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2024.03.22

「借りてきた猫」とは? 意味や例文、失礼になるケースなどを解説

「借りてきた猫」とは、ふだんの様子と違って、とても大人しい様子を表す言葉です。「先日の会議では、まるで借りてきた猫のような様子だった」などと、聞いたことがある方もいらっしゃることでしょう。この記事では、借りてきた猫の意味や使い方、失礼にあたる場合などを解説します。

「借りてきた猫」という言葉の意味をご存知でしょうか? 「あの人、初対面の人が多いと、借りてきた猫のようになるよね」のように、噂話などで耳にする機会もあるかもしれませんね。ですが、具体的にどういう意味なのかを聞かれると、自信がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また、「そういえば、なんで借りてきた猫という表現をするの?」という疑問の声や、由来や語源が気になるという声も聞こえてきそうですね。

そこで、この記事では、借りてきた猫の意味や例文、由来に加えて、使い方の注意点などを解説します。日常会話はもちろん、小説などでも登場することがある言葉ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

「借りてきた猫」の意味は?

「借りてきた猫」の意味を見ていきましょう。「借りてきた猫」とは、「ふだんの様子と違って、とても大人しい様子」という意味です。例えば、ふだんは堂々としている人が、慣れない場面などで、緊張して大人しくなってしまうようなイメージですね。

(c) Adobe Stock

由来には諸説あるようですが、作物を食べ荒らしてしまうネズミを捕るために猫を借りてきたところ、いつもと違って大人しくなってしまうという様子が語源という説が有力です。猫は自分の縄張りの範囲外では、萎縮して大人しくなってしまうことが多く、これは猫を飼ったことがある人には覚えがあるのではないでしょうか?

いつもは元気いっぱいに走り回り、ネズミや虫を捕っている猫も、全く知らない環境に急に放り出されれば、怖がってしまうのも無理はありませんよね。「借りてきた猫」は、こういった、「いつもと違って、萎縮して大人しくなってしまう様子」を指す比喩表現として、使われることが多い言葉です。

具体的にどういう場面で使うの?

借りてきた猫は、具体的にどのように使うのでしょうか? よくある場面や例文を見ていきましょう。まず、借りてきた猫という表現は、人に対して使われることの多い言葉です。中でも、第三者に対して使うことが多く、自分に対して「私は借りてきた猫のよう」と言うことは少ないでしょう。

例えば、ふだんは堂々としていて、冗談を言うことも多い性格の人が、慣れない場面で緊張のあまり、人が変わったように静かになったというとき、「○○さん、まるで借りてきた猫のようだったね」などと言います。また、いつもはにぎやかで口数の多い人が、急に静かになったときに、「借りてきた猫」という比喩を使うことも。

なお、「借りてきた猫」は、「ふだんとは違う」というニュアンスが強いのもポイントです。ですので、ふだんから大人しい性格の人には、あまり使われない表現でしょう。

使う際の注意点

「借りてきた猫」は、使う場面や相手に注意したい言葉です。というのも、人によっては、からかいや悪口と受け取るケースもあるからですね。実際に、思わぬ地雷を踏んでしまった人のケースを見ていきましょう。

ある会社の営業部には、長年成績トップで、エース的な存在のMさんという人がいました。Mさんは、顧客へのプレゼンや、話の進め方に定評があり、本人もそれなりに自信があったと言います。Mさんは社内でも人気者で、同僚や後輩と冗談を言いあっては、場を明るくしていました。

(c) Adobe Stock

そんなMさんが、ある日、海外の会社との会議に出席したときのことです。実は英語が大の苦手だったMさん。結局全く会話を聞き取れず、ほぼ無言で会議を終えました。

その様子を見ていた仲良しの同僚が、「Mさん、どうしちゃったんですか? 今日は借りてきた猫のようでしたね」と笑いながら言ったそうです。ふだんならそんなノリにも、冗談で軽く返すMさんですが、その日ばかりは大激怒。同僚に対して、「失礼でしょう!」と詰め寄ってしまい、その後二人の関係はぎくしゃくしてしまったそうです。

「借りてきた猫」という言葉は、たとえ冗談交じりであっても、使う場面や人によって、失礼と思われることもありますよ。ですので、本人に対して、「あなた、借りてきた猫のようでしたね」というのは、避けた方が無難かもしれませんね。特に、ビジネスシーンでは、使い方に注意したい言葉です。

「借りてきた猫」の類語

ここからは、借りてきた猫に似た言葉を解説します。いろいろな表現を覚えておくと便利ですので、類語を合わせてみていきましょう。

1:内弁慶

内弁慶(うちべんけい)は、家族など、身内の間ではいばっているのに、外ではいくじなしという意味の言葉です。陰弁慶ということもあるようですね。

例えば、親に対してはわがまま放題の子が、学校に行くと気弱になってしまうという場合、「うちの子、内弁慶なの」などと言うことも。ふだんと違って大人しくなるという意味で、「借りてきた猫」にも似ているところがありますよね。

なお、内弁慶も、借りてきた猫と同様、本人に言うと怒られてしまうこともありますので、注意したい言葉です。

2:萎縮する

「萎縮する」も、借りてきた猫に似た意味で使われることがありますよ。萎縮とは、物がしぼむ、縮むという意味の言葉ですが、「勢いや雰囲気にのまれてしまい、のびのびできない」という意味もある言葉です。

(c) Adobe Stock

例えば、ふだんはのびのびと仕事できていた人が、会社の重役が来て、ピリッとした雰囲気のときに、「萎縮してしまって、上手く言葉が出なかったよ」というようなイメージですね。なお、「萎縮する」は、自分に対して使うことも多く、「私、萎縮しちゃって、何も質問できなかった」などと言うこともありますよ。

「猫の手も借りたい」との違いは?

猫と借りるという言葉の組み合わせで、「猫の手も借りたい」という言葉を思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか? 借りてきた猫に一見似ていますが、猫の手も借りたいは、忙しいときや人手が足りないときに使う表現です。「最近は人手不足で、猫の手も借りたいほどだ」などと聞く機会があるかもしれませんね。

そのほかにも、「猫を被る」や、「猫の額」など、日本の慣用句に猫はよく登場します。それだけ、日本人にとって猫は身近な存在だったということが垣間見えて、面白いですよね。

最後に

この記事では、借りてきた猫の意味や例文、由来や類語表現に加え、使う際の注意点などを解説しました。聞いたことはあったけれど、詳しい意味を知らなかったという方は、参考にしてみてくださいね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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