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2026.01.09

「蟷螂の斧」とはどんなことわざ? 由来・使い方・類語まで一括チェック!

「蟷螂の斧(とうろうのおの)」とは、弱い者が自分の力をかえりみず、強大な相手に立ち向かうことを例えた表現です。この記事では、「蟷螂の斧」の意味や由来、使い方と注意点、類語、英語表現、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー 

・「蟷螂の斧(とうろうのおの)」は、非力な者が自分の実力も考えず、強大な敵に立ち向かうことのたとえです。
・由来は中国の古典『荘子』です。
・自分の無謀な挑戦を客観的に振り返る際や、謙遜の文脈で使うと知的な印象を与えます。

例えば、経験の浅い新人が会議で堂々と上司に意見する場面は「蟷螂の斧」という言葉が当てはまることがあります。それは無謀ととらえるべきか、果敢と受け取るべきか…。

あなたなら、どちらの意味で受け取りますか?

この記事では、「蟷螂の斧」の意味や由来、ビジネスシーンで使える例文、さらに類語や英語表現までを紹介します。

「蟷螂の斧」とは?

まずは、「蟷螂の斧」が何を指す言葉なのか確認しましょう。

「蟷螂の斧」の読み方と意味

「蟷螂の斧」は、「とうろうのおの」と読みます。「蟷螂」はカマキリのこと、「斧」はその前脚を斧に見立てたものです。

『デジタル大辞泉』(小学館)は、次のように定義しています。

蟷螂(とうろう)の斧(おの)
《カマキリが前あしを上げて、大きな車の進行を止めようとする意から》弱小のものが、自分の力量もわきまえず、強敵に向かうことのたとえ。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「蟷螂の斧」とは、弱い者が自分の力をかえりみず、強大な相手に立ち向かうことをたとえた表現です。

参考:『デジタル大辞泉』、『日本国語大辞典』(ともに小学館)

(c) Adobe Stock

「蟷螂の斧」の由来は?

「蟷螂の斧」の由来は、中国の思想書『荘子-人間世(じんかんせい)』に登場する逸話にあります。

紀元前6世紀ごろ、中国・春秋時代の衛(えい)という国でのこと。太子の教育係に任命された人物が、太子の凶暴な性格に悩み、賢者として知られていた蘧伯玉(きょはくぎょく)に相談を持ちかけました。

そのとき蘧伯玉は、こう語ったといいます。

「螳螂を知らざるか。その臂(ひじ)を怒らして以て車轍(しゃてつ)に当たる」
(ご存じないですか。カマキリが前脚を振り上げ、巨大な車に立ち向かっていく様子を)

カマキリは、自分の力を顧みず、到底かなわない相手に挑みます。その姿を引き合いに出し、蘧伯玉は「身のほどをわきまえず、正面から立ち向かうのは賢明ではない。相手に合わせていくのがいいでしょう」と諭したのです。

この逸話から、「蟷螂の斧」は自分の力を考えず、強大な相手に無謀に立ち向かうことを意味する言葉として使われるようになりました。

参考:『故事成語を知る辞典』(小学館)

古本
(c)Adobe Stock

「蟷螂の斧」の使い方と注意点

ここでは、「蟷螂の斧」の使い方を具体的な例文とともに見ていきましょう。注意点も確認します。

十分な準備もないまま大企業に価格競争を挑むのは、蟷螂の斧と言わざるを得ない。

自社の規模や実力を顧みず、圧倒的に力のある相手に正面から挑む状況を表しています。無謀さを指摘する場面で使われる例です。

個人の力だけで巨大な権力に立ち向かうのは、蟷螂の斧になる可能性が高い。

理想や正義感はあっても、現実的な力関係を無視して行動することの危うさを示しています。感情ではなく状況判断を促す文脈です。

わずかな兵で大軍に挑んだその戦いは、まさに蟷螂の斧であった。

軍事的な力の差が明白な状況での無謀な行動を表しています。

使用時の注意点

「蟷螂の斧」は、無謀さや身のほど知らずといった評価を含む言葉です。そのため、軽く口にしてしまうと、相手の挑戦や努力を結果だけを見て一方的に否定する表現として受け取られてしまうことがあります。

特に当人が真剣に取り組んでいる場面で使うと、侮辱であったり、上から目線に感じられる可能性があるため注意が必要です。

「蟷螂の斧」の類語は?

「蟷螂の斧」と似た意味を持つ言葉を紹介します。

「盾突く(たてつく)」

「盾突く」は、目上の人に従わずに反抗することを示す言葉です。

例文:「感情的に盾突いても、状況が好転するとは限らない」

「窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)」

追いつめられた鼠が猫に噛みつく意味です。必死の覚悟を決めれば、弱者でも強者を苦しめるというたとえとして使われます。

例文:「追いつめられた彼は、まさに窮鼠猫を噛む思いで反論した」

(c) Adobe Stock

「逆らう(さからう)」

「逆らう」は、目上の人の意見などに従わずに反抗することを意味します。

例文:「流れに逆らってでも、自分の信念を貫きたいと感じた」

参考:『デジタル大辞泉』、『日本国語大辞典』、『使い方の分かる 類語例解辞典』(すべて小学館)

「蟷螂の斧」の英語表現は?

「蟷螂の斧」を英語表現する場合は、“a reckless confrontation” が対応します。“reckless” は「(行為の悪影響や危険性を)気にかけない」という意味で、“confrontation” は「対決」を意味しますよ。

参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)

「蟷螂の斧」に関するFAQ

ここでは、「蟷螂の斧」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「蟷螂」とは何のことですか?

A. 昆虫の「カマキリ」のことです。

Q2. 「蟷螂の斧」を褒め言葉として使ってもいいですか?

A. 「蟷螂の斧」は「身の程知らず」というニュアンスがあるため、勇気を称えたい場合には「勇ましい」や「果敢」といったポジティブな言葉を選ぶことをおすすめします。

Q3. 「蟷螂の斧」と「窮鼠猫を噛む」との違いは何ですか?

A. 「蟷螂の斧」は力の差を考えず、無謀に立ち向かうこと。「窮鼠猫を噛む」は追いつめられた弱者が思いがけず反撃することを指します。つまり、蟷螂の斧=身の程知らず、窮鼠猫を噛む=追い込まれて反撃という点が違いだといえます。

最後に

「蟷螂の斧」は、もともと無謀さを戒める意味を持つ言葉です。自分の挑戦の姿勢を客観的に見つめ直す一言としても活用できそうですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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