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2024.06.04

千両役者とは「一年で千両も稼ぐほどの役者」|意味や類語・言い換え表現、関連する事柄

「千両役者」の読み方は「せんりょうやくしゃ」で、複数の意味がある言葉です。今回は詳しい意味や使い方・例文、類語・言い換え表現などを解説します。語源・由来や歌舞伎など、千両役者に関連する事柄も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

「千両役者」とは?基礎知識を解説

「千両役者」とは、もともとは江戸時代に歌舞伎(かぶき)の世界で使われていた用語でした。現在では、歌舞伎役者だけではなく、他人を圧倒するような風格を持つ人に対する褒め言葉として使われています。

それでは、はじめに千両役者という言葉が持つ意味や使い方・例文、類語・言い換え表現の意味などを確認しましょう。

意味は「一年で千両も稼ぐという役者」など

千両役者とは、「一年間の契約で千両も稼ぐほどに給金の高い役者」を讃える意味の言葉です。つまり、「技芸や風格などが備わった人気役者」のことを指します。

せんりょう‐やくしゃ【千両役者】
《1年間の給金を千両とるほどの役者の意》
1 技芸・風格ともに備わった人気役者。
2 技量にすぐれ、きわだった活躍をして周囲を魅了する人。「サッカー界の千両役者」

出典:小学館 デジタル大辞泉

また、そこから転じて、「ここ一番というときにきわだった活躍をして周囲を魅了する人」のことを意味する場合もあります。

千両役者という表現の使い方・例文

それでは、千両役者という表現の使い方を簡単な例文で確認しましょう。

・彼女はここ一番の大舞台で圧巻の演技をして、「さすがは千両役者だ」と絶賛された
・彼はサッカー界の千両役者だ
・将来は「彼こそが野球界の千両役者だ」といわれるように、頑張って自分を磨いていこう

これらのように、千両役者と表現する際は「人気の高い役者」や「ここ一番というときにきわだった活躍をする人」を指して用います。

スマホを触る女性
(c)Adobe Stock

千両役者の類語・言い換え表現の意味・使い方

千両役者の類語・言い換え表現には、以下のようなものがあります。

・名優
・スター
・花形
・立て役者
・大立者

これらの言葉は、「名前の通った、目立っている役者」を意味する点が千両役者と同じといえます。それぞれの使い方の例は、以下のとおりです。

・彼は歌舞伎の名優だ
・スタープレーヤーの動きに目が奪われる
・今日は多くのテレビ番組にも出演している花形選手を目当てに、試合を見に来た
・彼はこのたびのプロジェクトの立て役者だ
・彼女は役者の中でも大立者として注目されている

千両役者の類語・言い換え表現との違い

千両役者の類語・言い換え表現には、複数の表現があります。しかし、文脈によっては言い換えが可能な表現であっても、意味の異なる部分も。実際に用いる言葉を考える際には、注意しましょう。

千両役者と類語・言い換え表現には、以下のような意味やニュアンスの違いがあります。

<千両役者>
……千両の給金を取るに値するほどの役者。

<名優>
……演技がすぐれている俳優。

<スター>
……俳優や歌手、スポーツ選手などで、ひときわ人気のある人物。

<花形>
……ひときわ人気のある人物。ある分野で人気があり、注目を集めている人や事柄。「花形役者」の略。

<立て役者・大立者>
……芝居の一座の中心となる役者。転じて、ある物事の成功に大きく貢献した重要人物や、その組織を代表する実力者。

これらのうち、スターと花形は似た意味を持つ言葉です。

千両役者に関連する事柄もチェック!

あわせて、千両役者に関連する事柄も確認しておきましょう。

千両役者の由来となったのは、歌舞伎です。ここからは、千両役者の言葉の由来や歌舞伎とはどのようなものか、歌舞伎における役者の立ち位置などを簡単に解説します。

日本の歌舞伎の化粧(隈取)と和傘
(c)Adobe Stock

千両役者の由来・語源となったのは歌舞伎

千両役者は、もともと人気・給金の高い歌舞伎役者が語源となった言葉です。

江戸時代の歌舞伎役者は、11月から翌年10月までの一年間、劇場の専属として契約を結んでいたのだとか。その年間契約の金額が千両に達するほどのすぐれた役者を指し、千両役者と呼ぶようになったようです。

はじめに千両役者と呼ばれた人物は明確になっていないものの、「初代芳沢(よしざわ)あやめ」(1673~1729)や「二代目市川団十郎」(1688~1758)などだという説もあるようです。

その後、歌舞伎人気の高まりもあって多くの千両役者が誕生したといわれています。

歌舞伎とは

そもそも歌舞伎とは、音楽や舞踊、科白劇などが一体となった古典演劇です。思いきった誇張や様式化された演技で人々を魅了しています。

江戸時代には、歌舞伎を題材に数多くの浮世絵版画が刷られるほどの高い人気がありました。現在でも、音楽・美術・踊り・文学・演劇といった多くの芸術的要素を持つ総合芸術として、世界的に注目されています。

歌舞伎は、すべての役を男性が演じるのも特徴です。女性役の俳優は「女方(おんながた)」、男性役の俳優は「立役(たちやく)」と呼ばれます。

その他にも、以下のような特徴があります。

・美しい構図で動きを静止する「見得(みえ)」
・化粧で表情をきわだたせる「隈取(くまどり)」
・短時間で衣装を替える「早替り」
・俳優を空中へ吊り上げる「宙乗り」
・舞台を回すことで場面を転換させる「回り舞台」
など

千両役者という言葉を正しく理解しよう

千両役者とは、「一年間の契約で千両も稼ぐほどの役者」「技芸や風格などが備わった人気役者」「ここ一番というときにきわだった活躍をする人」のことを指す言葉です。

また、千両役者の類語・言い換え表現には、「名優」「スター」「花形」「立て役者」「大立者」などがあります。似た意味を持つものの、異なるニュアンスもあるため、実際に用いる言葉を考える際には注意しましょう。

千両役者は、人気・給金の高い歌舞伎役者が語源となった言葉です。歌舞伎の文化もあわせて確認し、言葉への理解をより深めましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

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