も金を出せば、有利になるのだから、この世は金さえあれば何事も思うがままだというたとえとえして使われます。「地獄の沙汰も金」「地獄極楽の道も銭」とも言いますね。ちなみに、「沙汰」とは、「物事の是非を選び分けて、正しく処理をすること」で、裁判や判決などもこれに当たります。

「地獄の沙汰も金次第」の由来は定かではありませんが、一説によると牢獄や遊郭など、生きていくのが難しい地獄のような場所での待遇が賄賂によって変わることや。戒名などの寄進の額によって、信者の扱いが変わる現実があったことから生まれたという説もあるようです。

(c) Adobe Stock

地獄とはどんな世界?

よく天国と地獄というように対比で使われる、地獄とはどんなところなのでしょうか? 地獄は、この世で悪い事をした人が死後に行って罰を受ける場所とされています。そこでは、閻魔大王が生前の罪の重さを裁き、鬼たちが刑罰を与えるとか。地獄にも、段階があり、特に熱気により苦しめられる8種類の地獄を八大地獄と呼びます。

たとえば、八大地獄の第二の地獄である「黒縄地獄(こくじょうじごく)」は、殺生と盗みを犯した者が落ちるところとされ、熱い鉄の縄で縛られるのだそう。また、最後の第八の地獄である「阿鼻地獄(あびじごく)」では、親族を殺す大罪や仏法をないがしろにした者が落ちるところで、他の地獄の千倍の責苦を受けると言われています。

悪い事をすれば悪いことが起きるという、仏教の思想を説くために、地獄の世界を描いた『地獄絵』などが残されています。地獄の恐ろしい光景を目にしたら、「この世では少しでも良い行ないをしよう…」と思えるかもしれませんね。

使い方を例文でチェック!

「地獄の沙汰も金次第」はどのような場面で使われるのでしょうか? 主なケースを3つ紹介します。

1:A社は取引先ともめていたけど、大金を積んで解決したらしい。地獄の沙汰も金次第だね。

何らかのトラブルを抱えており訴えられるはずが、大金を払ったことで不問になったということですね。お金の力によって問われる罪が無しになったのですから、まさに「地獄の沙汰も金次第」と言えるでしょう。

2:あんなに契約を渋っていたのに、大金を払うと言われて承諾したそうだ。結局、地獄の沙汰も金次第だね。

最初は契約をするつもりがなかったにも関わらず、大金に目がくらんで受け入れてしまったというケースです。他の大事なものよりもお金を選んだ人への皮肉を含んだセリフですね。

(c) Adobe Stock

3:お金が払えないなら、諦めたほうがいいね。地獄の沙汰も金次第というし…。

過ちを犯してしまい、どうしようか相談された時に、このように返す人もいるでしょう。罪を不問にするには何らかの見返りがなければならないこともあります。その1番の手段であるお金がないのなら、諦めたほうがいいよという助言です。

類語や言い換え表現は?

「地獄の沙汰も金次第」のように、金の影響を強く受けている言葉に、「阿弥陀の光も銭次第」「仏の光より金の光」「仏の沙汰も銭」などがあります。一体どのような意味なのか、一緒に確認していきましょう。

1:阿弥陀の光も銭次第

「阿弥陀の光も銭次第」は、「あみだのひかりもぜにしだい」と読みます。仏からのご利益は、供える金の金額によって変わるという意味です。お金の力の強さがいかに大きいかを言う場合に「阿弥陀の光も銭次第というからね」というように用いられます。

(例文)
・この会社には、阿弥陀の光も銭次第だと思っている人が多すぎるよ。

(c) Adobe Stock

2:仏の光より金の光

「仏の光より金の光」は、「ほとけのひかりよりかねのひかり」と読みます。一体どのような意味でしょうか?

仏のありがたさよりも金銭の威力のほうが強い。人の心が金銭に引かれがちであることのたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「仏の光より金の光」は、人の心は仏の教えより金の力にひかれやすいことのたとえです。お金の影響力が優っているところが「地獄の沙汰も金次第」と似ていますね。

(例文)
・何よりも利益を重視するやり方は、まさに仏の光より金の光そのものだ。

3:仏の沙汰も銭

「仏の沙汰も銭」は、「仏によって救済されるか否かは、金銭による」ということ。ほぼ、「地獄の沙汰も金次第」と同じ意味です。地獄だけではなく、極楽浄土も金次第で動くとはあまり考えたくないものですね。

(例文)
・仏の沙汰も銭という言葉もあるから、お賽銭を多めに入れることにした。

最後に

「地獄の沙汰も金次第」は、地獄の裁判も金の力で有利になるということから転じて、この世は金の力で左右されるというたとえとして使われるようになりました。企業や政治家などが大金を積んで解決しようとしている様子を見て、「結局、地獄の沙汰も金次第だよ」と皮肉を言う時などに使いますね。

似た意味を持つ他の類語も豆知識として、一緒に覚えてみてください。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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