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2024.04.08

「木に竹を接ぐ」とは? 言葉の意味や読み方、例文を用いた使い方を紹介

「木に竹を接ぐ」とは、違う性質のものをつぎ合わせることの意。「きにたけをつぐ」と読みます。筋が通らないことを表す際に用いられるたとえです。この記事では、例文を用いて使い方を紹介します。ぜひチェックしてください。

「木に竹を接ぐ」とは筋が通らないことのたとえ

「木に竹を接ぐ」と聞いても、ピンと来る人は少ないでしょう。あまり知られていない言葉であるため、なじみがないと感じるかもしれません。

「木に竹を接ぐ」とは、筋が通らないことのたとえとして使われる言葉です。この言葉が出てきたときに間違えないように、意味などを紹介します。まずは言葉の意味と読み方を見ていきましょう。

意味と読み方

木(き)に竹(たけ)を接(つ)・ぐ
読み方:きにたけをつぐ

違う性質のものをつぎ合わせる。前後関係や筋が通らないことのたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「接ぐ」とは、二つのものをつぎ合わせることを言います。木に竹をつぎ合わせたら、違和感を覚えますよね。木と竹は性質が異なるもの。これらをつなぎ合わせても、釣り合いは取れず、統一感もないでしょう。

「木に竹を接ぐ」は、ちぐはぐで筋が通らないことのたとえとして使われる言葉。物事や状態の調和が取れない場合に使われることが多いでしょう。

(c) Adobe Stock

「木に竹を接ぐ」の使い方

「木に竹を接ぐ」の使い方を見ていきましょう。この言葉が用いられるシーンや使い方の特徴を紹介します。例文を参考にしながら、チェックしてください。

使い方の特徴

「木に竹を接ぐ」は、「ちぐはぐで筋が通らないこと」を表します。そのため、いい意味で使われることはないと考えてください。

用いられることが多いのは、会話がかみ合わないときや、説明などで前後の話がつながらないときが多いでしょう。また、人のふるまいや雰囲気などが場にそぐわないときにも使います。

「木に竹を接ぐようだ」「木に竹を接ぐような」のように使うことが多いでしょう。

例文で使い方を確認

《例文》
1:彼女の弁明は木に竹を接ぐようだったので、誰も信用しなかった
2:木に竹を接ぐような新人のプレゼンテーションに、どう指導すればいいかわからない
3:ひと目で気に入ったテーブルだったが、自分の部屋に置くと木に竹を接いだようだ
4:彼の服装はすべてが個性的で、まるで木に竹を接いだようなファッションだ

例文1は、申し開きがちぐはぐである様子を表しています。弁解や説明などのつじつまが合わないことを表す際に「木に竹を接ぐ」を使えることがわかりますね。

例文2は、プレゼンの内容が不十分であることを示しています。指導の仕方がわからないと思えるほど、話の前後がかみ合わない、全体の筋が通らないことが読み取れます。

例文3はインテリア、例文4は服装がちぐはぐであるという意味。その場にそぐわない場合や、全体的にまとまりがなく、ちぐはぐであるさまを表しています。

(c) Adobe Stock

「木に竹を接ぐ」と似た言葉

「木に竹を接ぐ」には、いくつかの似た言葉があります。「木に竹を接ぐ」を別の言葉に言い換えたいと思った時の参考にしてください。それぞれの意味と使い方を紹介します。

「一貫性がない」

「一貫性がない」とは、はじめから終わりまで、同じ方針や考えでないことを意味します。説明や弁明、申し開きがちぐはぐな場合や、内容が二転三転するようなときは、「一貫性がない」を使うといいですね。「木に竹を接ぐ」の言い換えにも使えるでしょう。

《例文》後輩の説明には一貫性がまるでなく、上司からダメ出しされていた

「矛盾」

二つの物事が食い違っていて、辻褄が合わないことを表すのが「矛盾」です。話の整合性が取れない場合や、筋の通らない説明などに対して用いられています。「木に竹を接ぐ」の言い換え表現の一つとして把握しておくといいですね。

《例文》あなたの話は矛盾だらけであることに気がついていますか?

「支離滅裂」

「支離滅裂」とは、物事に一貫性がなく、ばらばらでまとまりのないことを表す言葉。「しりめつれつ」と読みます。「支離」は、ばらばらに分かれ離れること、「滅裂」は統一性がないことを意味します。発言と行動が一致しない場合に使われることが多いでしょう。「木に竹を接ぐ」と似た意味を持ちます。

《例文》母に話を聞いたら、興奮しているのか支離滅裂で意味がわからなかった

「木に竹を接ぐ」の反対の意味を持つ言葉は?

「木に竹を接ぐ」に似た言葉を紹介しましたが、反対の意味を持つ言葉も見ていきましょう。前後関係が一致している、筋が通っていることを示す言葉を紹介します。

「辻褄が合う」

「辻褄が合う」とは、筋が通っていることや、理屈が合うことを意味する言葉です。読み方は「つじつまがあう」。

「辻」は裁縫で縫い目が十文字に合うところを意味します。「褄」は、着物の裾の左右が合うところを表す言葉。どちらも「合うべきところ」であり、それがきちんと合っていることを示していますよね。この意味から派生し、今の意味で使われるようになったとされています。

《例文》息子の言い分は辻褄が合っていて、嘘をついているとは思えなかった

「理にかなう」

「理にかなう」とは、理屈や道理に合っていることや、合理的であることを示します。漢字の表記は「理に適う」。「適う」は、うまく当てはまることや、適合することを意味します。「叶う」ではありませんので、注意してください。

《例文》会社の決定は理にかなったものだったので、社員は誰ひとり反発しなかった

(c) Adobe Stock

「整合性がとれる」「整合性がある」

「整合性がとれる」の「整合性」とは、物事や言動に矛盾がないことや、整っていることを意味する言葉です。「整合性がとれる」とは、考えや意見などが矛盾していない状態にすることを意味します。「整合性がある」は、矛盾がなく一貫性があることを指すと考えてください。

どちらの表現も「木に竹を接ぐ」とは反対の意味を持ちます。状況などに合わせて、使い分けるといいですね。

《例文》
・データと文書の整合性がとれたので、このまま資料作成に入ります
・整合性があると判断できたので、プロジェクトはこのまま進めてください

最後に

「木に竹を接ぐ」について、言葉の意味や読み方、使い方などをまとめました。木と竹を接ぎ木するさまから来ている言葉ですが、なじみは薄いかもしれません。日常で使うことができますので、ちぐはぐで調和がとれない場合に用いるといいですね。あまりいい意味合いではないため、この言葉を使う際は相手やシチュエーションに注意してください。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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