「話し上手」の意味は?
「人前で話すのが苦手」「何を話したらいいか分からず、沈黙の間が出来てしまう」、そんな悩みをひっそりと抱えている方はいませんか?
仕事上の付き合いや恋愛関係においても、話すのが苦手だと、苦労することが多いもの。男女関わらず「話し上手」な人には、「話していておもしろい!」と、自然と周りに人が集まってきますよね。
そんな誉め言葉である「話し上手」。今回は「話し上手」な人の特徴や、「話し上手」になるための方法などを深掘りしていきます。
「話し上手」の意味
まず、「話し上手」という言葉の意味についておさらいしましょう。「話し上手」とは、言葉の通り、「話すことが上手なことや、その様子」という意味です。また、日本のことわざに「話し上手に(は)聞き上手」というものがあります。つまり、話すのが上手い人は、相手の話を聞くのも上手いということ。
以上のことから、「話し上手」は、誉め言葉として使われることの多い言葉になります。
「話し上手」の類語や言い換え
続いて、「話し上手」の類語表現や、言い換えの言葉について。会話の中では、「トーク力がある」という表現がナチュラルです。「話し上手」と同じような単語の類語表現には、「口達者」や「雄弁」が挙げられますね。
1:口達者
「口達者」は、物の言い方が巧みなことや、その人を指して使う言葉です。しかし「口達者」には、「話し上手」と異なり、ネガティブな意味も含まれています。例えば、言い訳ばかりする人や、負けず嫌いで自分を良く見せようと誇張したり、小さい嘘をついたりする人に対しても、「口達者」という言葉を使うため、誰かに対して「口達者」と言うときには注意が必要です。
2:雄弁
次に「雄弁」ですが、読み方は、<ゆうべん>です。「よどみなく、また力強く発言することや、その様子」を表す言葉になります。また、「巧みな話術で周りを説得するのが上手なさま、またその話し方」という意味も持っているのです。「雄弁」は「話し上手」よりも、相手を説得したり、相手に訴えかけたりする時の、「堂々としていて、相手を惹き込む話し方」というニュアンスがあります。
「話し上手」な男女の特徴とは?
男女問わず、周りに「この人の話面白いな」「もっと聞きたいな」と思う人はいませんか? そんな「話し上手」な人には特徴があります。
人に対して興味を持っている
「話し上手」な人は、「相手のことをもっと知りたい」という好奇心や興味を持っている、またはそうあろうとしていることがほとんど。相手を知るために、様々な質問を投げかけるのです。加えて、上手な人の質問の仕方にもポイントがあります。
質問の仕方には「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」の二種類があります。「クローズドクエスチョン」は「はい」か「いいえ」で答えることの出来る質問のこと。一方、「オープンクエスチョン」は、自由に答えることが出来る質問のことです。「話し上手」な人は、この「オープンクエスチョン」を用いて、会話の幅を広げているのです。
では、どういった質問がオープンクエスチョンに当たるのでしょうか? 「オープンクエスチョン」の例として代表的なのが「5W1H」です。
「5W1H」とは、「When(いつ)」「Where(どこ)」「Who(誰と)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」の頭文字と数を表した言葉になります。これらを問う質問は、相手に自由に答えてもらうことが出来るため、会話を繋げながら相手を知ることが可能に。
言葉遣いが多様
「話し上手」な人の特徴として、様々な言葉遣いができることが挙げられます。つまり、相手に合った言葉を選んで使えるということ。相手に共感を抱くと、一気に親しみを感じるのが人間という生き物。そのため、相手に合った言葉遣いをすることで、心の距離が縮まり、打ち解けやすくなるんです。
声のトーンとスピード、表情をコントロールしている
話す場所や、場の雰囲気、相手に合わせて声色や話す速さをコントロールすることで、相手が話しやすい雰囲気を作るのが上手いところも、「話し上手」な人の特徴。
「話し上手」になるための方法は?
口下手の人は、つい相手が話題を振ってくれるのを待ってしまったり、顔色を窺いすぎて言いたいことを話せなかったり…みたいな経験をしたことがあるのではないでしょうか? 「自分は話すのが得意じゃない…」と、人との会話に苦手意識のある方は、この項目をぜひ、参考にしてみてください。
意識を自分から相手に向ける
「意識を自分から相手に向ける」とは、「話す際に、意識している視点を変える」ということ。「話し下手」の人は、「自分が上手く話さないといけない」「自分が話すことで、会話が弾まなくなったり、雰囲気を悪くしたりしたくない」というように、意識が自分に向いていることが多くあります。
そうすると、自身に固執してしまったり自分語りになってしまうなどで、会話が空回りしてしまうのです。そのため、「相手にとって面白い話題はなんだろう」と意識を相手に向けることで、相手も自分も楽しめる会話をすることが出来ます。
話すネタを考えておく
「話し下手」な人がよく心配することとして、「話すことが無くて沈黙してしまう」ことが挙げられます。その心配が場に緊張感を持たせてしまい、さらに話しづらくなってしまうため、話のネタをあらかじめいくつか用意しておくことがポイントです。そうすることで沈黙の間を防げますし、安心して会話に集中することが出来ます。
一度に長く話しすぎない
話を聞き続けるのって、意外と疲れますよね。一方的に長く話してしまうと、聞いている相手も集中力が途切れてしまいますし、話し切ったら、それで話題が尽きてしまうことも。キャッチボールを意識しながら、相手にも意見や感想がないか問いかけてみたり、相手が話を挟む間を取ってあげたりすることで、会話は盛り上げていくことが出来ます。
最後に
「話し上手」な人は、会話を楽しみながら、相手の様子を観察し、相手に合わせた話し方が出来る人のこと。こういったバランス感覚は次第に養われていくので、失敗を恐れず、気軽に会話を重ねていくことが大切です。話すことが苦手だと感じている方へのヒントになれば幸いです。
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