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2023.09.09

「五十歩百歩」は何を表す? 意味や使い方、言い換え表現を紹介

「五十歩百歩」とは、「多少の違いはあれど、本質に大差はないということ」という意味の言葉です。類語には「どんぐりの背比べ」「大同小異」などがあります。本記事では、「五十歩百歩」の英語や言い換え表現、使い方などについて迫っていきましょう。

「五十歩百歩」とは?

突然ですが、学生のころテストの点数を周りの人と競った経験はありませんか?26点も29点もふたりにとっては大事かもしれませんが赤点は赤点。そんな本質の変わらない小さな違いのことを、「五十歩百歩」と言います。

本記事では、「五十歩百歩」の意味や英語表現、使い方に迫ってみましょう。記事の後半では、言い換え表現も紹介しますね!

「五十歩百歩」の意味

「五十歩百歩」は、「多少の違いはあれど、本質に大差はないということ」という意味の慣用句になります。言葉の通りに読み取れば、「五十歩も百歩も変わらない」ということです。読み方は「ごじっぽひゃっぽ」。思わず口に出したくなる語呂ですよね。

進む方向
(c)Adobe Stock

「五十歩百歩」の由来

「五十歩百歩」はいわゆる例えです。『孟子(もうし)』に登場する梁の恵王(けいおう)の寓話が出典だと言われています。孟子とは、紀元前372年から289年ごろの中国、戦国時代を生きたとされる思想家です。のちに聖人につぐ立派な人という意味を持つ「亜聖」と呼ばれます。『孟子』とは、孟子の言動や思想などを記録した書物のこと。

この『孟子』の中に、「以五十歩、笑百歩(ごじっぽをもって、ひゃっぽをわらう)」という記述がでてきます。これは、「戦国の時代、戦闘から100歩逃げた者のことを50歩逃げた者が臆病だと笑ったが、どちらも逃げたことに変わりはない」という意味です。

ここから、現在でも使われる「五十歩百歩」が生まれました。戦闘の様子から「どちらも大差ない」というニュアンスの「五十歩百歩」が生まれるなんて、面白いですよね。

戦国という時代において、戦いから逃げた情けないさまを指して生まれた言葉なので、「呆れ」のニュアンスを含んでいる場合が多いです。

「五十歩百歩」の英語表現

実は、「五十歩百歩」と同じニュアンスを持っていることわざが英語にもあるんです! 英語では、「It’s six of one and half a dozen of the other.」で「ふたつの事柄には大差がないこと」を表します。「six」は「6」、「half a dozen」で「1ダースの半分」という意味です。1ダースは「12」、つまり「1ダースの半分」は「6」。「six」も「half a dozen」も同じことを表しています。

「五十歩百歩」の使い方を例文で紹介

知っているはずの言葉でも、深堀りしてみるとさまざまなことが分かって面白いですね! 続いては、「五十歩百歩」の使い方について紹介します。

1:「A社の説明も、利用者の言い分も五十歩百歩だ。どちらにも非があるように思われた」

具体的な数字などが出なくても、「五十歩百歩」という言葉は使うことができます。この例文のように、意見の食い違いにも応用できますよ。

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(c)Adobe Stock

2:「今振り返ると、身長2センチの差なんて五十歩百歩だったのにどうしてあんなに悔しかったんだろう」

例文1を見ても同じことが言えますが、客観的な視点や第三者が「五十歩百歩」を使うことが多いです。この例文では、過去の自分の気持ちを現在の自分が客観視していますね。

3:「ふたりは自分が正しいと信じて疑わず、五十歩百歩の醜い言い争いを続けている」

「五十歩百歩」の語源は、戦国時代に戦闘から逃げた様子であり、寓話として語り継がれています。教訓を含んでおり、ネガティブな状況や情けない場面で使われることが多いです。

「五十歩百歩」の言い換え表現とは?

「五十歩百歩」はさまざまな場面で使うことができる言葉ですが、もっとカジュアルに使いたいときやオフィシャルな場面でも使える表現も押さえておくといざというときにとても便利ですよ!

1:似たり寄ったり

親しい友人や、会話の中で使いやすいのが「似たり寄ったり」という言い回し。「優劣や違いがあまりないこと」というニュアンスです。例えば、「どの服も、似たり寄ったりでピンとくるものがない…」というように使います。

2:どっこいどっこい

さらにくだけた表現が「どっこいどっこい」と言えるでしょう。「双方の能力や勢いに優劣がないさま」という意味です。「AもBも条件はどっこいどっこいだ」といった使い方ができます。

2体のぬいぐるみ
(c)Adobe Stock

3:大同小異

ビジネスシーンなど、言葉遣いに注意したい場面では「大同小異」という表現がおすすめです。ニュアンスは「五十歩百歩」と同じように「大体は同じで、違いは小さいこと」です。「だいどうしょうい」と読みます。

4:どんぐりの背比べ

「どんぐりの背比べ(せいくらべ)」という慣用句もありますよ。どんぐりの大きさはどれもあまり変わらず、背比べをしたとしても違いがわからないことから、「どれも同じで抜きんでたものがない」ことのたとえとして使われます。

最後に

「五十歩百歩」は、「多少の違いはあれど、本質に大差はないということ」という意味の言葉でした。「本質に大差はない」というところがポイントです。本質に気づいていない人が、目先の違いに気を取られて不適切な言動をしてしまうことがあるかもしれませんね。

語源から「呆れ」のニュアンスが含まれていることもわかりました。「五十歩百歩」の対象とならないように、頑張りたいですね!

TOP画像/(c) Adobe Stock

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