目次Contents
この記事のサマリー
・「追って」の正しい意味は「近いうちに」「後日」です。
・目上の人や社外へは「追ってご連絡いたします」としましょう。
・あわせて返答の目安を伝えた方が丁寧です。
メールや電話で「追ってご連絡します」と言われたとき、返答に困った経験はありませんか?
忙しい現場ほど、受け取り方に違いが出てしまう表現ですが、ほんの少しの工夫で、やり取りがスムーズになります。そこで、この記事では「追ってご連絡します」の意味と、丁寧でスマートな伝え方を紹介します。
「追ってご連絡します」の意味と敬語の位置づけ
社会人であれば、何かと使用する機会の多い「追ってご連絡します」という表現。まずは意味から確認していきましょう。
「追ってご連絡します」の意味
「追ってご連絡します」の「追って」は「おって」と読みます。辞書で意味を確認します。
おっ‐て【追って】
[副]
1 近いうちに。のちほど。後日。「結果は―ご連絡いたします」
2 手紙や掲示などで、一応書き終えたあと、さらに書き加えるとき、その初めに置く言葉。なお。付け加えて。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「追って」は、「近いうちに」「後日」といった意味を持つ副詞です。やや改まった言い方になります。
電話やメールでは、「いただいた件につきましては、追ってご連絡いたします」と伝えることで、「後で、改めて連絡します」という意図を示すことができます。
参考:『類語例解辞典』(小学館)

「追ってご連絡します」のメール・電話・対面での使い方|すぐ使える例文集
「追ってご連絡します」は、メールや電話、対面など、さまざまな場面で活躍する言葉です。メールを「送る側」と「受け取る側」、それぞれの立場に合わせた具体的な例文を紹介します。コピペしても使えるので、ぜひ活用してくださいね。
メールを送る場合の使い方
メールでは、件名から要点がわかると、より親切な印象になります。本文では、冒頭の挨拶に続けて要件を伝え、最後に「追ってご連絡いたします」の形でまとめましょう。
さらに、メールの最後に連絡窓口として案内を添えると、丁寧です。
メール記載例
件名:〇〇の件
本文:
□□□□様
いつも大変お世話になっております、株式会社〇〇の山田です。
本日お問合せをいただきました〇〇の件ですが、
詳細を確認のうえ、追ってご連絡いたします。
取り急ぎのご連絡となり恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社〇〇
営業部 山田太郎
TEL:
E-mail:
電話や対面で伝えるときのコツ
電話や対面時は、わかりやすく伝えることが大切です。
「本日16時を目安に、私から追ってご連絡いたします」というように、具体的な時間を伝えると、相手に安心感を与えることができます。
筆者自身も、問い合わせ対応の場面で、返信に期限の一言を足すだけで、催促の連絡が減った経験があります。
「追ってご連絡します」と言われたら、どう返す?
相手から「追ってご連絡いたします」と言われたときは、承諾の返答を簡潔にしましょう。以下の例文を参考に、返信することでお互いの認識が一致します。
例文
「承知いたしました。可能でしたら、〇日までにご連絡をいただけますと幸いです。お待ち申し上げております」

「追ってご連絡します」の言い換え表現|「後日連絡」をスマートに伝える言葉選び
ここでは、「追って」という言葉以外に使える言い換え表現と、それを使い分けるヒントを紹介します。ポイントは、返信の期限について一言付け加え、相手の不安を減らすように心がけることです。
「本日中にご連絡いたします」
クライアント対応など、重要でスピードが求められる場面では、曖昧な「追って」よりも具体的な期限を示すのがベターです。期日を明確に伝えることで、相手は安心して待つことができます。
例文
「〇〇の件につきまして、本日中に改めてご連絡いたします」
「〇日までに進捗をご連絡いたします」
すぐに答えが出せない場合や、社内での確認が必要な場合は、相手を不安にさせないよう、返答に時間がかかることをあらかじめ伝えておきましょう。
例文
「A案の件、一度持ち帰り検討のうえ、週明けまでにご連絡いたします」
「確認でき次第、連絡します」
同僚やチーム内であれば、シンプルに「確認でき次第、連絡します」のように伝えてもいいでしょう。
例文
「この件については、裏付けを確認でき次第、連絡します」
英語で「追ってご連絡します」は?
ここでは、「追ってご連絡します」の英語表現を紹介します。
“I will get back to you.”
この例文の意味は、「追ってご連絡します」です。よく使われるシンプルな表現ですよ。
期限を添えるなら、
“I’ll get back to you by tomorrow morning.”
(明日午前中までにご連絡します)
のように伝えることで、誤解なく意図を伝えることができます。
参考:『プログレッシブ ビジネス英語辞典』(小学館)

「追ってご連絡します」の注意点とトラブル回避のコツ
「追ってご連絡します」は便利な一方で、使い方を間違えると誤解を招くことも…。ここでは、避けるべき表現と、安心して使うためのポイントを紹介します。
丁寧すぎる表現は要注意!
「追ってのご連絡失礼いたします」や「追ってご連絡させていただきます」といった表現は、丁寧すぎるあまり、かえって不自然な印象を与えてしまうことがあります。
「追ってご連絡いたします」で十分に丁寧な印象になりますよ。
「いつ」「誰から」を明確にしよう
「追ってご連絡します」だけでは、相手は「いつ」「誰から」連絡が来るのかわかりません。まだ確定していなくても、「〇日午前中を目安に」と添えるだけで、相手の不安を減らすことができます。
記録を残して共有すれば安心
口頭での約束は、後から「言った・言わない」のトラブルになりがちです。電話や対面で「追ってご連絡します」と伝えたあとは、必ず記録を残しましょう。
・電話でのやり取りであれば、後からメールで要点を送っておく。
・チームの共有メモに、期限と担当者を記録しておく。
追ってご連絡します に関するFAQ
ここでは、「追ってご連絡します」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q. 「追ってご連絡します」は目上にも使えますか?
A. はい。
「追ってご連絡いたします」とすれば、相手への敬意が伝わります。
最後に
「追ってご連絡します」は、ビジネスシーンで欠かせない便利な言葉ですが、その曖昧さゆえに、ちょっとした誤解を招くこともありますよね。
今回紹介したように、言葉の背景にある意味や、場面ごとの使い分けを理解しておけば、もう迷うことはありません。相手に安心感を与え、よりスマートな印象を与える使い方ができるでしょう。早速、あなたのビジネスコミュニケーションにも取り入れてみてくださいね。
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