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2024.05.04

「干天の慈雨」とは、つらいときにさしのべられる救いの手! 使い方を紹介

「干天の慈雨」は、日照り続きのときに降る恵みの雨の意。これが転じて、つらいときにさしのべられる救いのことを表します。人気アニメ「鬼滅の刃」で知られるようになった「干天の慈雨」について、意味や使い方を見ていきましょう。

「干天の慈雨」は救いの手のたとえ

大ヒットしたアニメ「鬼滅の刃」が好きな人にはおなじみの、「干天の慈雨」。日常会話などではあまり使わない言葉なので、知らない人も多いでしょう。本記事では「干天の慈雨」について、意味や使い方を紹介します。まずは、辞書で調べた意味や読み方を見ていきましょう。

意味と読み方

かんてん‐の‐じう【干天の慈雨】
読み方:かんてんのじう

日照り続きのときに降る、恵みの雨。待ち望んでいた物事の実現、困っているときにさしのべられる救いの手にたとえる。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「干天」とは、雨が降らずに日照りが続くことや、日照りの空を指す言葉。「旱天」と書くこともあり、どちらを使ってもよいとされています。「慈雨」とは、日照り続きのときに降る雨のことです。

日照りがあまりにも続くと、渇水を心配しなければなりませんよね。昔であれば、雨が降るよう神仏に祈る「雨乞い」をしたでしょう。しかし、そのようなタイミングで雨が降ると、誰もがありがたいと感じるはずです。

この意味が転じて、「待ち望んでいたことの実現」「困難な状況でさしのべられる救いの手」をたとえる言葉として使われるようになりました。

(c) Adobe Stock

「干天の慈雨」の使い方

ここからは、「干天の慈雨」の使い方を見ていきます。日常会話ではあまり聞かないかもしれませんが、「つらいときにさしのべられる救いの手」のたとえとして使うことができます。例文などで、使い方をチェックしてみてください。

《例文1》現状を打破できずに悩んでいたとき、喝を入れてくれた親友はまさに干天の慈雨のような存在だ

苦しい状況に陥り、なんとか抜け出したいと思っても、そのきっかけさえつかめないことがあるでしょう。例文は、苦しいときに救いの手をさしのべてくれた親友を、「干天の慈雨」にたとえて表現しています。「干天の慈雨」を使う対象は、「人」が多いと言えるでしょう。

《例文2》私にとっての干天の慈雨は、母からのメッセージ。挫折の連続だった頃、このメッセージが唯一の支えだった

「干天の慈雨」は、言葉や音楽などに対しても使えます。何をやってもうまく行かない時期に言葉や音楽、アートなどに救われることは多いもの。例文は、母からのメッセージに助けられたことを表しています。

《例文3》情報の整理が苦手な私にとって、仕事を付箋で管理できるツールは、まさに干天の慈雨というべき存在だ

情報やサービスなどにも、「干天の慈雨」を使うことができます。スピーディーに情報が更新される社会で生きていると、情報に振り回されがち。困りごとを解消してくれるソフトウエアやアプリなどのツールは、まさしく「干天の慈雨」と言えるでしょう。

(c) Adobe Stock

使う際の注意点

「干天の慈雨」を使う際は、次の2点に注意する方がいいでしょう。

何が「干天」で、何が「慈雨」なのかを把握する

「干天の慈雨」は、日照りが続く状況(干天)に降る恵みの雨(慈雨)を表す言葉。たとえとして用いる際は、「干天」にあたることは何か、「慈雨」にあたることは何かを明確にするといいですね。

たとえば《例文1》の場合、「干天」にあたるのは“現状を打破できずに悩んでいたとき”。「慈雨」となったのが“親友の存在”です。「つらい状況」「救いの手」にあたることをきちんと押さえることで、使いやすくなるでしょう。

単にラッキーな出来事には用いない

「干天の慈雨」は、そうなるよう努力していないのに幸運に恵まれたことや、うれしい誤算のようなことには用いません。たとえば、「年末の抽選会で旅行券が当たった」「期待していなかった新人が予想外に活躍した」などは、「干天の慈雨」にあたらないと言えます。

このような状況を表す際は、別の言葉を用いるようにするといいですね。

「干天の慈雨」と似た言葉

ここからは、「干天の慈雨」と似た言葉を紹介します。それぞれの意味をチェックしていきましょう。

「闇夜の灯火」

困り果てているときに、頼りになるものに巡り合うことを表すのが「闇夜の灯火」です。切望するものにめぐりあうことを指す場合もあります。読み方は「やみよのともしび」。「干天の慈雨」と似た意味を持ちますので、言い換えの表現として使えるでしょう。

《例文》教授の質問が難しくて答えにつまっていたら、友人が助け舟を出してくれた。闇夜の灯火とはこういうことを言うのだろう

「一縷の望み」

「一縷の望み」とは、とても小さな希望を指す言葉。「いちるののぞみ」と読みます。絶望的な状況や、困難な状態の中で見つけるごくわずかな望みを表す際に用います。「一縷」とは、糸のように細いものや、ごくわずかであることの意。「干天の慈雨」と近い意味を持ちます。

《例文》この苦境を乗り越えるためにも、彼に一縷の望みを託すことにした

(c) Adobe Stock

「干天の慈雨」と反対の意味を持つ言葉

「干天の慈雨」と反対の意味を持つ言葉の中から紹介するのは、「踏んだり蹴ったり」と「弱り目に祟り目」です。

「踏んだり蹴ったり」

重ね重ねひどい目にあうことを表す、「踏んだり蹴ったり」。「ふんだりけったり」と読みます。不運なことが次々にやってくることを表現する場合に使うことが多いでしょう。「踏んだり蹴ったりだ」「踏んだり蹴ったりの目にあう」のように用いられます。

《例文》電車の遅延で打ち合わせに遅れて、そのあと急な雨に降られてびしょ濡れになった。そして、さっきから熱っぽい。今日は踏んだり蹴ったりだ

「弱り目に祟り目」

弱ったときに、さらに災難にあうことや、不運が重なることを表すのが「弱り目に祟り目」。「よわりめにたたりめ」と読みます。「弱り目」は弱った状態や、困っているときのこと。「祟り目」は、災難をこうむるときを表します。「弱り目に祟り目だ」「弱り目に祟り目状態」のように使います。

《例文》風邪をひいた上に、階段を踏み外して足をケガしてしまった。弱り目に祟り目とはこのことだ

最後に

「干天の慈雨」について、意味や使い方、類語、対義語などをまとめました。日常的に使う言葉ではありませんが、漢字を見ると、なんとなく意味がわかるかもしれません。つらいときにさしのべられる救いの手をたとえる際に使える言葉ですので、正しい意味や使い方をチェックしておくといいですね。読み間違いや書き間違いをしやすい言葉ですので、注意してください。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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