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2024.06.09

「茶々を入れる」とはどういうこと? 語源や使い方、言い換え表現を解説

「茶々を入れる」とは、「相手が何かをしている最中に、横から邪魔をすること」。仕事や勉強をしている際に、からかってくることを指します。本記事では、「茶々を入れる」の意味や使い方、類語などを解説します。

誰かと話をしている時に、横から他人が冗談を言ってきて「茶々を入れないでよ!」と言ったことはありませんか? あまりいいイメージのない言葉ですが、具体的にどんな行為が「茶々を入れる」にあたるのでしょうか? 本記事では、「茶々を入れる」の意味や語源、使い方などを解説します。

「茶々を入れる」の意味

「茶々を入れる」は、「ちゃちゃをいれる」と読みます。辞書によっては「茶茶を入れる」と表記しているものもありますね。意味を見ていくと、

じゃまをする。水をさす。「まとまりかけた話に―・れる」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

となります。「茶々」は、「冷やかしや冗談」のことですから、相手が真剣に何かをしている最中に、横から軽口を叩いて邪魔をすることが、「茶々を入れる」と言えそうですね。ちなみに、邪魔が入る、妨害されるという意味として「茶々が入る」。文句をつけることを「茶々を付ける」という言い方をすることもあります。

(c) Adobe Stock

語源

「茶々を入れる」のはっきりとした語源はわかっていませんが、もともと「お茶」は、「仕事の合間にお茶にする」というように、連続しているものの途中に何かを差し込むという意味がありました。そこから、スムーズにことが進んでいる最中に、余計な口を挟むことを「茶々を入れる」というようになったと考えられています。

ちなみに、同じく「茶」を使う慣用句に「茶化す(ちゃかす)」がありますが、こちらも「真面目な話を冗談めかしてしまう」という意味です。

使い方を例文でチェック!

「茶々を入れる」は、家族や友人との付き合いや、職場などさまざまなシーンで用いられます。具体的にはどんな行為が「茶々を入れる」にあたるのか、例文を通してみていきましょう。

(c) Adobe Stock

1:「お兄ちゃんが宿題をしているんだから、茶々を入れないの!」と母は弟を叱った。

子供がいたずらをして、相手の邪魔をする際にも「茶々を入れる」が使われます。横からからかってきたり、一緒に遊ぼうと言って騒いだりすることで、勉強をする気がなくなってしまうこともありますよね。あまりにしつこいと、母親から例文のように叱られてしまうこともあるでしょう。

2:取引先との商談中に、後輩から茶々を入れられ、その場が白けてしまったよ。

ビジネスシーンでは、他社との取引や商談中などに、第三者から邪魔をされた場合などに用いられます。スムーズに話が進んでいたのに、いきなり話に割り込んでこられたり、つまらない冗談を言われて、その場が白けてしまうのは迷惑ですよね。

3:仕事をしていると、同僚が横から茶々を入れてくるので、なかなか作業が進まない。

真面目に頑張っている人を、横から邪魔をしてくる典型的な例ですね。人が集中している時に限って雑談をしてきたり、軽口を叩いてくると、仕事の効率も落ちてしまうでしょう。本人に悪気がないケースも多いため、頻繁に邪魔をされる可能性が高いと言えるかもしれません。

類語や言い換え表現は?

「茶々を入れる」と同じように、他人に干渉するさまを表現する慣用句は他にも! ここでは、3つの言葉をチェックしていきましょう。

(c) Adobe Stock

1:横槍を入れる

「横槍(よこやり)を入れる」は、脇から干渉すること。具体的には、人が談笑している際や仕事をしている際に、横から急に第三者が口出しをしてくることを言います。

非難めいたことを言ってきたり、でしゃばった行動をとられるのは迷惑ですよね…。両軍が戦っている時に、横から別の部隊が槍で突きかかる様子から転じたと言われています。

(例文)
・政府が、民間事業にまで横槍を入れたことが明らかになった。
・ライバルに横槍を入れられて、せっかく決まりかけていた商談が白紙になってしまった。

2:水を差す

「水を差す」も、うまく進行していることを脇から邪魔をするという意味があります。お互いが気持ちよく話している横から、わざと興醒めするようなことを言われて、その場が白けてしまった! ということはありませんか?

恋愛関係にある2人の仲を邪魔する時などに、使われることもありますね。

(例文)
・せっかく上手くいっていたのだから、水を差さないでよ。
・水を差すようで申し訳ないですが、その作戦はうまくいかないと思います。

3:ちょっかいを出す

「ちょっかいを出す」の意味を辞書で確認してみましょう。

1 よけいな手出しや干渉をする。「おれのなわ張りに―・すな」
2 女性にたわむれに言い寄る。「人妻に―・す」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「ちょっかい」とは、「横合いからの手出しや干渉」のこと。本来であればスムーズに進んでいることに、わざわざ口を出して邪魔をすると、「余計なちょっかいを出すな!」と叱られることもあるでしょう。また、意中の異性に対してわざと意地悪なことをしたり、からかったりすることにも使います。

(例文)
・このプロジェクトの担当は私だから、ちょっかいを出さないで。
・彼は彼女にばかりちょっかいを出すから、きっと好意があるのだろう。

最後に

「茶々を入れる」とは、「(相手の話の)じゃまをする。水をさす」という意味。話がスムーズに進んでいて、本来であれば何も余計なことをする必要のないシーンで、わざわざ横から邪魔をしてくる行為のことを指します。

人が真剣に取り組んでいるところで、冗談を言ったり、冷やかしてしまうと、周囲から「空気の読めない人」だと思われてしまうこともあるでしょう。相手の邪魔をしていないかどうか、配慮したいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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