この記事のサマリー
・「茶々を入れる」とは、邪魔をすること。
・「茶々を入れる」の言い換え表現には、「水を差す」や「横槍を入れる」があります。
・「茶々を付ける」も同義です。
話の途中で茶々を入れられて、冷めてしまった経験はありませんか? ところで、なんとなく意味を理解しているものの、「茶々を入れる」ってどんな意味があるのでしょう?
この記事では、辞書の記述に基づき、意味とビジネスでの使い方、そして関連する言い回しを整理しながら、普段の会話や実務でも適切に使いこなすための要点をまとめます。
「茶々を入れる」の意味を確認
辞書の記述にもとづき、「茶々を入れる」の意味や使い方を整理します。
「茶々を入れる」の読み方と意味
「茶々を入れる」は「ちゃちゃをいれる」と読みます。辞書では、次のように示されています。
茶茶(ちゃちゃ)を入(い)・れる
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
じゃまをする。水をさす。「まとまりかけた話に―・れる」
また、「茶々(ちゃちゃ)」については、以下のように記されています。
ちゃ‐ちゃ【茶茶】
一部引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
他人の話に割り込んで言う、ひやかしや冗談。「まじめな相談に―が入る」
このように、「茶々を入れる」は妨害や水を差す意味を中心にしつつ、文脈によっては、軽い冗談で割り込む様子を示すこともあります。
方言としての「茶々」
『日本国語大辞典』(小学館)によると、「茶々」という語が地域によって茶・湯・水・酒などの幼児語として使われているという例が示されています。また、関西ではお茶を「ちゃちゃ」と呼ぶ方言も見られるようです。
参考:『日本国語大辞典』(小学館)

「茶々を入れる」の使い方と例文
「茶々を入れる」は、日常では冗談として使われることもありますが、仕事では進行を妨げるネガティブな行為として受け取られるため、慎重に扱う必要があります。実際の用例を確認しましょう。
「集中したいから、今日は茶々を入れないでね」
気心の知れた同僚や友人とのやり取りで使う場面です。軽い調子で注意を促す表現として使えます。
「議論が進んでいるため、茶々を入れる形にならないよう意見を整理しています」
ビジネスの場で、自分の発言が進行の妨げとならないよう配慮していることを示す例です。
「友達がすぐ茶々を入れるから、話が脱線しがち」
友人が軽い調子で口を挟むことで話題がそれてしまう様子をカジュアルに表しています。深刻な妨害ではなく、会話にどこか楽しげな雰囲気も含まれる例といえます。
「茶々を入れる」の言い換え表現と類語
「茶々を入れる」の類語を紹介します。
「横槍(よこやり)を入れる」
「横槍を入れる」は、第三者が脇から口を出して文句をつける行為を指します。
進行に対して、外から意見を差し挟む場面を表す語として使います。
例文:「進んでいた話に横槍を入れられ、結論が出なかった」
「水をさす」
「水をさす」は、口出しをして、せっかく盛り上がった気分をさまして邪魔だてをする語です。うまく進んでいる状況に割り込んで、流れを中断する場面で使うと適切です。
例文:「いい雰囲気だったのに、水をさすようで言いにくいのですが……」
「ちょっかいを出す」
「ちょっかいを出す」は、余計な手出しや干渉をする行為を表します。
また、辞書では女性にたわむれに言い寄る場面でも用いる語として紹介されていますよ。
例文:「授業中にちょっかいを出して、叱られた」
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

「茶々を入れる」の英語表現
会話の途中で口を挟んだり、進行を妨げる行為を英語で表す場合は、 “interrupt” を用いることが多いでしょう。
辞書では、仕事中や話し中の人を妨げる、話の腰を折る意味が示されており、「茶々を入れる」の状況に当てはまります。
例文:“Sorry to interrupt, but can I add something?”
(遮ってすみません、ひと言だけ付け加えてもいいでしょうか?)
また、会話に割り込むニュアンスには “cut in” が用いられます。
例文:“He kept trying to cut in while we were talking.”
(私たちが話している間、彼は何度も割り込もうとしていました。)
参考:『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)

「茶々を入れる」に関するFAQ
ここでは、「茶々を入れる」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「茶々を入れる」の意味は?
A. 「邪魔すること」を意味します。
Q2. 「茶々入れる」と「茶々を付ける」は意味が違いますか?
A. 意味の差はありません。
Q3. 「茶々を入れる」の言い換え表現は?
A.「水を差す」「横槍を入れる」などが使えます。いずれも妨害を示す言葉です。
最後に
「茶々を入れる」は「邪魔すること」を意味しますが、「茶々が入る」といった場合には「邪魔された」ことを表します。少しの違いですが、両方の表現を覚えておけば、よりボキャブラリーが広がりそうですね。
TOP画像/(c) Adobe Stock



