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2024.03.26

「似て非なるもの」とはどんなもの? 使い方や類語を解説

「似て非なるもの」とは、「見た目は似ているが、実際全く違うこと」。本記事では、「似て非なるもの」の意味や使い方、類語である「月と鼈」などを解説します。

皆さんは「似て非なるもの」と聞いて、一体何を思い浮かべますか? 見た目はそっくりでも、実はまったく異なるものというのは、食べ物やスポーツなど日常生活のあらゆるところにあるものです。

そこで本記事では、「似て非なるもの」の意味や使い方、類語などを解説します。どんなものが「似て非なるもの」と呼べるのか、一緒にチェックしていきましょう。

「似て非なるもの」の意味

「似て非なるもの」は、「にてひなるもの」と読みます。ここでは、同じ意味を持つ「似て非なり」の意味を辞書で確認していきましょう。

《「孟子」尽心下から》ちょっと見たかぎりでは似ているが、実際は全く違う。「慎重と臆病とは―なるものである」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

見た目はとてもよく似ているけれど、実際は異なるもののことを「似て非なるもの」と言います。外見が似ているため、ついうっかり同じものと勘違いしてしまいやすく、紛らわしいといったニュアンスで用いられることが多いでしょう。

(c) Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

具体的に「似て非なるもの」とは、どのようなものがあるのでしょうか? 例文とともに紹介します。

1:「野球とソフトボールは、似て非なるものだよ」と息子から教えられた。

野球とソフトボールは、どちらもボールとバットを使う競技なので、「何が違うんだろう?」と思う方も多いはず。野球の投法は、上投げのほか、横投げや下投げをすることができますが、ソフトボールでは、下投げに限られます。

また、ボールの大きさやグラウンドの広さなども異なるようです。見た目は似ていますが、ルールや用具に違いが見られることから、両者は「似て非なるもの」と言えますね。

(c) Adobe Stock

2:父の蘊蓄を聞いて、いくらと筋子が似て非なるものだと知った。

スーパーの魚売り場である、見た目がよく似たいくらと筋子も「似て非なるもの」。筋子は、サケやマスなどの卵を、卵巣膜に包まれた状態のまま塩漬けにしたもののこと。一方いくらは、サケやマスの卵を卵巣膜から一粒ずつ取り出し、塩漬けにしたものを指します。いくらは成熟した卵巣から作られるため、筋子よりも粒が大きいものが多いそうですよ。

3:父親から、「けちと倹約は違うよ」と説教された。

けちと倹約は、お金を使わないことが似ていますね。倹約とは、無駄を省いて出費をできるだけ少なくすること。一方けちとは、むやみに金品を惜しむことを指します。倹約は生活のためにものを買うことを節約したりすることですが、けちは相手にお金を払うことを渋るなど、考えなくお金を出さないことを表します。けちと倹約は「似て非なるもの」と呼べますね。

類語や言い換え表現は?

「似て非なるもの」の類語には、「月と鼈」「提灯に釣鐘」「雲泥の差」があります。意味を1つずつ見ていきましょう。

1:月と鼈

「月と鼈」は、「つきとすっぽん」と読みます。意味は以下の通りです。

月もスッポンも同じように丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと。二つのものがひどく違っていることのたとえ。提灯(ちょうちん)に釣鐘。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「月と鼈」とは、いくつか共通点があるにしても、違いが大きすぎて比べ物にならないこと。「お月様とすっぽん」「すっぽんとお月さま」と呼ぶこともあります。月と鼈では見た目も大きさも全く異なるので、間違えることはあり得ませんよね。共通点はあるけれど全く異なるものを2つ見比べて、「これでは、まるで月と鼈だ」と言われることが多いでしょう。

(例文)
・同じ医者でも年収において、彼と僕では月と鼈だよ。

2:提灯に釣鐘

「提灯に釣鐘」は、「ちょうちんにつりがね」と読みます。意味は以下の通りです。

《形は似ているが比較にならないところから》つりあいがとれないことのたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「提灯」は、祭りなどで使われる照明器具の一種。細く割った竹を骨にして、紙を貼って中に蝋燭を立てて使います。一方で、「釣鐘」は、お寺の鐘楼(しゅろう)などに吊るしてある大きな鐘のこと。梵鐘(ぼんしょう)とも呼ばれ、大晦日の夜にお坊さんが鐘をつく「除夜の鐘」でも使用されますね。こちらは青銅製ですし、大きさも「提灯」に比べてだいぶ大きいため両者は全く異なります。

「提灯に釣鐘」は、2つの物事の釣り合いがつれていない場合に使われるのが特徴です。

(例文)
・両家は提灯に釣鐘だよ。

(c) Adobe Stock

3:雲泥の差

「雲泥の差(うんでいのさ)」の意味は以下の通りです。

《白居易「傷友」から》非常な隔たり。たいへんな差。雲泥の違い。月とすっぽん。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「雲泥の差」は、天高くにある雲と、地面にある泥では、天と地ほどの違いがあるという意味。両者の見た目や実力などを見比べて、あまりにもかけ離れている場合に用いられます。「似て非なるもの」のように、外見がよく似ているという意味はありませんが、全く違うものという意味では共通していると言えるでしょう。

(例文)
・黒帯と白帯の選手では、実力に雲泥の差がある。

最後に

「似て非なるもの」とは、「ちょっと見たかぎりでは似ているが、実際は全く違うこと」。野球とソフトボール、いくらと筋子など日常生活でなんとなく「どこが違うのだろう?」と疑問に感じていたという方も、いらっしゃったのではないでしょうか? この機会に、日常生活における「似て非なるもの」を探してみてはいかがでしょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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