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2025.12.17

ニュースでよく見る「牙城」とは? 意味・語源から「牙城を崩す」の使い方まで丁寧に解説

「牙城(がじょう)」とは、「城中で主将のいる所」や「組織や勢力の中心となる所」を指す言葉です。本記事では、「牙城」の意味や語源、「牙城を崩す」の意味、現代語としての使い方、類語、言い換え表現、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー

・「牙城」とは、もともと城の本丸を指し、転じて組織や勢力の中心を意味する言葉です。
・「牙城を崩す」は、組織や立場の中枢を打ち破ることを表す比喩表現です。
・語源は「牙旗(大将の旗)」にあり、主将のいる場所を示した言葉がもとになっています。

ニュースや評論で目にする「牙城」という言葉。意味は何となく分かるものの、「正しく説明できるか?」と聞かれると迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。実際、職場の会話や記事原稿で使おうとして、表現として適切か不安になった経験がある人もいるはず。

この記事では、辞書に基づいた正確な意味と背景を押さえながら、「牙城」という言葉を安心して使うための知識を丁寧に整理していきます。

牙城とは?|意味・読み方・語源を理解

まずは、言葉の土台を正確に押さえていきましょう。

「牙城」の読み方と基本的な意味

「牙城」は 「がじょう」 と読みます。

辞書では、次の二つの意味が示されています。

1つ目は城の中で主将がいる場所、つまり城の本丸を指す意味です。戦において最も重要な地点であり、守りの中心となる場所を表します。

2つ目は、そこから転じて、組織や勢力の中心となる所、本拠を指す意味です。

辞書では次のように説明されています。

が‐じょう〔‐ジヤウ〕【牙城】
《「牙」は「牙旗」の意で大将の旗》
1 城中で主将のいる所。本丸。「敵の―に迫る」
2 組織や勢力の中心となる所。本拠。「保守の―」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

現在よく使われるのは、2つ目の意味でしょう。ただし、どちらの意味も「中心」「中枢」という共通点を持っている点を押さえておくことが大切です。

「牙城」の語源と成り立ち

「牙城」という言葉の「牙」は、動物の牙を表しているのではありません。

辞書によると、「牙」とは 「牙旗(がき)」、すなわち大将の旗を指します。そこから、「牙城」は 大将が陣取る場所、言い換えれば城の本丸を意味する言葉として使われてきました。

このように、「主将がいる場所=最も重要な拠点」という考え方が、後に「組織や勢力の中心」を表す比喩的な意味へとつながっていきます。現在使われている意味も、こうした語源に基づいた延長線上にあるものだと理解すると、言葉の輪郭がよりはっきりしますね。

(c) Adobe Stock

「牙城を崩す」とは?

「牙城」という言葉は、「牙城を崩す」という形で目にすることが多い表現です。ここでは、「牙城を崩す」「牙城を築く」などの派生表現について、辞書に示された意味を手がかりに整理します。

「牙城を崩す」の意味

「牙城を崩す」とは、組織や勢力の中心となっている場所や立場を打ち破ることを意味する表現です。

例文:
・新規参入の企業が、長年守られてきた業界最大手の牙城を崩した。
・長く続いた慣習という牙城を崩すには、時間と工夫が必要だ。

「牙城を築く」の意味

「牙城を築く」は、新たに組織や勢力の中心となる拠点を作り上げることを意味します。

例文:
・その地域で確かな実績を重ね、独自の牙城を築いた。
・専門分野に集中することで、社内に自分の牙城を築いていった。

(c) Adobe Stock

現代語としての「牙城」|使い方・類語・言い換え

現代において「牙城」は、城や戦を直接指す言葉としてではなく、組織や思想、勢力の中心を表す比喩として使われることがほとんどです。政治やビジネス、評論など、やや改まった文章で目にする機会も多いでしょう。

ここでは、現在の文章や会話の中で「牙城」がどのように用いられているのかを確認しながら、似た意味を持つ言葉との違いを整理します。

「牙城」の使い方を例文でチェック

・長年、その分野は大手企業の牙城とされてきた。

「牙城」は、組織や勢力の中心となる場所・分野を指しています。ここでは、特定の企業が長く支配的立場にあったことを表す使い方をしていますね。

・新しい技術の登場によって、これまで揺るがなかった業界の牙城が崩れ始めている。

「牙城」は、容易には崩れない中心的な拠点という意味合いで使われることがあります。変化の影響を受ける対象が「中心」であることを強調する表現です。

・これまで競合の牙城だった分野に、ようやく参入することができた。

「牙城」は、競合他社が強い立場を占めてきた中心的な分野を指しています。「単なる場所」ではなく、「勢力の中枢」を示す点がポイントです。

類語や言い換え表現

「牙城」と似た意味を持つ言葉に、「本拠」「根城」などがあります。いずれも「中心となる場所」を表しますが、使われる場面やニュアンスには違いがあります。

「本拠」は、根本の拠り所となる場所を指します。一方、「根城」は行動の根拠とする場所を指します。

(c) Adobe Stock

「牙城」に関するFAQ

ここでは、「牙城」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「牙城」とは、簡単に言うとどんな意味ですか?

A.「牙城」とは、もともと城の中で主将がいる場所、つまり本丸を指す言葉です。そこから転じて、組織や勢力の中心となる場所や立場を意味するようになりました。

現代では、後者の意味で使われることがほとんどです。

Q2. 「牙城を崩す」は、どんな場面で使われますか?

A.「牙城を崩す」は、組織や勢力の中心を打ち破ることを意味します。

業界の中心的存在が変わる場面や、長く守られてきた立場が揺らぐ状況などで使われる表現です。

最後に

使い慣れない表現ほど、曖昧な理解のまま使うと誤解を招きがち。「牙城」という言葉の意味や成り立ちを正しく理解しておくことで、評論やビジネスの文章でも、言葉選びに迷いにくくなるはずです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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