「あの人、どんどん出世してすごい」、「年下なのに起業している」。あなたの周りにも、早くから頭角を現している方や、志高く仕事に邁進している方もいるのでは? 本記事では、「立身出世」の意味や成功を表す四字熟語を紹介します。
立身出世の意味は?
「立身出世」とは、社会的に高い地位を得て、世に認められることを言います。「立身」は、世に認められて、一人前になること。「出世」は、社会的に高い身分・地位を得ることを言います。
「出世」は、仏教語においては神や仏がこの世に現れること、世間を捨てて仏道に入ること、貴族の出身で妻帯しない身分の高い僧の職名を表す言葉。禅宗の寺院で、住職になることや紫の衣を賜ることを「出世」と言ったことから、ある社会で立派な身分になるという意味で使われるようになったという説もあるようです。
ビジネスにおいて、出世して自己の地位向上や社会的な成功を追求することは、多くの方が一度は、頭に思い浮かぶのではないでしょうか。世間にも認められて、名声を得ることに憧れる方も少なくないはず。
一方で、仕事やキャリアの面だけではなく、人生全般において成功し、豊かな人生を築くことを目指す方もいらっしゃるようですね。自分のやりたいことや趣味、好きなことを追い求めて行動を起こした結果、社会的な地位や名声を得ることもあります。
「立身出世」を目指す人の特徴は?
社会的な地位を目指し、名声を得ることを目指す人には共通の特徴があるようです。ここでは5つ紹介します。
1:積極性と自己主張がある
「立身出世」を目指す人は、自らの目標やビジョンを持ち、自己主張する姿勢があると言えるでしょう。機会を逃さず積極的に行動し、自分の意見やアイデアを表現します。
2:向上心と学習意欲がある
成長意欲が高く、絶え間なく学ぶ姿勢があり、スキルの向上を重視するのも、「立身出世」を目指す人の特徴と言えるでしょう。新しい知識や経験を積むことに喜びを感じ、変化に対応する柔軟性も持ち合わせているようです。
3:人間関係の構築力が高い
「立身出世」を目指す人の大きな特徴の1つとして、コミュニケーション能力が高く、人間関係の構築と維持に優れていることが挙げられます。チームメンバーと協力し、協調と協働を重視するので、組織内での信頼も厚いでしょう。
4:責任感とコミットメント力がある
仕事や目標に対して責任感が強く、コミットメントを守ります。ここでいうコミットメントは「約束」。「立身出世」を目指す人は、どんな困難な状況にも立ち向かい、課題に対して責任を果たす姿勢があります。
5:リーダーシップと決断力がある
チームを引っ張り、指導力を発揮できる一方で、必要な時には迅速で的確な決断を下すことができるでしょう。明確なビジョンを持ち、周囲を正しい方向へ導き、鼓舞する力があるのも「立身出世」を目指す人の特徴です。
「立身出世」の類語は?
「立身出世」に似た意味を持つ言葉は、いくつかあるようです。ここでは読み方と共に3つ解説します。
1:故郷へ錦を飾る(こきょうへにしきをかざる)
故郷を離れていた者が、出世して華やかに身を飾って故郷に帰ること。「錦」とは、金、銀、色糸で模様を織りこんだ美しい絹織物のことを言います。生まれ育った地元へ、立派になった晴れ姿を見てもらう様子が思い浮かびますね。
2:花を咲かせる(はなをさかせる)
成功すること、または、活躍して名をあげること。「永年頑張ってきた結果、ついに大輪の花を咲かせた」という使い方をします。地道に努力してきたことで、成功を収めることができると、嬉しさもひとしおですね。
3:功成り名を遂げる(こうなりなをとげる)
立派な仕事を成し遂げ、あわせて世間的な名声を得ることを表します。自身が取り組んだ取り組みや仕事が成功するだけではなく、世の中に認められることは光栄なことですね。誰もが得られる経験ではありませんが、志は高くありたいものです。
成功へと導く四字熟語は?
人生において成功するためには、拠り所となる心構えが必要と言えます。今回は四字熟語を紹介! 座右の銘にしていいかもしれませんね。
1:万能一心(まんのういっしん/ばんのういっしん)
何事をするにも一心にしなければならないことを言います。「万能」は、多くの技能、さまざまな能力のこと。「一心」は、心を一つの事に集中することです。どんなに多くの能力があっても、心一つに努力しなければ、物事は成就しないという意味。
やりたいことや自分の夢を実現させ、成功へと導くのはたゆまぬ努力ですね。
2:初志貫徹(しょしかんてつ)
最初に思い立った志を最後まで貫き通すことを表します。「初志」は、初めに思い立った希望や考えのこと。「貫徹」は、最後までくじけずに続けることです。
新しい期が始まると、自分の目標や理想を設定していても、日々の忙しさで、忘れてしまうこともありますよね。成功するには、ぶれない志が必要と言えます。
3:精励恪勤(せいれいかっきん)
任務や職務などに全力を尽くし、怠らないことです。「精励」は、一生懸命に励むこと。「恪勤」は、まじめに勤めることです。
自分に与えられた業務に愚直に前向きに取り組んでこそ、新しいステップアップに進めると言えます。どんなことでもすぐに結果が出ることはありません。周りと比較せず、少しずつ自分のペースで成長しましょう。
最後に
本記事では「立身出世」について解説しました。実現するには、自分の強みを知り、それを活かしたキャリアを築くことが重要です。コミュニケーション能力やリーダーシップも発揮し、周囲との協力も大切にします。仕事とプライベートのバランスを保ち、心身の健康にも気をつけながら、自分らしい道を切り拓いていきましょう。
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