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「継続は力なり」の意味や由来は?
大きな成功や華やかな成果も、日々の小さな努力、やる気の積み重ねの集大成であると言えますね。最後まで諦めず、続けることの大切さを表した「継続は力なり」という言葉。本記事では、その意味や由来、似たことわざや活用シーンを紹介します。
「継続は力なり」とは、「わずかなことでも、続けて行なえば成果となってあらわれる、小さな努力も、続けてやれば成功する」という意味です。
生産性アップ、業務の効率化、タイムパフォーマンス(時間対効果)など、いかに早く効率よく仕事をこなしていくかが、問われる昨今。焦って無謀なスケジュールを立てたり、休みや睡眠を削って、業務に取り組む場合もあるのではないでしょうか?
とくに大きな目標やゴールを設定した場合、他人の何倍もの努力が必要となりますね。一方で、自分の力量以上の行為は、精神的に自分を追い込むことにもなり、かえって非効率になる場合もあります。例え、自分の力量不足であっても、無理をせず、地道に努力することで、目標やゴールは必ず達成できることでしょう。
継続とは、前から行なっていることをそのまま続けること。力は、学問・技芸などの能力と良く意味合いもあります。その小さな努力を継続させること自体が、才能の一つだと言えますね。
「継続は力なり」の由来は?
ビジネスやプライベートでもよく使う「継続は力なり」ですが、何が由来となった言葉なのでしょうか?
諸説あるようですが、有力となっているのは、浄土宗の宗教家である住岡夜晃(すみおかやこう)氏の『讃嘆の詩(さんだんのうた)』という詩集の一節。
『讃嘆の詩』の上巻に、
念願は人格を決定す 継続は力なり
という一説があり、そこから「継続は力なり」だけが世に広まったようです。
念願とは、常に心にかけて強く望むこと、または、その望み。「念願は人格を決定す 継続は力なり」は、真の強さは正しい念願を貫くことにあると、説いています。
「継続は力なり」の似た言葉は?
「継続は力なり」には、どのような言い換え表現があるのでしょうか。ここでは3つ紹介します。
1:ローマは一日にして成らず
ローマという大国は1日で建設されたものではない、ということから転じて、大きな事業は短い期間では成しとげられず、長い年月にわたる努力の積み重ねがあってこそ可能であるという例え。「継続は力なり」に、似た表現として使えるでしょう。
2:石の上にも三年
冷たい石の上でも、3年もすわり続けていれば石が温まってくる。つらい環境にあっても3年も辛抱すれば、報われることの例え。最初から思いどおりにいかなくても、根気よく努めることが大切であるという意味のことわざです。「継続は力なり」の言い換え表現として使えます。
3:雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
雨垂れとは、軒先などから滴り落ちる雨水のこと。雨水が長い期間を通して、石に穴をあけるように、小さな事でも根気よく続ければ大きなことを成し遂げられる、ということを表しています。こちらも同様に、「継続は力なり」の言い換えに使うことができるでしょう。
「継続は力なり」を活用するシーンは?
「継続は力なり」を活かせる場面は、日常生活にいくつか挙げられます。これを機に覚えておきましょう。
1:達成したい目標がある場合
「継続は力なり」は、目標達成において、努力の積み重ねが重要であることを指しています。達成したい目標がある場合、継続的な努力を続け、困難にもめげずに進み続けることが必要ですね。
目標を達成するには、短期間の努力だけでは難しいことがあります。困難や挫折が訪れた時こそ、「継続は力なり」が真価を発揮すると言えるでしょう。毎日少しずつ進むことで、目標に向かって着実に進展していきます。一度きりの努力ではなく、継続的な取り組みが成功の鍵。
また、過程で学びや経験を得ることも大切です。継続することで得られる知識やスキルは、目標達成だけでなく、将来の挑戦にも役立ちます。断続的な努力ではなく、習慣的な取り組みを通じて、目標を達成することが可能です。継続の力を信じ、地道に努力し続けることで、最終的な成功が手に入ると言えるでしょう。
2:物事がうまくいかない場合
物事がうまくいかない時、冷静に「継続は力なり」と考えることが必要です。失敗や困難が立ちはだかったときこそ、諦めずに継続することで力を発揮できます。まず、失敗は成長の機会であり、それを受け入れることが重要です。
「継続は力なり」は、一時の逆境に立ち向かい、諦めずに前進する強さを教えています。物事が思うように進まない時こそ、目標に向かって地道に歩み続けることが大切です。
また、継続する中で見えてくる新たな視点やアプローチもあるかもしれません。柔軟性を持ち、継続的な努力を重ねることで、解決策や新たな道が開けることがあります。物事が厳しい時こそ、「継続は力なり」の言葉に励まされ、希望を持って着実に進んでいくことが大切です。
「継続は力なり」の英語表現は?
「継続は力なり」を、英語で表現すると、「Continuity is the father of success.」日本語に訳すと、継続は成功の父。どんなことでもやり続けることは、成功につながるということを意味します。「継続は力なり」の英語表現として使用できるでしょう。
ちなみに、「Mistake is the mother of success.」もあります。日本語に訳すと、失敗は成功の母。失敗してもそれを反省し、欠点やこれまでの方法の悪い点を改めてゆけば、かえって成功に近づくという例えです。
失敗することも継続することも、成功への源となります。自身の原点ともいえる父親と母親が用いられていることわざは、うまくいかない時の支えになりそうですね。
最後に
本記事では、「継続は力なり」について、解説しました。自分で掲げた目標やゴールについて、なかなかうまく進まない時や、つまずいてしまうことがあるでしょう。そんな時はくさらず、慌てず、「継続は力なり」を思い出してみてくださいね。
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