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2024.02.01

「蛍雪の功」とは? 意味や類似表現、使い方や英語表現なども紹介

「蛍雪の功」とは、「苦労して学問を学び、成果を出すこと」です。蛍の光や雪が反射する光で勉学に励んだという、中国の故事成語に由来。「苦労して成功する」という文脈で、見られたりする言葉です。この記事では、類語や英語表現についても紹介。

人生の中で、常日頃からコツコツと努力を重ね、大きく成功したという人の話は耳にすることがありますね。成功して有名になった人の中には、成功に至るまでは失敗の連続で、地道に考えて工夫する日々だったということもよく聞く話です。

こんな状況に当てはまるのが、「蛍雪の功」という熟語です。この「蛍雪の功」という言葉の意味や読み方、さらには類似した表現などについても、この記事で紹介していきます。

「蛍雪の功」の意味について

まず、「蛍雪の功」の読みですが、「けいせつのこう」と読みます。意味は、「苦労して学問を学び、成果を出すこと」。

「蛍雪の功」は中国の故事成語に由来します。この表現が登場するには、あるエピソードがありました。

西暦4世紀、中国の東晋王朝の時代の話です。車胤(しゃいん)という人は、貧しくて証明の火に必要な油が買えなかったため、夏になるとたくさんの蛍を集めて袋に入れ、その光で夜も本を読んで、勉学に励んでいました。そして、最後は出世して高級官僚になり、尚書郎(しょうしょろう)という役職につきます。

また、孫康(そんこう)という人は、車胤同様やはり貧しかったので、冬の夜は窓辺に座って、雪が反射する明かりを利用して本を読んでいました。そして、最後は御史大夫(ぎょしたいふ)という位の官僚になったとのことです。

蛍と雪、この両者の話がまとめて紹介されることで、「蛍雪の功」という熟語が成立したと考えられています。

「蛍雪の功」は、最後に成功するという点が重要です。「苦労して成功する」というニュアンスがありますね。

窓
(c)Adobe Stock

「蛍雪の功」を使った例文

次に、例文を交えて「蛍雪の功」の使い方を確認していきましょう。

1:「彼女は、毎日深夜まで勉強し続け、ついには大学を首席で卒業することができた。まさに蛍雪の功と言えるだろう」

まさしくこの例文は、「蛍雪の功」の典型例と言えますね。

2:「彼女は生活環境が悪かったものの、蛍雪の功を積んでコツコツ毎日練習を続けた。そして、ついにピアノの有名なコンクールで優勝した」

「蛍雪の功」は「積む」という動詞をつけて、「蛍雪の功を積む」と表現することもあります。意味は、「苦学して知識・経験を豊かにし、その成果を得る」ことで、「蛍雪の功」単体とほとんど変わりません。

この他にも、「蛍雪の功を入(い)る」という表現もあります。どちらも同じ意味です。

3:「彼女は人生を通して、1つの研究を続けた。最近になり、蛍雪の功なって、ついに有名な賞を受賞した」

「蛍雪の功が成就した」という意味で、「蛍雪の功なって」という表現も見られます。「成果(功)がなった」ということから、成果が現れることに重きが置かれているように感じられるでしょう。

開いた本
(c)Adobe Stock

「蛍雪の功」の類語について

次に、「蛍雪の功」の類似表現について解説していきます。

1:「苦学力行」

「苦学力行」は、「くがくりっこう」と読みます。意味は「苦労して学問を学び、努力すること」。「苦学」は「苦労しながら学問を学ぶこと」、「力行」は「努力して行なうこと」です。

例文:
・「将来の成功のためにも、今こそ苦学力行する」
・「苦学力行だとしても、必ずしも成功に結びつくとは限らない」

2:「汗馬の労」

「汗馬の労」は「かんばのろう」という読み方で、その意味は、「物事をうまくまとめるために奔走する苦労」のこと。「馬を走らせ、戦場で活躍した功績」という意味もあります。

例文:
・「彼女は、子供たちの教育のために汗馬の労を惜しまなかった」
・「彼女は、チームのために汗馬の労を重ね、ついには勝利を大きく貢献した」

3:「刻苦勉励」

「刻苦勉励」は、「こっくべんれい」と読みます。意味は、「心身を苦しめて励むこと。苦労を重ねて、一心に物事に取り組むこと」。「刻苦」は、「身を刻むように心身を苦しめて、苦労すること」という意味です。

例文:
・「転職のため、プログラミングのスキルを習得するために刻苦勉励した結果、新しい就職先を見つけることができた」
・「彼女は医学の研究に刻苦勉励し、ついには新しい治療法の確立に成功した」

ランプ
(c)Adobe Stock

「蛍雪の功」の英語表現について

次に「蛍雪の功」は、英語ではどのように表現するのかについて見ていきましょう。

英語で意味的に「蛍雪の功」に対応する言葉には、「the fruit of diligent study」や「burn the midnight oil」が挙げられます。これらの表現を使って、「蛍雪の功」の意味を伝えることが可能です。

「the fruit of diligent study」は「勤勉な勉強の成果」、「burn the midnight oil」は「夜遅くまで勉強する」という意味になります。「burn the midnight oil」は、直訳すると「真夜中の油を燃やす」。昔は油を入れたランプで夜を過ごしていました。そこから、夜遅くまで作業をするというニュアンスで捉えられるようになったのです。

例文:
・「The success in this exam is the fruit of diligent study.(この試験における成功は、勤勉な勉強の成果です)」
・「If you want to be a student of that university, you need to burn the midnight oil.(あの大学の学生になりたければ、夜遅くまで勉強することが必要だ)」

最後に

「蛍雪の功」は「苦労して学問を学び、成果を出すこと」という意味であり、苦労して成功するといったサクセスストーリーにぴったりな言葉だと言えそうです。苦学の意味合いが大きいですが、学問・勉強以外の分野でも使われることがあります。

この記事が、「蛍雪の功」を使いこなすための一つの参考になれば幸いです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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