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2024.03.12

「夜郎自大」とは? その読み方や意味、具体的な使い方や類似表現などを紹介

「夜郎自大」とは、「自分の力量を知らずに、いばっていることのたとえ」です。「やろうじだい」と読みます。この言葉は、中国の古典『史記』に出てくる故事に由来。この記事では、「夜郎自大」の使い方や例文、類似表現や英語表現などについて紹介します。

日常生活において、特定の分野で自分が一番であると考えているような人に出会うことはありませんか? いくら情報を得て、「上には上がいる」ということがわかっていても、自分の周囲で驚くような人と出会うことがなければ、やはり自分がすごいと思うのかもしれません。

自らの力量を知らずに、自分のことを過大評価することを、「夜郎自大」と言います。本記事では、「夜郎自大」の意味や由来、例文での使い方、類似表現などについて詳しく解説します。

「夜郎自大」の意味について

「夜郎自大」の読み方は、「やろうじだい」です。「野郎時代」と書くのは誤りですので注意しましょう。

意味は、「自分の力量を知らずに、いばっていること」のたとえです。例えば、自分の国や地域だけが大きくて広いと思い込んでいるが、実際には世界にはもっと大きくて広い国や地域があるということを知らない人の様子を指すのに、「夜郎自大」が使われます。

上から目線の女性
(c) Adobe Stock

この言葉は、古代中国の歴史書『史記』に出てくる故事に由来します。漢の時代、今の中国南西部に「夜郎」と「滇(てん)」という国がありました。漢の武帝は、南部地域の制圧のために、両国に使節団を派遣。

夜郎と滇の王は使節団に面会した時、使節団に対して、漢と自国はどちらが強大であるかを質問します。ただ、質問するまでもなく、漢の方が国力が上であるのは明らかなことでした。ここから、世間知らずでいばることを、「夜郎自大(夜郎、自みずからを大となす)」と言うようになったのです。ただ、「滇自大」とは言いません。

「夜郎自大」は、「井の中の蛙大海を知らず」と同じ意味ですが、「夜郎自大的な思考」などと、より多くの人数に対して使われるニュアンスがあります。

「夜郎自大」を用いた例文

次に、「夜郎自大」を使った例文を通じて、具体的な使い方を見ていきます。

1:「彼は夜郎自大な人物なので、やがて痛い目を見ることになるだろう」

この例文では、自分の力量を知らずに自信過剰な人物を表現。そのような振る舞いでは、いつか自分の認識の狭さに気づいて、失敗することになるという予想を示しています。

2:「夜郎自大のA社は大手と価格競争を繰り広げ、ついには倒産してしまった」

例文では、自分の力量を超えた競争をしたことで、倒産してしまったことを表しています。

「夜郎自大のA社」という言葉で、自分の商品やサービスが最高だと思い込んでいた会社を表しています。そして、自分や競争相手の力量を見誤って、無理に対抗しようとした結果、最後は倒産してしまうことになったようです。

「夜郎自大」の類似表現

次に、「夜郎自大」の類似表現について説明していきます。

(c) Adobe Stock

1:「井の中の蛙大海を知らず」

「井の中の蛙大海を知らず」は、「いのなかのかわずたいかいをしらず」と読みます。意味は、「自分の見聞が狭く、広い世界のことを知らない人やそのようなこと」。自分の住んでいる井戸の中しか知らない蛙には、広大な海のことはわからないということです。

この言葉は、中国の古典『荘子』に出てくる故事に由来します。井戸の中に住んでいる蛙が、海に住んでいる亀に自分の井戸の広さを自慢しました。しかし、亀は海の広さを説明すると、蛙は驚いて何も言えなくなってしまいます。

なお最近は、「井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る」という表現も見受けられます。意味は、「狭い世界で自分の道を突き詰めたからこそ、その世界の深いところまで知ることができた」というもの。原典には記述がないことから、日本に伝わってからつけ加えられたと考えられます。

例文:
・「社長は井の中の蛙大海を知らずだ。自分の会社が最高だと思っているが、他の会社の実力を知らない」
・「井の中の蛙大海を知らずと言われないように、海外に行くなどの経験をして、視野を広げたい」

2:「針の穴から天を覗く」

 「針の穴から天を覗く」は、「はりのあなからてんをのぞく」と読みます。意味は、「自分の狭い見識で、物事の本質や全体を推測してしまうこと」。小さな針の穴から空を見ても、全体はわからないということを表しています。

よく似た言い回しに、「鍵の穴から天を覗く」・「葦(あし)の髄から天井を覗く」などがあります。

例文:
 ・「課長は針の穴から天を覗くような人だ。大局を正確に見ることができず、些細なことにこだわってばかりいる」
 ・「針の穴から天を覗くことはできない。もっと広い視点で物事を考えなければならない」

3:「夏の虫氷を笑う」

「夏の虫氷を笑う」は、「なつのむしこおりをわらう」と読みます。意味は、「自分の経験や知識が限られているのに、偉そうにすること」。夏に間しか生きられない虫が、冬の氷を信じないで笑うということです。

例文:
 ・「あの人は夏の虫氷を笑うような人だ。自分の知っていることだけがすべてだと思っているが、実は多くのことを知らない」
・「夏の虫氷を笑うと言いますが、自分の経験や知識は限られているものです。他の人の話もよく聞くように努めなさい」

(c) Adobe Stock

「夜郎自大」の英語表現

「夜郎自大」に直接対応する英語表現はないため、ここでは、「無知である」「傲慢である」ことを意味する英語表現を紹介します。

例えば、
・「be ignorant of the world(世界に無知である)」
・「have a narrow view of the world(世界に対する見識が狭い)」
・「be overconfident(過信している)」
・「be arrogant without reason(理由もなく傲慢である)」などの表現が、「夜郎自大」と同じようなニュアンスで用いることができるでしょう。

例文:
・「He is ignorant of the world and thinks he is the best.(彼は世界に無知で、自分が最高だと思っている)」
・「She has a narrow view of the world and does not respect other cultures.(彼女は世界に対する見識が狭く、他の文化を尊重しない)」
 ・「The actress is overconfident and does not listen to anyone’s advice.(あの女優は自分に過信していて、誰の助言も聞かない)」
・「She is arrogant without reason and looks down on everyone.(彼女は理由もなく傲慢で、みんなを見下している)」

最後に

「夜郎自大」は、「自分の力量を知らずに、いばっていること」。自分を過信してしまう様子を指す時に、使われます。この記事が、「夜郎自大」を使いこなすための1つの参考になれば幸いです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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