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2024.01.10

「布石」とは? 意味や使い方、類語表現について詳しく解説!

「布石」とは、「囲碁において、序盤戦での石の配置」のこと。さらに、「将来を見据えて配置しておく備え」のことを表す言葉です。本記事では、ビジネスシーンでも使われる「布石」の意味や使い方、類語表現を紹介します。

「布石」とは?

皆さんは「布石」という文字から何を連想するでしょうか? やはり、囲碁の“白”と“黒”の碁石(ごいし)を思い浮かべる人が多いことでしょう。「布石」の読み方なのですが、実は2通りあります。一般的には「ふせき」と読まれることが多いのですが、「ぬのいし」と読む場合もあります。

本記事では、「布石」の読み方の違いや、それぞれの意味や使い方、類語表現について紹介します。ビジネスシーンでも、プライベートでも比較的よく耳したり使用する言葉なので、改めて理解するのにお役立てください。

「布石(ふせき)」の意味

まずは、辞書で「ふせき」と読む「布石」の意味から確認することにしましょう。

ふ‐せき【布石】
1 囲碁で、序盤戦での要所要所への石の配置。
2 将来のために配置しておく備え。「新党結成への―を打つ」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

辞書の1の説明にあるように「布石」は、囲碁(いご)に関連する言葉です。囲碁は、2人が碁盤を挟んで相対して座り、黒と白の石を交互に置いて行く、古くから伝わるゲームのひとつです。ゲームの勝敗は、相手の石色の数より多くの自石を置くことができれば、勝利することができます。例えるならば、碁盤の上での陣取りゲームと言ったところでしょうか?

ビジネスシーンや会話の中で用いるときは、2の「将来のために配する備え」の意味で使うことが多いですね。

会議
(c)Adobe Stock

「布石(ぬのいし)の意味」

続いて、別の読み方「布石(ぬのいし)」についても、辞書で意味を正しくおさえることにしましょう。

ぬの‐いし【布石】
道に沿うなどして、長くすえつけた敷石。ぬのしきいし。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

アスファルト舗装の道路ばかりの現代では、“長くすえつけた敷石”などを見る機会は、ほとんどないでしょう。

歴史的な遺産として保存されている、世界文化遺産「熊野古道」のような場所を訪れると「布石(ぬのいし)」を見ることができるかもしれませんね。

「布石」の英語表現は?

辞書で、「布石」の英語表現を確認します。

ふせき【布石】
Ⅰ 〔囲碁で〕the arrangement of stones at the beginning of a game of go
Ⅱ 〔戦略的手配〕a strategic move; 〔備え〕preparations
それは来るべき選挙に備えた布石である
That is part of his strategy for the coming election.
『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)より引用

まず、囲碁における布石の英語表現を見てみましょう。「石の配置」を「the  arrangement of stones」で表しています。また、布石は試合の序盤でしかけるため、「at the beginning of a game」と英訳しているところもポイントです。

次に、2つ目の表現について。「布石」には、「将来のためにあらかじめ用意していく備え」という意味がありますが、言い換えれば戦略的に行動するということ。それを英語では「a strategy move (戦略的手配・行動)」や「a strategy preparation(戦略的備え)」と表現することができます。

「布石」の使い方を例文を用いて紹介

次に「布石」という言葉の使い方について見ていきましょう。

働く女性
(c)Adobe Stock

1:「経営的なリスクを回避するため、あらかじめ布石を打っておくことが非常に重要だ」

「囲碁を打つ」と言うように、「布石」は「打つ」と表現します。将来、起こり得るリスクを予測して、回避したり、軽減できるように対策を講じておくことが必要です。

2:「明後日は、契約の獲得を左右する重要なプレゼンがあるんだ。必ず、成功させるために布石を打っておくよ」

「布石」には、「将来を見据えた備え」や「準備」という意味が含まれています。大切なプレゼンや緊張する場面を想定して、事前に資料の正確性やリハーサルなどを行い万全を期しておくことが大切です。

3:「人生100年時代を見据え安定した生活への布石として、積立NISAを活用した資産形成を考えている」

「布石」の使い方として、上記の文例のように「として」を続ける場合も多いです。この時の「布石」の意味としては「策を講じる」「対策しておく」といった意味合いになります。

「布石」の類語表現は?

「布石」と似た意味を持つ言葉は、どのようなものがあるのでしょうか? 「布石」はビジネスシーンでもプライベートな時間のなかでも使うことができますが、ややカチッとした印象の言葉です。もっとシンプルでカジュアルに伝えたいときや、別の言い方をしたい際には、ぜひこれから紹介する言葉を使ってみてください。

発表する女性
(c)Adobe Stock

1:伏線

「伏線」とは、「後のことがうまく運ぶように、あらかじめ用意しておくこと」です。また、小説や映画などで「伏線回収が素晴らしい」と評価されることがあるように、「後の展開に備えて、あらかじめ関連する事柄をほのめかしておくこと」という意味で用いられることもあります。

「布石」は、あらかじめ備えておくことに重きが置かれています。一方「伏線」は、それ(布石)とは一見分からないように水面下で行うというニュアンスが強いです。

2:準備

シンプルに「準備」と言い換えてもいいでしょう。「ミーティングを成功させるために、朝早くから会場へ行って準備をした」という言い方は分かりやすいですよね。

3:根回し

「根回し」とは、「物事をうまく運ぶために、前もって手を打っておくこと」という意味の言葉です。また、「樹木の移植に先立って、根の中心以外を切断し細根の発生を促進することで移植を安全にしておくこと」という意味で使われることもあります。

「物事をうまく運ぶために、前もって手を打っておくこと」という意味での使い方としては、「会議の進行をスムーズにするために、説得が困難な職員に対してあらかじめメリットを吹き込んで根回しをしておく」など。

ただし、「根回し」という言い方は、場合によっては「裏でコソコソ画策している」のようなニュアンスで用いられることも…。使い方には気を付けたいところです。

4:お膳立て

「膳立て」とも言われる「お膳立て(おぜんだて)」の意味は、「すぐに取り掛かれるように準備をしておくこと」です。「お膳のうえに料理を並べること」を指す場合もあります。

「サプライズでふたりが偶然再会できるようにお膳立てをした」というように使います。

参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

最後に

布石を打っておくことで、変化する状況や事故に柔軟に対処することができます。また、あらかじめ準備をしておくことで精神的な余裕も生まれます。

日ごろから、様々な事態や状況を想定して布石を打つよう心がけることで、安定感のある日々を送れるのではないでしょうか?

TOP画像/(c) Adobe Stock

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