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2024.05.28

「全身全霊」とはどういう意味? 使い方や類語、英語表現を解説

「全身全霊」とは、「体と心のすべて」。仕事や研究などに一生懸命取り組んでいる時に使いますね。本記事では、「全身全霊」の意味や使い方、類語を解説します。

仕事やスポーツなどで、「全身全霊でがんばります!」などと言ったことはありませんか? ビジネスシーンでは、目標達成を宣言する際ややる気を鼓舞する際などに使われますね。前向きなイメージを持つ「全身全霊」とは、そもそもどんな意味なのか、一緒にチェックしていきましょう。

「全身全霊」の意味

「全身全霊」は、「ぜんしんぜんれい」と読みます。意味を辞書でみていくと、

からだと心のすべて。体力と精神力のすべて。「研究に―をささげる」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

となります。「全身」は文字通り、頭のてっぺんから、つま先まで体全体のこと。「全霊」の「霊」といえば、幽霊や亡くなった人のことをイメージするかもしれませんが、ここでは「魂」や「心」、「精神力」のことを指します。

つまり、「全身全霊」とは、体と心のすべてとなりそこから、体力と精神力のすべてという意味を表すようになったようです。

(c) Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

「全身全霊」は、仕事や研究、将来の夢などに対して、一生懸命取り組んでいる時に使われます。ビジネスシーンでは、プレゼンや就任挨拶の際などに「全身全霊をかけて」「全身全霊をもって」「全身全霊を尽くして」という形で用いられることが多いですね。さっそく使い方をチェックしていきましょう。

1:今回のプロジェクトに、全身全霊で取り組む所存です。

仕事に対して全力で取り組むことを宣言する際に、このように表現することができます。「全身全霊で取り組む所存です」と言うことで、上司やメンバーにプロジェクトに対する熱意を伝えることができるでしょう。

2:彼は、医学の研究に全身全霊を傾けた。

学問や研究などを追求する際にも、「全身全霊」が使われます。「傾ける」には、「力や注意などを一途にその方へ向ける」という意味があり、この例文では医学の研究に心を集中させていることがわかりますね。

3:モデルになるという夢を叶えるため、全身全霊でレッスンに励みます。

夢を実現させるために一生懸命努力しようと決意した時に、このように表現することもできますね。どんなに厳しい練習も頑張って積み重ねることで、才能が開花するかもしれません。ひたむきに頑張っていることが、アピールできるでしょう。

(c) Adobe Stock

類語や言い換え表現は?

ビジネスシーンでは、上司や仲間に対して、精一杯頑張る、という意気込みを伝える場面が多々あります。そんな時に、やる気をアピールできる言葉をいくつか覚えておくと役立ちますよ。ここでは3つ紹介します。

1:ベストを尽くす

会話の中でよく登場する、「ベストを尽くす」は、できる限り努力をするという意味。「ベスト」には、「最善」「全力」という意味なので、「全力を尽くします」ということもできますね。自分の持っているパワーを最大限に使って努力するという意志が伝えられるでしょう。

(例文)
・今大会で新記録を出すために、ベストを尽くします。
・ヒット商品を開発するために、ベストを尽くします。

2:心血を注ぐ

「心血を注ぐ」は、「しんけつをそそぐ」と読みます。意味は以下の通りです。

心身の力のありったけを尽くして行う。「―・いだ作品」

[補説]文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、本来の言い方とされる「心血を注ぐ」を使う人が64.6パーセント、本来の言い方ではない「心血を傾ける」を使う人が13.3パーセントという結果が出ている。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

すべての精神力と、肉体的なエネルギーを費やして物事を行う時に、「心血を注ぐ」を使います。「心血」の、「心」は「精神力」のこと、「血」は肉体のことを表します。「全身全霊」と同じく、精神面・肉体面の両方の力を使って頑張る時に使われる言葉ですね。

(例文)
・アーティストは、彫像の制作に心血を注いだ。
・この小説は、私が心血を注いで書いた作品です。

3:粉骨砕身

「粉骨砕身」は、「ふんこつさいしん」と読みます。一体どのような意味でしょうか?

[名](スル)力の限り懸命に働くこと。「会社のため―する」
[補説]「粉骨砕心」と書くのは誤り。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「粉骨砕身」をわかりやすく解釈すると、「骨を粉にし、身を砕く」ということ。骨が粉々になるほど、力の限りを尽くすことを意味します。「粉骨砕身で、この仕事に打ち込みます」などとやる気をアピールすることができますね。

(例文)
・彼女は会社の再建のために粉骨砕身した。
・一位を獲るために粉骨砕身します。

(c) Adobe Stock

英語表現は?

海外の取引先と会話をする時にも、「全力で取り組みます!」というように、仕事への意気込みをアピールできるといいですよね。使いやすいフレーズを3つみていきましょう。

1:We will do my best to make the project a success.(プロジェクトを成功させるために、全力で取り組みます)

「do my best」は、「全力で取り組む」「最善を尽くす」という意味。目標のために精一杯頑張る! ということを表現したい時に、使ってみてはいかがでしょうか?

2:I studied hard to pass the exam.(試験に合格するために、一生懸命勉強しました)

「study hard」で、「勉強を頑張る」という意味。「exam」は、「テスト・試験」という意味になります。資格の試験などで、努力したことをアピールしたい時に使えるフレーズです。

3:I put all my energy into my work.(仕事に全力投球しました)

「energy」は、「元気や精力」のこと。直訳すると、「仕事の中に私の気力や精力をすべて注ぎ込んだ」という意味になります。自分の持っている力はすべて使う、という「全身全霊」と近いニュアンスを表現することができるでしょう。

最後に

「全身全霊」とは、「体力と精神力のすべて」。自分が持っているエネルギーを精一杯使って、何かに取り組むことを表します。新しいプロジェクトが始まる際の挨拶や、上司との会話の中で、「全身全霊」や言い換え表現である「ベストを尽くす」などを使って、やる気をアピールしてみてくださいね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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