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2023.11.09

「彼我」の読み方・意味・類語などを解説! 使い方の例文もチェック

彼我とは、他人と自分、さらに簡単に言えば「あなたとわたし」という意味になります。読み方は、文字それぞれを音読みにして「ひ・が」と読みます。難しい言葉ではありませんが、一見わかりづらい印象から間違える人も少なくありません。本記事では「彼我」の正しい意味や使い方、例文を紹介します。

彼我とは? 読み方や意味

(c)Shutterstock.com

「彼我」の読み方は、文字それぞれを音読みにして「ひ・が」と読みます。

意味は、読んで字のごとく「彼(かれ)と我(われ)」、つまり「他人と自分」、さらに簡単に言えば「あなたとわたし」という意味になります。

彼我の由来は?

「彼我」という言葉は、いつの時代から使われるようになったのでしょうか? その由来は定かではありませんが、他の色々な熟語などと同様に、中国の漢文が起源と言われています。

日本語の中でも、かなり古くから使用されているようです。例えば、日本最古の歌集である『万葉集』(8世紀頃:一七・晩春三日遊覧詩)の漢詩に「彼我」という言葉が掲載されています。

彼我の使い方を例文でチェック

手ぶりをつけて話す人
(c)Shutterstock.com

この言葉が日常会話で使用されることは無いと言っても良いでしょう。では「彼我(ひが)」という熟語は、どのような場面でどのように使うのが適切なのでしょうか? 具体例を示して説明します。

「彼我の利害関係は、必ずしも良好な関係とは言えない状況にある」

この文例での「彼我」は、双方が何らかのビジネス関係者であることを表しています。両者は企業と捉えることもできます。

「彼我の主張の対立は、容易に解消できるとは思えない」

この文例での「彼我」は、2人の人間が議論している場面を表現したものです。第三者的な立場で、議論を客観視している文例になります。

「現在、業界内での彼我の優劣は歴然としているが、将来的には決して侮れない」

この文例での「彼我」は、企業間の優劣について表現しています。ビジネスの報告書やレポートなどでも使える表現ですね。

彼我の類語は?

立ち話でもりあがる
(c)Shutterstock.com

「彼我」には類義語はあるのでしょうか? あわせてチェックしてみましょう。

1:自他

「自他」は、自分と他人という意味です。「国内外で絶賛されたこの作品は、自他共に認める生涯最高の代表作となるであろう」というように使います。

2:両者

「両者」は、両方のもののこと。「試合は両者譲らず一進一退の攻防を繰り広げ、フルラウンドを戦い抜いた」というように使います。

他にも「彼我(ひが)」の類義語としては、双方、二者、相互、両方などがあります。いずれも、普段から口にしている言葉ばかりですね。

彼我の対義語は?

パソコン作業をする女性
(c)Shutterstock.com

「彼我」の対義語として明確な言葉は無いのですが、「他人を含まない自分だけ」という意味の言葉を対義語とすることはできるでしょう。また「彼我」は二者を対比させる点が特徴なので、対義語は「比較対象でない」「比較しない」言葉を選びました。

1:自我

哲学での考え方で、知覚・思考・意志・行為などの自己同一的な主体として、他者や外界から区別して意識される自分を意味しています。「人間は、成長するにしたがい自我や感情というものが芽生えてくるでしょう」というように使えますね。

2:単独

集団行動ができない人に対する批判的な表現として用いられる表現です。「あの人は、しばしば単独行動とることがある」というように使います。

最後に

中国の漢語が由来となっている「彼我」普段使うことは滅多にありませんが、改まった文章の中では用いられることもあるので、覚えておくと良いでしょう。

最後に「彼我」から連想する名言を2つ紹介します。1つ目が「彼も人なり、我も人なり」です。これは、彼も自分と同じ人間なのだから、彼にできることが自分にできないはずはないということ。つまり、努力すれば他人にできることは何でもできるという意味になります。

2つ目は「彼は彼、我は我でいこう」です。「維新の三傑」(西郷隆盛・木戸孝允・大久保利通)と称される大久保利通の明言なのですが、これは「目的を達成する為には人間対人間のうじうじした関係に沈みこんでいたら物事は進まない。そういうものを振り切って前に進む」という意味が込められているそうです。

どちらも、人生の指針となる蘊蓄のある言葉ですよね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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